世界中を再び“恐怖”で震撼させる『バイオハザード RE:2』

世界中を再び
“恐怖”で震撼させる
『バイオハザード RE:2』

『バイオハザード RE:2』 プロデューサー

神田 剛

Kanda Tsuyoshi

2002年入社。国内でマーケティングや海外関連業務に携わった後、2008年にカプコンU.S.A.へ出向。2015年に帰任し、プロデューサーに転向。『バイオハザード7 レジデント イービル』『バイオハザード RE:2』のプロデューサーを務める。

シリーズ累計販売本数8,300万本、カプコンを代表する人気タイトル

バイオハザード(海外名称:Resident Evil)」は、「サバイバルホラー」という新ジャンルを切り拓いた人気シリーズ。武器やアイテムを駆使して惨劇からの脱出を試みるゲームだ。1996年の第1作発売以降、世界中から熱狂的な支持を得て、シリーズ累計販売本数8,300万本を記録。ハリウッド映画やユニバーサルスタジオジャパンのアトラクションとしても人気を博すなど、ゲームをプレイしない層にも高い知名度を誇る。

タイトル数:123、シリーズ累計販売本数

最新技術で恐怖の世界をフォトリアルに表現

1998年に発売された『バイオハザード2』は、シリーズ歴代4位の累計販売本数496万本を記録し、”バイオ”人気を不動のものにした。
このタイトルの魅力を、現在のカプコンの技術力で一から再構築したのが、今作『バイオハザード RE:2』だ。当時、ユーザーを恐怖の底に突き落とした王道のゾンビホラーの世界観をカプコンの開発エンジン「RE ENGINE」で新たに甦らせ、惨劇の舞台となったあの”ラクーンシティ”をフォトリアルに表現。


  • ゾンビが徘徊する警察署内

  • 主人公レオンに襲いかかるゾンビ

  • 迫りくるゾンビの群れ

懐かしくも新しい、伝説の”バイオ2″を再誕

「とにかくゾンビが怖い!」「フォトリアルですごく怖い!だけど、もっとプレイしたい」米国で開催された世界最大級のゲーム見本市「E3 2018」。カンファレンス会場で、『バイオハザード RE:2(以下『RE:2』)』を発表すると、会場からは大きな歓声が上がりました。実際にプレイできる試遊機を設置したカプコンブースには行列ができ、新たなる恐怖を体験した来場者からは、「こういうバイオを待っていた!」という声が。私達が想像していた以上にポジティブな反響をいただき、開発チームとして勇気とエネルギーをもらいました。

1998年にリリースした『バイオハザード2』は、20年を経た今でも傑作との呼び声が高い人気タイトル。そのオリジナルを今の技術で甦らせ、新旧ユーザーを満足させることはそう簡単なことではありません。しかし、大きな挑戦だからこそ開発メンバーの士気は高く、ぜひとも最新技術で一新し、再びリリースしてファンの要望に応えたいと、今作『RE:2』の開発に着手しました。

実はその頃、私達は『バイオハザード7 レジデント イービル(以下『7』)』の開発を進めていました。サバイバルホラーゲームファンのニーズはひとつではありません。『7』では、VR対応し圧倒的な没入感で究極のホラー体験に挑戦し、『RE:2』では、恐怖+エンターテインメント性で「怖いけど面白い」を目指すなど、異なる楽しみ方を追求。”恐怖”を軸とした多様性がシリーズの魅力になっていると思います。


  • 惨劇の舞台となるラクーンシティ

  • 闇の中に潜む数々の恐怖

視覚、聴覚に訴えかけ、圧倒的な臨場感で恐怖を演出

今作で大切にしたのは、オリジナルをリスペクトしながら、新しく再構築されたバイオ2を楽しめるようにすること。そこで、ストーリーやゲームシステム、ビジュアルに加え、音響にもこだわりました。

ストーリー面では、オリジナルを踏襲しつつ、より深いドラマ性を持たせて印象に残るように工夫。ゲームシステムは、ゾンビ達に”喰われる恐怖”が最大限感じられるよう、自分が操作するキャラクターと襲いかかってくるゾンビの両方が見える三人称視点のビハインドビューを採用。ビジュアル面では、『7』でその実力を示した、独自の開発エンジン「RE ENGINE」を用い、恐怖の世界を実写と見紛うほどのフォトリ アルで表現しました。音響面では、研究開発ビル内に3D音響ブース「ダイナミックミキシングステージ」を新設し、ドルビーアトモスと呼ばれる7.1.4chシステムを採用。更に、まるでその場に居合わせたかのような臨場感を再現できるバイノーラル技術を駆使してリアルタイムでの音像変化に対応し、前後左右からのゾンビのうめき声を表現、視覚だけでなく聴覚にも働きかけ、より恐怖を体感できるようにしています。
今後は、発売に向け、グローバルの主要各地域で開催されるイベントを中心に、これまで培ったマーケティングノウハウを活用しながら、北米、欧州、日本・アジアに加えて、成長著しい南米市場へも展開していきます。懐かしくも新しい”バイオ2″の再誕を楽しみに待っていてください。


  • E3で「バイオハザード」の世界観を再現したブース

  • 新設した「ダイナミックミキシングステージ」

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