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Views & Personalities 経営者の視点 代表取締役社長COO 辻本春弘

辻本 春弘 プロフィール

1964年、大阪府に生まれる。大学在学中よりアルバイトとしてカプコンで働き始め、機器の修理などの現場業務の経験を積む。1987年、大学卒業と同時にカプコンに入社。当時の新規事業だったアミューズメント施設運営事業の立ち上げに参加し、業界ナンバーワンの高収益ビジネスモデルの確立に貢献。
1997年には取締役に就任し、以後は家庭用ゲームソフト事業の強化に注力。常務取締役(1999年~)、専務取締役(2001年~)を経て、2004年からは全社的構造改革の執行責任者として、コンシューマ用ゲームソフト事業の組織改革(開発・営業・マーケティングを一体化した組織への改革)、海外事業の拡大などに携わる。2006年に副社長執行役員となり事業全体を統括。2007年7月には創業者である父・辻本憲三(現、代表取締役会長最高経営責任者(CEO))から社長職を引き継ぎ代表取締役社長 最高執行責任者(COO)に就任し、現在に至る。
「困難に直面しても投げ出すことなく、頑張り抜く性格」との周囲の評価を得るなど、その手腕は誰もが認めるところ。経営と執行の両輪体制でバランスをとりつつ、スピード感のある会社経営を推進している。

インタビュー - 経営論 -

Q1. 経営としての信条は? / A. 「三方良し」

まず、当社が、独創性に優れた高品質な作品を創ることによって発展し、最終的にその利益を株主の皆様へ還元することはビジネスの基本だと考えています。
さらに、我々のビジネスは、ゲームの買い手であるユーザーの方々に高い満足を感じていただくことが重要です。また、流通企業あるいは商品開発における協力企業など、多くの協力者と共存共栄の関係を築くことも重要と考えています。
そして、上記の方々を含む、当社をとりまく全てのステークホールダーが、当社の成長と共に利益を享受できることが、社会に対する貢献にもなると考えています。

Q2. 経営者に求められる能力・資質は何ですか? / A.「広い見地」と「忍耐力」

経営者には、従業員とは別の時間軸・座標軸で状況を捉える能力が求められます。
もちろん足元の数字は大切ですが、そればかりではなく、他業界やグローバル市場の動向など外部環境に対する広い視野を持ちながら、事業全体の長期的な方向性を正確に捉えることが重要です。
もう一つ大切なのは「忍耐力」です。とりわけ、人材育成については、長い目で見ることが必要だと考えます。自分の期待よりも時間がかかったり、想定していた方法とは少し違っていても、ある程度任せて経験を積ませることで、現場の人間は育ちます。

Q3. COO(最高執行責任者)の役割は何ですか? / A. 進むべき「方向」を示し、迅速に「決断」する

COOの最大の使命は、会社が歩むべき方向性を指し示すこと。事業を取り巻く様々な環境変化をふまえた上で、自分たちは何を目指し、何に注力しなければならないのか、大きな方向性をメッセージとして社内外に発信することを常に意識しています。
また、その方向性に沿った個々の業務の計画を評価し、最終的な決断を下すこともCOOとしての使命です。決断には勇気が要りますが、そこから逃げるわけにはいきません。決断が遅れれば経営は機能しません。常に迅速果敢に決断を下すことを肝に銘じています。

Q4. カプコンの目指す目標は、何ですか? / A.「世界一」のゲーム会社となること

私の考える「世界一」というのは、売上高やシェアなどの規模ではなく、「世界で1番ユーザーに喜んでもらえるコンテンツ会社」という意味です。
そのために、当社はゲーム業界において先んじて多メディア展開に取り組み、「ワンコンテンツ・マルチユース」の基本方針のもと、自社コンテンツを多様なプラットフォームに提供し、世界中の人々に楽しんでいただいています。開発体制の整備や新たなマーケティング方法の模索など、課題はまだまだありますが、今後も世界一という目標を掲げて歩んでいきたいと思います。

