社会への取り組み
当社グループは、『遊文化をクリエイトする感性開発企業』という経営理念を実現しつつ持続的な成長を達成するため、世界最高品質のコンテンツを生み出し世界中にユーザーを広げていくための人材への投資が不可欠であると考えています。このため、当社グループでは、人的資本への取組みをサステナビリティに係る最重要課題と位置付け、人材投資戦略の推進に取り組んでいます。
(※統合報告書2023 より編集しています)地域社会との関わり
健全なゲーム文化の普及
子供達を対象にした「出前授業」を10年以上に渡って実施
ゲームは比較的新しい文化であり学術的研究の歴史も浅いため、一般社会では教育的側面よりも悪影響論が根強く喧伝されています。また、近年ではWHOによる疾病認定や、「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」の制定が議論を呼んでいます。しかしながら、ゲームクリエイターという職種は「将来なりたい職業」として子供達に高い人気を誇っていることや、2020年より小学校でプログラミング教育が必修化され、子供向けのプログラミング教室など様々な取り組みが実施されつつある昨今、ゲームクリエイターを志す子供は今後益々増加すると考えられます。
このような状況下、当社は持続可能な経済成長および社会形成の一助となるべく、ゲームに対する社会的理解を促したいとの考えから、小中学生を中心に企業訪問の受け入れや出前授業を積極的に実施しています。そこでは、ゲームソフト会社の仕事内容とそのやりがいや難しさを紹介する「キャリア教育支援」、自分の判断でゲームと上手に付き合えるようになるための「ゲームリテラシー教育支援」、苦手意識を持ちやすい算数・数学が仕事に繋がっていることを紹介する「カプコンお仕事×算数・数学授業」の3つのプログラムを展開し、教育現場から一定の評価を獲得しています。また、以前から教育現場の要望があったことや、新型コロナウイルス禍でも円滑に授業が実施できることを踏まえ2021年度から「オンライン授業」に対応。これまでより広範な地域へ柔軟に対応できるようになりました。
これらの結果、これまでに企 業訪問として412件、3,532名(2023年3月末現在)を受け入れる一方、出前授業は、累計232件、19,557名(2023年3月末現在)を対象に開催しました。
出前授業の感想紹介(2022年度の一部を抜粋)
・ゲーム会社自らがゲームと付き合ううえでの問題点を提示し、解決策を考えていくという内容が面白いと感じた。(中学校教師)
・学校で学んだ算数などが仕事で役立っていることを知りました。1人ひとり役割があって誰かが欠けるとできない「絆の結晶」なのかなと感じました。(小学校生徒)
・SDGsと関連した学習を進めていますので、少し触れていただければなお助かると思いました。(中学校教師)
社会福祉支援
安定した環境創出に向けた支援
ゲームメーカーにとって、子供は自社商品を手に取り遊んでもらえる"顧客"であると同時に、将来的に社員となる可能性を持った潜在的な"担い手"でもあります。ゲームを遊ぶために、安定した環境が必要なことは言うまでもありませんが、職業を選択するうえでも教育は必要不可欠です。2023年3月期において、子供の未来応援基金をはじめとし青少年の健全な育成に取り組んでおられる3団体への寄付を継続しました。
また、引き続きウクライナ難民支援のため国連難民高等弁務官事務所に支援金を付託するとともに、新たにトルコ・シリア大地震への被害者支援金を寄付しました。
子どもの貧困対策関連
団体 | 金額 |
---|---|
独立行政法人 福祉医療機構 こどもの未来応援基金 | 5,000万円 |
認定特定非営利活動法人 しんぐるまざあず・ふぉーらむ | 4,000万円 |
特定非営利活動法人 子どもセンターぬっく | 1,000万円 |
ウクライナ難民への支援
団体 | 金額 |
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UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) | 2,000万円 |
※ 日本の公式支援窓口「特定非営利活動法人 国連UNHCR協会」を通じて支援
トルコ・シリア大地震への支援
団体 | 金額 |
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公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン | 3,000万円 |
※ トルコ・シリア大地震子ども支援窓口
スポーツ振興支援
スポーツへの支援を通じて、心身の健全な発達に寄与
当社は、2022年4月より公益財団法人日本バレーボール協会の「バレーボール競技の更なる普及および振興を図り、もって児童・青少年の健全な育成および国民の心身の健全な発達に寄与し、または豊かな人間性を涵養する」という目的に共感し、バレーボール男女日本代表チームの国内外での活動およびバレーボール競技の振興をサポートしています。また、2022年8月には株式会社セレッソ大阪とのトップパートナー契約を締結しました。当社が掲げるスローガンである「大阪から世界へ」を、ゲームとサッカーの双方で実現すべく、当社創業の地を代表するサッカークラブであるセレッソ大阪を支援していきます。
公益財団法人日本バレーボール協会とのオフィシャルスポンサー契約を締結
株式会社セレッソ大阪とのトップパートナー契約を締結
地方創生への貢献
人気ゲームの集客力・認知度を活用した社会貢献活動
2021年の夏に東京で行われた大規模スポーツイベントの開会式では、選手団の入場曲としてゲーム音楽が使用されるなど、ゲームコンテンツの求心力は世界中で認められています。同様に、カプコンのゲームコンテンツも、「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」のもと、ゲームに限らず幅広い分野に展開することで、老若男女を問わず高い知名度や人気を誇ります。
当社ではゲームを通じて人を幸せにするという企業理念のもと、ゲームコンテンツが持つ人を引き付ける力を活用し、2000年代後半より、本社のある大阪に限らず、全国各地での①観光産業の振興を支援する経済振興、②郷土の歴史・文化の啓蒙を支援する文化啓蒙、③警察との連携による防犯啓発、④選挙管理委員会と連携した選挙の投票啓発の4つの地方創生活動を行っています。
- 観光産業の振興を支援する経済振興
- 郷土の歴史・文化の啓蒙を支援する文化啓蒙
- 警察との連携による防犯啓発
- 選挙管理委員会と連携した選挙の投票啓発
利用者の声
兵庫県警察本部生活安全企画課
犯罪抑止対策係員
河合 つかさ 氏
私自身、幼い頃からゲームが好きで、カプコン様から販売されているゲームソフトにもたくさんの思い出があります。
本県では、地域で子供を守る「ながら見守り活動」の普及啓発や、多発傾向にある車上ねらい被害の防止を目的として、「モンスターハンター」とのコラボ啓発グッズ、ポスター・チラシ等を作成させていただきました。
また、キャンペーンでは「アイルー」と一緒にグッズを配布させていただき、多くのお子様や保護者様に効果的な啓発を行うことができました。
幅広い年代から愛され続けるカプコン様のアニメやゲームコンテンツを通じ、今後とも兵庫県の安全安心に向けた広報啓発へのご協力をお願い申し上げます。