コーポレート・ガバナンスに関する体制と取り組み | 取締役
国内外の企業で不祥事が多発する中、株主や投資家は内部統制を有効に機能させることを重要な課題として求めています。
ここでは、当社が「実効性」と「見える化」をキーワードに、これまで取り組んできたガバナンスの体制と仕組みづくりについて、外部評価機関の分析結果を踏まえてご説明します。
(評価箇所にはイエローマーカーを引いています)
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カプコン コーポレート・ガバナンス ガイドライン (2024年6月21日)
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コーポレート・ガバナンス報告書 (2024年6月21日)
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社外取締役
社外の視点でガバナンスの実効性を確保
社外取締役はコーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう、コンプライアンス委員会および指名・報酬委員会の中核メンバーとなっているほか、適法性の確保や違法行為、不正の未然防止に注力するとともに、取締役会においても積極的な意見交換や助言を行うなど、経営監視機能の強化に努めています。監査等委員以外の社外取締役は秘書室のスタッフ、また、監査等委員である社外取締役については、内部監査統括等の専従スタッフが、それぞれ補助業務を行っています。また、2023年3月期は社外取締役に対する現場視察や執行役員との意見交換会実施による情報提供のほか、取締役会専任部署の設置によるサポート体制強化等に取り組みました。
当社の社外取締役7名は、すべて独立役員の基準を満たしていますので、7名全員を独立役員に指定しています。
社外取締役の選任理由
氏名 | 選任理由 |
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社外取締役 | |
村中 徹 | 会社法や金融商品取引法などを専門とする弁護士で、高度な専門知識や幅広い識見、知見を有するとともに、専門的な見地から適法性、妥当性等の提言や助言を行っており、法的な観点などから取締役会の監査・監督の強化に寄与することが期待できるため。 |
水越 豊 | コンサルタント業界における長年の経験や知見により経営分析や経営戦略の策定などに精通するとともに、経済動向に関する高い見識や国際感覚をもとに独立した立場から積極的な意見や提言を行っており、外部の観点から取締役会の監査・監督の強化に寄与することが期待できるため。 |
小谷 渉 | 長年警察行政に携わっており、ITセキュリティおよび法律全般にわたる広範な専門知識や豊富な経験を有しているとともに、当社の経営に中立かつ客観的な視点で提言や助言を行っており、リスク管理や適法性確保の観点から取締役会の監査・監督の強化に寄与することが期待できるため。 |
武藤 敏郎 | 財務省、日本銀行および事業会社において培ってきた財政・金融その他経済全般やコーポレート・ガバナンスに関する高い見識を有しているため、大所高所からの経営全般にわたる客観的な提言や助言を行っており、独立した立場から取締役会の監査・監督に寄与することが期待できるため。 |
廣瀬 由美 | 税理士や長年にわたる税務行政において培ってきた専門知識と豊富な経験に加え、財務および会計に関する相当程度の知見を有するとともに、健康経営に関する高い見識も有しているため、外部の視点から積極的な意見や提言を行っており、これらの経験、知見などから取締役会の監査・監督の強化および人材戦略の深化に寄与することが期待できるため。 |
社外取締役(監査等委員) | |
岩﨑 吉彦 | 税務行政における専門知識と豊富な経験に加え、財務および会計に関する相当程度の知見を有しているため、外部の視点から助言やアドバイスを行っており、税務、財務および会計の観点などから取締役会の監査・監督の強化に寄与することが期待できるため。 |
松尾 眞 | 弁護士として高度な専門知識や広範な識見により法曹界で活躍するとともに、上場会社の豊富な社外役員経験により実業界にも精通しているため、取締役会等において法的な観点などから指導や助言を行っており、法律の専門知識を取締役会の監査・監督の強化に寄与することが期待できるため。 |
取締役の支援体制
① 取締役会の審議の活性化を図るため、取締役会事務局を設置し以下のとおり運営する。
- ・取締役会の年間開催スケジュールを策定し、必要に応じて臨時取締役会を開催する。
- ・配付資料については、議案の概要が把握しやすい資料を作成し、事前に配付する。
- ・人事異動や組織改革など一部の重要な業務執行事項を代表取締役に委任し、付議事項の適正性を確認することにより、取締役会の審議の充実に努める。
② 取締役会において十分な議論ができるよう、経営管掌取締役が、取締役会開催日の約 1 週間前に、社外取締役に対して議案や補足事項について事前に説明を行う。
③ 取締役会には担当執行役員が適宜出席し、管掌取締役による議案の説明と質問への回答を補佐し、社外取締役が適時適切に議案について判断できる体制を整える。
④ 当社グループの役職員は、取締役の職務の執行に必要な情報提供を求められた場合、要請に応えるべく迅速かつ適切に対応する。
⑤ 監査等委員会の職務が円滑かつ適正に遂行できるよう、同委員会を補助する内部監査部門として業務執行部門から独立した内部監査統括等を直轄組織として設置し、同部門が監査等委員会事務局を担う。
- ・内部監査統括等は、業務執行者からの独立性維持に努め、監査等委員の指揮命令下で職務を執行するとともに、監査等委員会へ適宜報告を行う。
