人気キャラクターを活用した地方創生

人気キャラクターを活用した地方創生

歴史などをテーマとするゲームの求心力は、地域経済や文化の振興に役立てることができます。中でも「戦国BASARA」は、「歴史ブーム」の火付け役となるなど、10代~30代の若者から人気を集めており、これら地方創生の担い手と期待される若者に人気のゲームコンテンツは、地域活性化の起爆剤となります。

こうした特長を活用して近年カプコンは、地方自治体を対象とするCSR活動に力を入れています。例えば、「戦国BASARA」の抜群の知名度の高さを活かして、経済振興、文化振興、治安向上、選挙投票啓発の4つの切り口から、地方創生を支援しています。

若年層をターゲットとした知事選挙のポスターや車上ねらい防止のポスターを作成したり、博物館とのコラボレーションによる集客増の取り組みなどで既に成果を挙げています。ここでは、当社の地方創生への取り組みを事例とともにご紹介します。

戦国BASARAの魅力 戦国BASARAの魅力

画像:伊達正宗・真田幸村

戦国BASARAロゴ

家庭用ゲーム機向けに発売したアクションゲームで、戦国時代の武将や史実を主軸としながらも、ユニークで斬新な世界観が人気を博し「歴史ブーム」の火付け役にもなるなど、シリーズ累計380万本を販売しています。

日本各地での取り組み 日本各地での取り組み

図:日本各地での取り組み

経済振興の支援

若年男女に圧倒的人気を誇る「戦国BASARA」のキャラクターを活用して、イベントの開催による観光客数やタイアップ商品販売の増加などを行っています。特に若年層やファミリー層への訴求により、大きな経済効果をもたらしています。

事例12016年10月 静岡県 浜松市

「戦国BASARA」の人気武将「井伊直虎」・「徳川家康」が浜松市の地方創生に貢献

「戦国BASARA」のキャラクターを活用した、浜松市の観光名所や歴史舞台約30ヵ所を紹介するガイドマップやスタンプラリー機能を搭載したアプリを配信しています。加えて、天竜浜名湖鉄道では「戦国BASARA」のラッピング列車「直虎号」、遠州鉄道では「井伊直虎」の等身大ステッカーを施した「赤電」が期間限定(2016年10月~2017年12月)で運行するなど、観光振興に貢献しています。

事例22017年3月 長野県 上田市

真田家ゆかりの地で、
「戦国BASARA」の真田幸村が大活躍

「戦国BASARA」の真田幸村が上田市のイメージキャラクターに採用され、地域の盛り上げ役として貢献している。2010年以降、上田商工会議所と連携し、様々なイベントや商品のタイアップなどを実施し、県内外からの観光誘客促進と同市のイメージアップに貢献したことから、2017年3月10日に上田商工会議所の栁澤会頭より感謝状を授与された。

上田商工会議所会頭のメッセージ

画像:上田市スタンプラリーポスター

上田商工会議所会頭のメッセージ

事例32016年8月 和歌山県

和歌山県の誘客キャンペーンに
「戦国BASARA」のキャラクターが起用

ロゴ大河ドラマ「真田丸」・戦国わかやま誘客キャンペーン推進協議会が、キャンペーンキャラクターとして、シリーズ最新作『戦国BASARA 真田幸村伝』のキャラクターを起用。真田ゆかりの地を巡るスタンプラリーの実施や和歌山県内の観光・グルメ情報が掲載されたパンフレットにキャラクターが登場する等、和歌山県の観光施策を盛り上げている。

画像:「真田幸村と戦国わかやま物語」パンフレット

ロゴ

事例42015年3月 山梨県 甲府市

ゲーム業界初、地方自治体との包括連携協定を締結

スタンプラリーを皮切りに、プレミアム商品券や着ぐるみなどに「武田信玄」をはじめとした「戦国BASARA」のキャラクターを活用し、地域活性化に繋がる観光振興事業を中心に支援中。今後も「こうふ開府500年」にあたる2019年に向けて、地元の英雄「武田信玄」を活かし、全国各地から人を惹きつけ、賑わいを創出する施策を展開する。

甲府市長からのメッセージ

画像:「真田幸村と戦国わかやま物語」パンフレット

甲府市長からのメッセージ

文化振興の支援

博物館との共催による入場客数の増加や、歴史・文化の啓蒙を支援します。
「戦国BASARA」のキャラクターへの関心を通して若い世代の人たちにも郷土の歴史や文化について学ぶ契機としていただくことを目的としています。

