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2021年3月期 第3四半期 連結累計期間の経営成績について図表やグラフ等をまじえて説明しています。
1. 経営成績等の概況
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 1株当たり 四半期純利益 |
---|---|---|---|---|
64,867百万円 (前年同期比 22.6%増) |
24,382百万円 (前年同期比 32.2%増) |
24,088百万円 (前年同期比 28.8%増) |
17,523百万円 (前年同期比 34.1%増) |
164円15銭 |
売上高(累計)
営業利益(累計)
経常利益(累計)
親会社株主に帰属する四半期純利益(累計)
2021年3月期 第3四半期連結累計期間においては、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響により社会全体の先行き不透明感が継続する中、当業界は引き続き事業環境変化を求められる状況となりました。
当社においては、昨年の緊急事態宣言解除後も新型コロナウイルスの感染防止を図るため、勤務体制の見直しなどを推し進めるとともに、オフィスでの勤務環境に関しても感染予防に取り組むなど、影響の極小化に努めてまいりました。このような状況のもと、当社の主力事業であるデジタルコンテンツ事業においては、近年、積極的に推進してきたデジタル販売の拡大、大型新作タイトルとリピートタイトルの販売が、業績向上のけん引役を果たしました。
また、11月に次世代ゲーム機向けに新作タイトル『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』(プレイステーション 5、Xbox Series X用)を発売しました。
この結果、2021年3月期 第3四半期連結累計期間の売上高は648億67百万円(前年同期比22.6%増)、営業利益は243億82百万円(前年同期比32.2%増)、経常利益は240億88百万円(前年同期比28.8%増)、親会社株主に帰属する四半 期純利益は175億23百万円(前年同期比34.1%増)となりました。
セグメントの状況
1. デジタルコンテンツ事業
売上高(累計)
営業利益(累計)
営業利益率(累計)
当事業におきましては、4月に発売しました新作タイトル『バイオハザード RE:3』(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)が堅調に推移するとともに、昨年「日本ゲーム大賞2020」において優秀賞を受賞した、前年度発売の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』(プレイステーション 4、Xbox One、パソコン用)が続伸するなど、採算性の高いリピートタイトルが息の長い売行きを示したことにより、利益を押し上げました。加えて、当社主力IPを用いたライセンス収益が利益に貢献しました。
この結果、売上高は489億66百万円(前年同期比20.6%増)、営業利益は247億87百万円(前年同期比24.6%増)となりました。
2. アミューズメント施設事業
売上高(累計)
営業利益(累計)
営業利益率(累計)
当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一時の店舗休業を余儀なくされましたが、昨年の緊急事態宣言解除後、順次営業を再開し回復に努めてまいりました。
当該期間は、国内2店舗目となる当社の人気キャラクターグッズを取り扱うアンテナショップ「カプコンストアオーサカ」を心斎橋パルコ(大阪府)に出店しましたので、施設数は41店舗となっております。
この結果、売上高は70億18百万円(前年同期比23.7%減)、営業利益は86百万円(前年同期比92.7%減)となりました。
3. アミューズメント機器事業
売上高(累計)
営業利益(累計)
営業利益率(累計)
当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うホールオペレーターの休業や旧規則遊技機の撤去期限が延長されたこともあり全般的に需要が伸び悩む環境の中、11月に投入した新機種『モンスターハンター:ワールド』が好調に推移しました。
この結果、売上高は67億12百万円(前年同期比911.6%増)、営業利益は24億31百万円(前年同期比546.3%増)となりました。
4. その他事業
売上高(累計)
営業利益(累計)
営業利益率(累計)
その他事業につきましては、グローバルでの当社タイトルのブランド価値向上に向け、「モンスターハンター」のハリウッド実写映画が12月から海外を皮切りに公開されるなど、主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ等の販売拡大に注力しました。
また、eスポーツにおいては、2021年1月のチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2020」グランドファイナルに向けて熱戦が繰り広げられるなど、ユーザー層の拡大とビジネスチャンス創出に向けた中期施策の安定的な継続を図りました。
この結果、売上高は21億70百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益は8億61百万円(前年同期比140.7%増)となりました。
2. 財政状態に関する説明
資産
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ58億67百万円減少し1,375億98百万円となりました。主な増加は、「ゲームソフト仕掛品」27億32百万円であり、主な減少は、「受取手形及び売掛金」44億3百万円および「現金及び預金」15億63百万円によるものであります。
負債
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ178億81百万円減少し258億49百万円となりました。主な減少は、「繰延収益」74億99百万円、「未払法人税等」36億99百万円、「賞与引当金」14億6百万円、「支払手形及び買掛金」14億円によるものであります。
純資産
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ120億13百万円増加し1,117億48百万円となりました。主な増加は、「親会社株主に帰属する四半期純利益」175億23百万円であり、主な減少は、「剰余金の配当」53億37百万円によるものであります。
3. 業績予想と見通し
2021年3月期 通期連結業績予想数値の修正(2020年4月1日~2021年3月31日)
2021年3月期の連結業績予想につきましては、2021年1月21日に公表いたしました連結業績予想から変更はありません。
(単位:百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1株当たり 当期純利益 |
|
---|---|---|---|---|---|
前回発表予想 (A) | 85,000 | 25,500 | 25,500 | 18,000 | 168円62銭 |
今回修正予想 (B) | 92,000 | 30,500 | 30,000 | 21,000 | 196円72銭 |
増減額 (B-A) | 7,000 | 5,000 | 4,500 | 3,000 | - |
増減率(%) | 8.2 | 19.6 | 17.6 | 16.7 | - |
(ご参考)前期実績 (2020年3月期) |
81,591 | 22,827 | 22,957 | 15,949 | 149円41銭 |
詳細につきましては、2021年1月21日に公表いたしました「通期連結業績予想の修正および個別業績見込みと前期実績値との差異ならびに配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」をご参照ください。
今後の見通し
今後の見通しといたしましては、当業界は「5G」の商用サービスが2020年から国内でも開始されたことに伴い、高速大容量かつ低遅延の通信が可能となるため、スマートフォンでも高精細で多数のユーザーが同時にプレイできるクラウドゲームの登場が予定されるなど、選択肢が多様化するものと思われます。また、異業種企業からの本格的な市場参入も想定されるなど、新たなビジネスチャンスを巡って地殻変動の波が押し寄せてまいりました。
業界を取り巻く環境が急激に変化する状況下、当社は経営の根幹をなす家庭用ゲームソフトの開発に注力するため優秀な人材の確保、育成により開発陣の充実を図ることに加え、ダウンロード販売の拡大など、採算性が高いデジタル戦略を推進するほか、マネジメント体制の強化により競争優位性を構築し、毎期安定した収益が確保できるよう努めてまいります。また、国内市場は成熟化傾向や少子高齢化が進む状況下、成長シナリオを実現するためには海外展開の拡充が不可欠であります。このため、主戦場である欧米に加え、成長著しいアジアにおいて、海外で人気があるコンテンツの投入により顧客満足度の向上を図るとともに、販売シェアの増大によりアドバンテージを築いてまいります。
さらに、将来の成長戦略の一つと位置付けているeスポーツビジネスにつきましては、プロ選手を養成する「eスポーツアカデミー」(仮称)の創設や地方チーム、女性リーグの設立を計画するなど、市場拡大を見据えて人材や資金の投入により地固めを行ってまいります。また、環境の変化に対応した組織改革を行うほか、成長分野への集中投資や不採算事業の見直しなど、選択と集中による経営資源の効率的な配分により、事業ポートフォリオの最適化を目指すとともに、企業価値の向上に傾注してまいります。