⑥ 社外取締役を含む非業務執行取締役が職務の執行が円滑にできるよう、秘書室および内部監査統括等が補助業務を行うほか、取締役会選任部署の設置によるサポート体制の強化等を図る。
⑦ 取締役が円滑かつ適切な職務の執行を行うため、コンサルタントなど外部の専門家を必要とする場合は、当該費用を負担する。
取締役の研鑽および研修
当社グループは、取締役に必要な知識の習得機会と情報の提供を適宜実施する。
- ・取締役が新たに就任する際は、当社グループの事業・財務・組織に関する説明や事業所の視察に加え、業界動向等の情報提供などを実施する。
- ・取締役の知識の習得や情報交換などに係る費用等の支援を行う。
- ・監査等委員は、適切な監査業務を図る一環として、社外研修の受講等による研鑽の機会を設ける。
- ・取締役会は、毎年各事業の事業戦略等について、説明の機会を設けるとともに、社外取締役に対し、当社の事業課題等について、継続的に必要な情報提供を行う。
取締役会実行性評価
当社は、取締役全員を対象に個別アンケートやインタビューなど、個々の意見を求めやすい方法で取締役会の実効性評価を行っています。そのうえで、一層の当社取締役会の機能強化のため、2023年3月期は社外取締役に対する現場視察や執行役員との意見交換会実施による情報提供のほか、取締役会専任部署の設置によるサポート体制強化等に取り組んできました。なお、2023年3月期における取締役会の実効性については、おおむね肯定的な評価を得ています。
2024年3月期は、経営の監督機能強化の実効性をさらに高めてくため、以下の課題に取り組んでいきます。
[主な課題]
- ・社外取締役との意見交換会等の情報提供のさらなる充実
- ・次世代の経営体制構築に向けた取締役、経営陣幹部の指名・報酬にかかる議論
- ・中長期的な企業価値向上に資する議論
今後も、当社取締役会において諸課題の共有と理解を促進し、さらなる機能向上に努めます。
役員報酬
公正性と透明性を確保するため、指名・報酬委員会に諮問
取締役の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針
① 取締役(監査等委員を除く)の報酬等の決定方針
取締役(監査等委員を除く)の報酬等については、公正性と透明性を確保するため、取締役会が指名・報酬委員会に諮問し、同委員会は以下の方針をもとに審議・答申し、取締役会で決定しています。
(1) 取締役(監査等委員を除く)の基本報酬
- ・月額報酬として定額の固定報酬とします。
- ・各人の役位、職責、在任期間、業務執行取締役および非業務執行取締役等を勘案するとともに、個人の実績を評価したうえ、相当とされる金額とします。
(2) 取締役(社外取締役および監査等委員を除く)の業績連動報酬等
取締役(社外取締役および監査等委員を除く)の業績連動報酬等については、短期業績連動報酬として単年度の賞与を基本としており、取締役会の諮問を受けた指名・報酬委員会が当社グループの経営目標である「利益の安定成長」をもとに次の項目を評価し算定のうえ、審議・答申し、取締役会で決定しています。
- a.親会社株主に帰属する当期純利益の単年度黒字
- b.連結営業利益の前年比増益
- c.連結営業利益の複数年の連続増益
- d.管掌業務評価
なお、取締役(社外取締役および監査等委員を除く)の報酬等の割合は、基本報酬である月額報酬に加え、単年度の賞与として年間の基本報酬の50%を最大値とする範囲内で上記項目をもとに設定します。
② 監査等委員である取締役の報酬等の決定方針
監査等委員である取締役の報酬等は、独立性確保の観点から業績との連動は行わず定額報酬とし、常勤および非常勤等を勘案のうえ、各監査等委員である取締役の協議により決定しています。
役員報酬(2022年度)
提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
役員区分 | 報酬等の総額 (百万円) |
報酬等の種類別の総額(百万円) | 対象となる役員の員数 (名) |
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基本 報酬 |
業績連動報酬 | 退職 慰労金 |
左記のうち、非金銭報酬等 | |||
取締役(監査等委員および社外取締役を除く) | 802 | 514 | 288 | – | – | 7 |
監査等委員(社外取締役を除く) | 21 | 21 | – | – | – | 1 |
社外取締役 | 54 | 54 | – | – | – | 5 |
社外監査等委員 | 32 | 32 | – | – | – | 2 |
提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
氏名 | 連結報酬等の総額 (百万円) |
役員 区分 |
会社 区分 |
連結報酬等の種類別の総額(百万円) | |||
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基本 報酬 |
業績連動報酬 | 退職 慰労金 |
左記のうち、 非金銭報酬等 |
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辻本 憲三 | 212 | 取締役 | 提出会社 | 137 | 75 | – | – |
辻本 春弘 | 169 | 取締役 | 提出会社 | 109 | 60 | – | – |
宮崎 智史 | 106 | 取締役 | 提出会社 | 68 | 37 | – | – |
江川 陽一 | 102 | 取締役 | 提出会社 | 66 | 36 | – | – |
(注)連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載しています。