事例52015年7~8月 埼玉県

埼玉県立歴史と民俗の博物館で特別展を共催

ゲームキャラクターへの関心をきっかけに、若者に埼玉の歴史を学んでもらうために、埼玉県立歴史と民俗の博物館において2015年7月18日~8月30日の期間、特別展「戦国図鑑 ―Cool Basara Style―」を共催。武具甲冑や博物館で初披露となるゲームの中で使用された墨絵の原画などを展示した結果、約1.4万人と従来の企画展の2倍以上の入場者を動員した。

画像:特別展 戦国図鑑 ―Cool Basara Style― ポスター

事例62013年3月 茨城県 土浦市

土浦市立博物館とコラボレーションし、
2.8万人の入館者を動員

茨城県土浦市立博物館にて、戦国武将の甲冑や刀剣などを集めた特別展「婆娑羅たちの武装―戦国を駆け抜けた武将達の甲冑と刀剣―」を共催。「戦国BASARA」に登場するキャラクターのイラストやパネルの展示などにより幅広い年代層が来場し、1ヵ月半の会期中に当特別展だけで、年間入館者数に相当する2.8万人を動員するなど、同館開館以来初の快挙を達成した。

画像:「婆娑羅たちの武装―戦国を駆け抜けた武将達の甲冑と刀剣―」ポスター

治安向上の支援

各府県にゆかりのある「戦国BASARA」の武将を活用し、警察との連携による啓発ポスターの作成やイベントの開催で、郷土の治安維持の向上を支援します。犯罪件数の減少に関して定量的な成果を挙げています。

事例72014年2月 大阪府、京都府、兵庫県

京阪神の車上ねらい等被害防止イメージ
キャラクターに3キャラクターが採用

大阪、京都、兵庫の3府県警合同の車上ねらい等被害防止イメージキャラクターとして、各府県にゆかりのある「戦国BASARA」のキャラクター「真田幸村」、「前田慶次」、「黒田官兵衛」が起用された。啓発ポスターの掲示に加え、警察署や自動車用品の販売店などで広告25万枚を配布するなど、近畿3府県で幅広くアピールし、犯罪件数の減少を目指した。

画像:車上狙い被害防止ポスター(大阪・京都・兵庫)

事例82013年4月 大阪府

大阪府警察の車上ねらい防止
啓発ポスターに「伊達政宗」が初採用

大阪府警の車上ねらい防止イメージキャラクターとして、「戦国BASARA」に登場するキャラクター「伊達政宗」が初めて起用された。大阪府は車関連の犯罪が多く、特に2012年には「車上ねらい」が全国ワースト1位と高水準で発生している状況下、若者に人気のキャラクターが登場するポスターの掲示や広告の配布など、当府警の広報啓発に寄与した。

画像:画像:車上狙い被害防止ポスター(大阪)

選挙投票啓発の支援

「戦国BASARA」に登場する郷土の英雄のキャラクターを活用し、選挙管理委員会との連携による啓発ポスターの作成やイベント開催を通じて、選挙の周知や若者層の投票率の向上を支援します。

事例92015年11月 高知県

知事選挙のイメージキャラクターに
地元の英雄「長曾我部元親」を抜擢

選挙への関心が低い若者に対して、2015年11月の高知県知事選に関する興味を喚起し、投票率向上を図るため、地元の英雄「長曾我部元親」をキャラクターに採用。県内全域での選挙ポスター、テレビCM、ラジオ、新聞、路面電車のラッピングなど多様な媒体を通じて選挙告知に取り組んだ結果、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを中心に大きな話題を呼んだ。

画像:高知県知事選挙ポスター

事例102009年10月 宮城県

知事選挙のイメージキャラクターに
圧倒的な人気を誇る「伊達政宗」を抜擢

若年層の投票率向上および県知事選挙の周知を目的として、戦国大名として馴染み深く、ゲームでも圧倒的な人気を誇るキャラクター「伊達政宗」が選挙啓発のイメージキャラクターに起用された。県内全域での選挙ポスターの他、テレビCMや交通媒体など精力的に多メディアへ展開し幅広くアピールした結果、投票率が6.2ポイント向上した。

