特集:開発人材のダイバーシティ(4)

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技術開発室 プログラマー 阿久澤 陽菜 (2012年度入社)

男性クリエイターとは異なる視点から新たな価値創造に挑戦

能力とやる気さえあれば夢は実現できる

現在開発中の「プレイステーション 4」向けRPG『deep down』。ゲーム開発の肝と言えるのが、次世代機向けの新開発エンジン「Panta Rhei (パンタレイ)」です。その中のグラフィックス機能、特にゲーム画面に対して最終的な色調補正や色収差などのレンズ効果を与える「ポストエフェクト」を担当しています。

ゲーム業界に興味をもったきっかけは、小学生の頃にゲームの美麗なグラフィックに感銘を受けたことでした。就職先にカプコンを選択したのは独自の開発エンジンに魅力を感じたから。つまり現在の「開発エンジン」の「グラフィック担当」は、まさに私の希望通りの配属なのです。カプコンは男女関係なく、能力とやる気さえあればやりたい仕事が任せてもらえる。そのことを実感しています。

“女性の視点”を活かしたゲームづくりを目指して

日ごろは、ゲーム開発者の国際会議「GDC」等で最新技術を吸収し能力を高めています。男性が多い職場だけに、アクションゲームやロボット、メカなど自分から積極的に知ることのない話題にも触れ、仕事を進めるうえで大いに刺激となっています。

一方で、女性ならではの感性を活かす余地がまだまだあると感じています。今はいかつい男性キャラクターやグロテスクなクリーチャーを制作していますが、例えば髪の毛をよりサラサラに描画する技術など、男性クリエイターがあまり執着しないようなポイントにも着目しています。女性としての視点を活かしつつ、ゲームの描画に関する新しい技術も習得して、グラフィックの世界に新たな価値を創造していきたいですね。

互いに学び合い、同じゴールに向かって進むこと  素晴らしいゲームは相互理解から生まれる

グローバル開発推進室 プロダクションマネージャー ミハイル イグナトフ (2012年度入社)

露・米・日、多文化を経験し、人と人とをつなぐ仕事に

カプコンの開発チームと海外の外注会社をつなぐプロダクションマネージャーを務めています。外注先の選定や契約交渉、制作依頼資料の翻訳、開発意図の正確な伝達など、業務内容は多岐にわたります。時に異なる文化を持つ外注先とのコラボレーションがより円滑に運ぶよう、信頼関係の構築に注力しています。

私はロシアで生まれ、アメリカで育ちました。大学ではアートと日本文学を専攻。来日してからは三重県の町役場で国際交流員として地域の人たちと交流を深めたり、町に住む外国人をサポートしたりしました。そうした多様な文化に触れてきた経験が、異なる価値観をもつクリエーターの間に立ち、調整を行う現在の仕事に活きています。

海外との架け橋となりゲームづくりに貢献したい

今以上に開発現場の状況を把握して業務の質を上げたいというのが私の願いです。成果物に対するフィードバックについても、前後の流れがわかれば海外外注先との作業がよりスムーズに行えます。特にワールドワイドに展開するタイトルや海外委託先が多いタイトルほど早い段階から関わっていきたいですね。

「違いがあるからこそ学び合える」姿勢を大事にしている私にとってはやりがいのある仕事です。ときにはプレッシャーも感じますが、プロジェクトの最後に、外注先から「カプコンと仕事ができて本当に良かった!」と言われたときは、充実感で満たされます。今後もカプコンの一員として誇りをもち、素晴らしいゲームづくりに貢献したいと考えています。

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