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開発者インタビュー2012

01. CS 開発統括 編成部 プロデューサー  平林 良章/ 入社後、「バイオハザード」シリーズのデザイナーとして主に映像を監修。『バイオハザード5』では、ハリウッドの制作チームと共によりリアルな「バイオハザード」の世界観を紡ぎ出した。今作は、プロデューサーとしてのデビュー作。

前作から約3年半 - 史上最大の挑戦となる『バイオハザード6』の中に受け継がれるDNA。

―    まず初めに、『バイオハザード6』のコンセプトを教えてください。
平林:  内容については、「群像劇」というキーワードが初めにあって、それを魅力的に見せるためにどういう要素が必要かという議論から「複数の主人公による複数のストーリー」という土台が完成しました。また、国内外のユーザーの中で、今までの作品に対してどのような意見や感想を持っているのかという点も意識しました。すべての意見を取り入れるわけではないのですが、耳はしっかり傾けたうえで制作することを重要視しました。新作をずっと待っていただいているユーザーや、『バイオハザード5(以下、『5』)』の発売後から興味を持っていただいた新しいユーザーが世界中に数多く存在している中で、シリーズの正統続編という期待にできる限り応えたいという思いが非常に強いですね。
―    シリーズ初の主人公数となるのですね。
平林:  そうですね。まず、シリーズの代表的なキャラクター「レオン」が登場します。そこから「群像劇」を魅力的なものにしていく過程の中で、「レオンとクリス」の共演はもちろんのこと、その他の主人公達の存在は欠かせませんでした。彼らの関係性について非常に面白いアイデアも膨らんでいって、「じゃ、このキャラも登場させましょう」というような流れで、各々の「つくりたいコンセプト」を上手く融合させた結果が『バイオハザード6』の根幹です。
―    ゲームのシステム面で前作から変わったことはありますか。
平林:  『4』から『5』の時にはCo-opプレイというオンラインでの2人通信プレイが可能となりました。『バイオハザード6』でもこのCo-opプレイは継承しているのですが、さらに操作性や通信機能を改善しています。また、『バイオハザード6』の群像劇で各々のストーリーが絡み合う中にゲーム体験も絡み合うシステムも盛り込みたいというディレクターのコンセプトがあって、“クロスオーバー”という新しいシステムを導入しました。この新しいシステムは、2人でプレイしているものが、ストーリーが交差するポイントで最大4人まで繋がり、さらにパートナーが入れ替わることもシチュエーションによって出来る、というモノになります。ナンバリングを制作するにあたって、すべてを刷新することが一概に良いというわけではなく、前作の利点を活用して「より面白い」ものへ昇華することも重要だと考えていますし、そして、それと同じくらいそこに新しいアイデアを提案していくという事も重要だと思っています。そういう意味で『バイオハザード6』は、とても楽しんでもらえるゲームシステムになっていると思っています。
―    表現の面についてはいかがですか?
平林:  恐怖の表現には拘りました。まず、『4』や『5』ではゾンビから少し離れた恐怖を表現していたのですが、やはり「バイオハザード」にはゾンビが必要だという思いがありました。そこで、色々と検討を重ねた上でゾンビを再び登場させる事にしました。さらに、今回はゾンビを復活させながら、別の新しい恐怖の要素として「ジュアヴォ」という敵キャラクターも登場させ、新たなチャレンジも試みています。
―    なるほど。これまでのシリーズとしての良い所を盛り込みつつ、新要素を加えた訳ですね。
平林:  そうですね。こんなに盛りだくさんで、もう大丈夫かというくらいに(笑)。
―    開発のボリュームが多い分、工程の効率化が必要不可欠かと思いますが、どのように効率化していますか?
平林:  『バイオハザード6』では「MTフレームワーク2.0」という新しいバージョンを使用していますが、MTフレームワークチーム(技術研究部)にはいつも本当に助けられています。自社でエンジンを保有することで効率性は大きく向上します。他社エンジンを使用した場合、どうしても素早い対応が難しく、また細かい要望を伝えにくくなります。しかし、当社の技術研究部は迅速にレスポンスを返してくれるので、クオリティ、作業効率、そしてコストの部分が担保できるような体制になっていると思います。もちろん問題点も多々出るのですが、議論を重ねながら改善できるのも、自社でエンジンを保有する強みだと思います。