画像:画像:宮城県知事選挙ポスター

上田商工会議所 会頭からのメッセージ

若年層に強い「戦国BASARA」の魅力は、
上田市の観光活性化に欠かせません

上田商工会議所 会頭 栁澤 憲一郎

株式会社カプコンの「戦国BASARA」とは、上田市の観光活性化を目的に真田幸村のキャラクター活用を通して、2010年からお付き合いさせていただいています。

今まで、「戦国BASARA」のキャラクターを施した長野県名産のりんごを使用した「信州真田幸村合戦記 りんごクッキー」やご当地ビールの販売ほか、真田幸村をデザインしたラッピング電車「戦国BASARA 真田幸村号」を運行させ、新聞にも掲載いただいたことで、全国の「戦国BASARA」ファンの注目を上田市に集めることができました。

また、2016年はNHK大河ドラマ「真田丸」の放送や映画「真田十勇士」の上映など、全国的な真田ブームも加わり、真田家に縁のある各観光地は大いに賑わう1年となりました。その中で私たちは、「特別展『戦国BASARA 真田幸村伝』」や「戦国BASARA」の真田幸村役の声優 保志総一朗氏と「戦国BASARA」シリーズプロデューサーの小林裕幸氏のトークショーの開催により、観光客を誘致しました。北は北海道から南は四国方面まで、若年層をメインとした多くの「戦国BASARA」ファンが訪れ、朝の6時前から並んでいる女性ファンもいらっしゃいました。

さらに、上田市各所に設置されたスタンプを集めてオリジナルの御朱印帳を完成させる、「信州上田 真田歴史巡礼 戦国BASARA~御朱印集めの旅~」を実施しました。カプセルトイも設置したところ、全国から多くの「戦国BASARA」ファンが上田市を訪れ、3ヵ所回った方が1万人以上、全6ヵ所を完遂された方も5千人以上いました。カプセルトイは、約1.7万個の売上を記録し、改めて「戦国BASARA」の魅力を再認識することができました。

本日は、これまでの感謝の気持ちを込めて、感謝状を持参いたしました。よろしくお願いいたします。

甲府市長からのメッセージ

従来の観光客に加え、新たな人の訪れに
確かな手応えを感じています

山梨県甲府市長 樋口 雄一

甲府市は1519年、武田信玄公の父、信虎公が甲府に居館を構えて以来、武田氏が活躍した戦国時代を経て、江戸時代には小江戸文化で栄え、明治に入ってからは殖産興業により、文化が花開きました。そして、2019年の「こうふ開府500年」に続き、翌々年には「武田信玄公生誕500年」を迎え、2027年にはリニア中央新幹線が開通いたします。

今後も更に発展していく甲府の明るい未来に備えて、基盤を整えておくことが、私の使命だと認識しております。それには、甲府の知名度を高め、市の魅力を多くの人に理解していただくことが大切だと考えており、これから子供を育てていく世代の方々に、甲府の良さを実感してもらい、ここに移り住んでもらえるような取り組みが必要となってまいります。

そのための取り組みの一つが、株式会社カプコンと締結した「地域活性化に関する包括連携協定」であります。

2015年から「KOFU SAMURAI Wi-Fi×戦国BASARAスタンプラリー(約6,500名が参加)」、「KOFU×戦国BASARA戦国宝探しゲーム(2,000名以上が参加)」、観光PR特設ホームページ「信玄公リターンズ!」の開設と、大きく3つの企画を展開してきました。

イベントには、歴女といわれるような若い女性や、小さな子供を連れたファミリー層などに加えて、インターネットでイベントを知り、イギリスから参加された外国人観光客など、従来の観光客に加え、新たな層の方々に多数訪れていただきました。また特設ホームページが2016年3月だけで7万ページビューとなるなど、いずれも予想以上の成果を挙げており、人気ゲームの力を改めて実感したところであります。

本市は、昇仙峡をはじめとした豊かな自然、ワインやジュエリーといった日本を代表する特産品、更に信玄公から現代に至るまでの歴史資源などを有しておりますので、一度お越しいただければその豊富な魅力を肌で感じていただけるところです。

特に、武田信玄公は本市の誇る大切な観光資源であり、今もなお、郷土の英雄として市民からも愛されております。昨年度のイベントでは甲冑姿で号令をかけたり、ホームページで信玄公との掛け合いにより甲府を紹介したりと、私自身先頭に立ってPRに努めております。今後におきましても現在展開中の観光振興を中心とした連携事業に加えて、その他の市事業とも連携を図っていくなかで、地域の活性化に繋げられるよう取り組んでいきたいと考えております。


甲府市「信玄公リターンズ!」公式サイト(外部リンク)