社会への取り組み

当社グループは、『遊文化をクリエイトする感性開発企業』という経営理念を実現しつつ持続的な成長を達成するため、世界最高品質のコンテンツを生み出し世界中にユーザーを広げていくための人材への投資が不可欠であると考えています。このため、当社グループでは、人的資本への取組みをサステナビリティに係る最重要課題と位置付け、人材投資戦略の推進に取り組んでいます。

(※統合報告書2024 より編集しています)

健全なゲーム文化の普及

子供達を対象に「出前授業」を15年以上にわたり実施

ゲームは比較的新しい文化であり学術的研究の歴史も浅いため、一般社会では教育的側面よりも悪影響論が根強く喧伝されています。しかしながら、ゲームクリエイターという職種は「将来なりたい職業」として子供達に長年高い人気を誇っています。

当社は持続可能な経済成長および社会形成の一助となるべく、ゲームに対する社会的理解を促したいとの考えから、小中学生を中心に企業訪問の受け入れや出前授業を実施しています。そこでは「キャリア教育支援」、「ゲームリテラシー教育支援」、「カプコンお仕事 × 算数・数学授業」の3つのプログラムを展開し、教育現場から一定の評価を獲得しています。また、教育現場の要望に応じて「オンライン授業」を2021年度から実施し、より広範な地域へ柔軟に対応できるようになりました。

これらの結果、これまでに企業訪問として413件、3,539名(2024年3月末現在)を受け入れる一方、出前授業は、累計247件、19,950名(2024年3月末現在)を対象に開催しました。

出前授業の感想紹介(2023年度の一部を抜粋)

・ゲーム時間を振り返って、どうしてゲームが楽しいのか、やめるために何をすれば良いのかが分かりました。(小学校児童)

・ゲームやアニメに対する否定的な見方は依然としてありますが、授業を通じて、その魅力や楽しみ方について考えることができ、多くの学びを得ることができました。(小学校教員)

・複数校での実施は、他校と交流する良い機会になりました。ぜひ学校間での意見交流の時間も設けてほしいです。またオンライン形式では、生徒が受け身になりがちなため、動画などを効果的に活用してほしいと思います。(小学校教員)

当社のゲーム開発について、朝日学生新聞社「おしごとはくぶつかん」で紹介いただいています。

https://oshihaku.jp/news/15303953

文化・科学技術・スポーツ振興支援

大阪を代表するエンターテイメント企業として発展と振興に寄与

当社グループは、「大阪から世界へ」のスローガンを掲げ、地域・文化・技術およびスポーツの振興に取り組んでいます。

大阪・関西万博では、2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会が出展する大阪ヘルスケアパビリオンのミライのエンターテインメントを体験できる施設「XD HALL」に、体験型コンテンツ『MONSTER HUNTER BRIDGE(モンスターハンター ブリッジ)』を出展予定です。また、公益財団法人日本バレーボール協会とのオフィシャルスポンサー契約や、株式会社セレッソ大阪とのトップパートナー契約を締結しています。


『MONSTER HUNTER BRIDGE』キーアート

社会福祉支援

青少年育成や被災地等を支援

当社は、未来をつくる子どもへの支援を中心に、社会貢献活動に取り組んでおり、2024年3月期においては、こどもの未来応援基金をはじめとし青少年の健全な育成に取り組んでおられる団体への寄付を継続しました。また、2024年1月に甚大な被害をもたらした令和6年能登半島地震の被災者・被災地への義援金支援を行うとともに、引き続きウクライナ難民支援のため国連難民高等弁務官事務所に支援金を付託しています。

子どもの貧困対策関連
寄付先 金額
独立行政法人 福祉医療機構 こどもの未来応援基金 5,000万円
公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 3,000万円
特定非営利活動法人 子どもセンターぬっく 1,000万円
令和6年能登半島地震の被災者・被災地への支援
寄付先 金額
被災地方自治体の義援金窓口 1億2,000万円
ウクライナ難民への支援
寄付先 金額
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 2,000万円

※ 日本の公式支援窓口「特定非営利活動法人 国連UNHCR協会」を通じて支援

また、2024年4月に台湾東部沖で発生した地震においても、義援金1,000万円を寄付しています。

地方創生への貢献

人気ゲームの集客力・認知度で地方自治体を支援

2021年の夏に東京で行われた大規模スポーツイベントの開会式では、選手団の入場曲としてゲーム音楽が使用されるなど、ゲームコンテンツの求心力は世界中で認められています。同様に、カプコンのゲームコンテンツも、「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」のもと、ゲームに限らず幅広い分野に展開することで、老若男女を問わず高い知名度や人気を誇ります。

当社は経営理念のもと、ゲームコンテンツが持つ人を惹き付ける力を活用し、2000年代後半より、本社のある大阪に限らず、全国各地での① 観光産業の振興を支援する経済振興、② 郷土の歴史・文化の啓蒙を支援する文化啓蒙、③警察との連携による防犯啓発、④ 選挙管理委員会と連携した選挙の投票啓発の4つの地方創生活動を行っています。


橿原市との包括連携協定ロゴ

利用者の声

兵庫県警察本部生活安全企画課 犯罪抑止対策係員 河合 つかさ 氏

橿原市役所 企画戦略部
副部長

若森 睦司 氏

奈良県橿原市は、辻本会長の出身地というご縁から、藤原京創都1300年記念祭『ロマントピア藤原京’95』でコラボアニメ『よみがえる藤原京 ~時を駆けたファイターたち~』が上映されたことを通じて、2022年8月に包括連携協定を締結させていただきました。それ以降、「ストリートファイター」とのコラボフラッグ、ご寄附による銅像やデザインマンホールの設置、原付オリジナルナンバープレートの製作、学校給食へコラボ献立を提供してきました。これらの取り組みはメディアでも取り上げられ、反響の大きさに改めて「ストリートファイター」の凄さを実感しています。定例の打合せでは、時間を忘れるほど白熱した議論に心地よい疲れ、貴重な経験をさせていただき感謝しております。世界的認知度を誇るカプコン様、「ストリートファイター」の力をお借りして、世界中の方々に喜んでもらえる「日本国はじまりの地  橿原かしはら」にしてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。