『モンスターハンターワールド:アイスボーン』

『MH:W』の超大型拡張コンテンツ

『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が
グローバル市場に新たな旋風を巻き起こす

常務執行役員 CS第二開発統括 兼 MO開発統括

辻本 良三

Tsujimoto Ryozo

2007年発売の『モンスターハンターポータブル2nd』以降、一貫してシリーズのプロデューサーを務める。
『モンスターハンターワールド:アイスボーン』でもプロデューサーとしてタイトル全般を統括。

日本の国民的ゲームから世界のハンティングゲームへ
「モンスターハンター」シリーズ15周年

「モンスターハンター」シリーズは、雄大な自然の中で仲間と協力して巨大なモンスターを”狩る”ハンティングアクションゲーム。2007年、携帯ゲーム機向けに開発した『モンスターハンターポータブル2nd』がブームの火付け役となり、国内で”モンハン現象”を巻き起こした。”みんなで遊べるアクションゲーム”というコンセプトはそのままに、遊び方は時代とともに変化するゲーム機やネット環境に呼応して進化。2018年発売の『MH:W』でカプコン史上最高の出荷本数の1,300万本を記録した。シリーズは今年15周年を迎え、「モンスターハンター15周年展」やオーケストラコンサート「狩猟音楽祭2019」を開催する。

ナンバリングタイトルと、様々な追加要素や”G級”モンスターを加えた「G」タイトルがある。”G級”は今作より「マスターランク」に名称変更。

世界で沸き起こる”モンハン現象”

「最新技術を使った新しい”モンハン”で、世界に打って出る」。その気概をもって2018年に発売した『モンスターハンター:ワールド(以下『MH:W』)。かつて日本国内でモンハンが国民的ゲームとなったときと同様に、ユーザーが誘い合って狩りを楽しんでくれた結果、2019年3月末の時点でグローバル出荷本数が1,240万本を超えました。1タイトルの出荷本数としてはカプコン史上最大。ファンがプレイ動画やSNSで次々と発信し、それを見て新規ユーザーが追随したことで、今なおダウンロード版を中心に販売本数は伸長しています。

モンハンが世界に受け入れられ、新たな体験に多くのファンが期待を寄せてくれていることは、「E3」など世界各国でのイベントを通して強く感じました。その期待に応えるべく、9月に『モンスターハンターワールド:アイスボーン(以下『MHW:I』)』を発売しました。

名前も新たに、『MH:W』の続編を世界中で

前作『MH:W』は、「モンスターハンター」をグローバルブランドに成長させるため、据え置き機向けの開発をはじめとして様々な変更や調整を行いました。結果としてカプコン史上最高本数出荷という大成功になりましたが、まだ終わりではありません。シリーズ従来作で言う「G」にあたる『MHW:I』では、ブランドの更なる成長を図ります。国内外からの多様な意見を聞き、世界共通での分かりやすさを意識して「G級」ランクを「マスターランク」に名称変更しただけでなく、新アクション「クラッチクロー」や新フィールド「渡りの凍て地」を追加、調査拠点のコンパクト化やマルチプレイでの2人用難易度の追加といった数々の新要素を実装し、ワクワクしながらも快適に”モンハン”らしい狩りが楽しめるようにしています。

ダウンロードコンテンツで購入の選択肢を広げる

『MH:W』では、デジタル版を購入するユーザーの割合がグローバルで大きく向上しました。拡大したニーズに応えるべく、『MHW:I』は、追加要素だけ購入できる超大型ダウンロードコンテンツとして提供します。もちろん、『MHW:I』から新たに“狩り”に参加する人向けに『MH:W』と『MHW:I』のセットのマスターエディションも用意するなど、間口を広く設けています。

今年で15周年を迎えたシリーズですが、楽しみを提供し続けるため、更に進化していきます。モンハンをもっと世界中で広め、ファンの期待を超えていけるよう、私達自身も挑戦し続けます。

グローバルブランドへと進化

海外市場へは、2015年発売の『Monster Hunter 4 Ultimate』で本格進出し、シリーズ初の欧米での100万本を達成。これを皮切りに世界中でファンが拡大し、『MH:W』では販売本数の7割以上を海外で販売した。

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