―    『バイオハザード6』チームの具体的な開発体制を教えてください。
平林:  「ユニット制」と呼んでいますが、チーム内に小規模なチームをいくつも編成し、その中で担当するパートを完成させ、相互の情報共有を徹底するという方法です。大規模のチームになると、責任が分散しやすいんです。また、いわゆるウォーターフォールという工程では個人の責任感を醸成しにくいという場合もあります。小規模編成のチームで制作体制を取る事で、各々のチーム内で制作物を完結していく事ができ、そうすることで、より個人の責任感や意識、愛着を高めることが可能になると考えました。不思議なもので、小部隊を編成すると隣が何をしているか、おのずと気になるものなんですね。「隣のチームが面白そうなもの作ってるみたいだけど、何してるの?」とか。そういう意識も良いモノを作る上で大事なんだと思います。人材育成にも繋がり、また個人のクリエイティブ性の発揮という点でも効果があると思っています。
―    なるほど。ただ、小部隊の編成では情報共有が難しいのではないでしょうか。
平林:  小規模チーム間では「兼務」をするスタッフも多くいます。主にデザイナーやプログラマーはチームを兼務しており、別チームの情報やノウハウをそれぞれに伝えます。また、責任者同士の情報共有は徹底していますので、1つのチームに情報が偏ることはありません。各々好き勝手に動く小規模チームの集まりというイメージではなく、それぞれチームが独立しつつもしっかりと横で繋がってチーム全体で動いていく組織だとイメージを持っていただければと思います。
―    この体制での、課題はありますか?
平林:  チームによって、制作進捗に差が出てしまう場合があることです。「こっちは完成したけどこっちはまだ終わらない」という感じですね。小規模とはいえ、リーダーに課せられる業務はディレクターに近い業務が多いので非常に難易度が高いんです。その難易度の高い業務を並列で幾つも走らせられるような人員配置や人材育成という事が、この制作フローを上手く運営させる上での重要なポイントだと思います。
―   社外リソースの活用については、どのように考えていますか?
平林:  『バイオハザード6』では、部分的に多数の外注会社と提携しています。モデルやモーション、背景、エフェクト、特にサウンドとムービーに関しては、海外の提携会社にお世話になることが多いです。『5』の制作からお付き合いの協力会社様もいらっしゃいます。
―   提携先は、海外の会社が多いのですか?
平林:  国内、海外両方の協力会社様がいます。ただ、サウンドやムービーなどの部分はより高いクオリティを追求する中で、ハリウッド映画などでノウハウを持っている海外の会社さんにお願いしています。
―   短期的に見た場合、外注によってクオリティにばらつきが出る懸念はないのでしょうか。
平林:  単純に「外注イコールクオリティコントロールがし難い」というのは乱暴な言い方だと思います。カプコン側から考え方やノウハウを伝えずに一方的に丸投げしては、どの会社にお願いしても結果は同じです。どこまで腹を割って話せるかが重要ではないでしょうか。また、将来的なことを考えれば、『5』の経験が今回も活かされているように、国内、海外に関わらずグローバルで「味方」は多いに越したことはないですよね。
―   社内外のリソース配分や役割分担、クオリティの意思疎通のバランスが重要ということですね。
平林:  そうですね。コアな部分のクオリティ向上だけでなく、外部協力会社とのクオリティコントロールやマネジメントが出来る人間を社内で育成、確保して、実際の実務を担当してもらう外部協力会社さんと上手く協力していくことで、全体として、よりハイクオリティな成果を出していけると思います。
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  1. 06. 取締役常務執行役員 コンシューマゲーム事業管掌 /一井 克彦
  2. 05. 常務執行役員 P&S事業統括 /江川 陽一
  3. 04. ビーライン・インタラクティブ, INC. CEO /湯浅 緑
  4. 03. CS開発統括 東京開発部 部長/  杉浦 一徳
  5. 01. CS開発統括 編成部 プロデューサー/ 平林 良章
  6. 02. CS 開発統括 編成部 プロデューサー/  江城 元秀

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