Q5. ゲーム業界の将来をどう見ていますか? / A. 「独創性のあるコンテンツ」を活用できる企業だけが生き残る

ゲーム業界では今後、「プラットフォームの多様化と融合」がますます進むでしょう。多彩なゲーム機、映像、音楽、アニメ、マンガなど、プラットフォームが広がる中で、鍵を握るのは「独創性のあるコンテンツ」だと思います。
ただしそれだけでは不十分で、自社コンテンツを多様に展開するためのコーディネート力が重要です。ライセンスを貸し与えているだけでは新たなビジネスを創造できません。その意味で独創性の高いコンテンツを創り、ビジネスのノウハウを蓄積してきた当社にとって、有利な状況になるだろうと期待しています。

Q6. 会長から学んだことは? / A.「キャッシュフロー経営」の大切さ

経営哲学や理論を、言葉で伝えるのではなく行動で示すのが会長の手法ですが、その中で学び取った最大のものは「キャッシュフロー経営」です。当社は、創業当時から度々資金繰りに苦労してきた経験もあります。上場会社となった今は資金調達の幅は広がりましたが、ヒットに左右されるゲーム産業に従事する以上、キャッシュフローを厳しく管理し、自己資金を確保していくことが重要だということは、私も常に意識しています。

10 Questions 「人となりを知る10の質問」

01 「座右の銘」「日々一生懸命」

1日なんて、ぼうっとしていたら瞬く間に終わってしまいますが、社長という立場にある以上それは許されません。社長就任以来は特に、自分を律し、「今日1日、全力を尽くす」ことを強く心がけています。

02 「趣味」「フィットネス」

スポーツジムに週2、3回通っています。マネジメントの仕事は24時間終わりがないので、やはりストレスで身も心も疲れます。そんな時、仕事を忘れて1時間程ジムで汗を流し、心身をリフレッシュすることで新たな活力が生まれます。

03 「愛読書」「司馬遼太郎の著作」

特に「国盗り物語」や「坂の上の雲」など、激動の時代を生き抜いた歴史上の人物たちの物語が好きです。親子や部下との関係、指導者としての姿勢、意思決定のあり方など、いろいろな面で人生の参考書としても役立っています。

04 「休日の過ごし方」「家族と過ごす」

週末は基本的に家族と過ごします。平日にはなかなかできない話をしたり、皆でゲームをしたり。月に1回は家族で小旅行にも出かけます。

05 「自身の性格」「真面目」

これはよい意味でも悪い意味でもそうだと思います。何でも真剣に受けて止めてしまうところがあります。時には物事を違う方面から考えられたらとも思いますが、元来、正面から見るのが好きなのですね。

06 「学生時代」「家業の手伝い」

父が従業員5名ほどでカプコンを創業したのが私の大学入学間際でした。当時は小遣稼ぎという名目もあって、アルバイトで家業を手伝っていました。この経験の中で「自分もこの会社に入って父を助けたい」という気持ちが芽生えた気がします。

07 「思い出の本」「男の作法」(池波 正太郎 著)

1冊挙げるとしたらこの本。人としての考え方や礼儀・作法について書かれたエッセイです。実はこれは会長である父にもらった本です。普段父から本を貰うことなどないのですが、この本は私に対してのメッセージだったのかもしれません。

08 「好きなゲーム」「バイオハザード」シリーズ

私が家庭用ゲームソフト事業の担当になって最初に大ヒットした商品ということもあり、思い入れが深いゲームです。今では家族全員がファンで、休日に一家でゲームを楽しむこともあります。

09 「従業員へのメッセージ」「世の中を明るくしよう」

「暗い事件の多い昨今、当社のゲームコンテンツで世の中を明るくしていこう!」と、よく伝えています。世界中の人々を楽しませることが当社の存在意義であり、カプコンの社会的な責任でもあると思います。

10 「社長以外の顔」「CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)理事」

CESAでは「イベント委員長兼日本ゲーム大賞実行委員長」を務めています。従来のユーザー向けイベントだけでなく、ビジネストレードショウとしての意味を強化し、日本のみならず海外マーケットを意識した情報発信などに取り組んでいます。