平成17年6月7日

各  位

 
 

大阪市中央区内平野町三丁目1番3号
株 式 会 社 カ プ コ ン
代表取締役社長 辻 本 憲 三
(コード番号:9697 東証・大証)

神奈川県における「グランド・セフト・オートIII」の
有害図書類指定について

 本日、神奈川県知事の告示により、当社が発売しているテレビゲーム「グランド・セフト・オートIII」が、神奈川県青少年保護育成条例の有害図書類として指定されました。
 テレビゲームは日本が世界に誇る一大文化産業であり、この産業全体の根幹を支えるのは我が国の知的財産権保護法制と表現の自由の保障であります。この産業を衰退させずさらに進展させるためには、我が国がまさに実践しているように知的財産権の保護と表現の自由の保障を維持するための不断の努力を必要とするものであります。特に表現の自由はきわめて大きな社会的価値をもつ一方、こわれやすく傷つきやすくもあるということに鑑み、細心の取り扱いが必要であります。
 もとより当社は、表現の自由のみを主張しすべてのテレビゲームが表現の自由の名の下に野放図に何の制約も受けるべきではないとの見解には与しておらず、当社並びにこの産業を支えてくれる社会の一員として、内容によっては、一定の合理的な制約に服することがあると考え、それを実践してきております。本ゲームは米国で創作されたものの日本向け修正版ですが、当社は本ゲームを大人のエンターテインメントと位置づけ、18才以上を対象として販売をしてまいりました。
 具体的には、当社は、本ゲームについて、特定非営利活動法人である「コンピュータエンターテインメントレーティング機構(以下「CERO」といいます。) 」のレーティングを受けました。それに従い、本ゲームの前面に「18才以上対象」のシールを貼り、また赤に白抜きのシールで「このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています」との表記をし、販売方法については小売店に対して、本ゲームの区分陳列を依頼しております。
 今回の指定により神奈川県が達成されようとしている目的は、上記のような関連する当事者間の協議・協力により達成することができると考えてまいりましたが、今回の指定は、このような取り組みを一顧だにされておらず、非常に残念であります。
 
 また、当社は、本ゲームの有害図書類の指定について、下記のような問題を伴うものと考えております。

1.

 有害図書類への指定により、指定された製品は青少年に対する販売が禁止され、表現の自由の制約を伴います。表現の自由は個人の自己実現と民主主義の根幹をなす重要な権利であり、事前抑制は原則として禁止されるべきものであります。本件において、青少年の保護育成という本条例の目的自体には当社も積極的に賛同するものでありますが、目的達成のために他の手段・方策がとれるのであれば他の手段・方策によるべきであり、行き過ぎた規制はすべきではないのではないかとの疑義が存します。

2.

 仮に表現の自由の制約がなされる場合であっても、制約の対象が明確でないと何が許されないのかが分からず、国民が表現行為を差し控えてしまうという萎縮効果を招くことが懸念されます。このため、有害図書類の指定に際しては、表現の自由の重要性に鑑み、指定のための要件・基準は明確でなければなりませんが、本件において要件・基準が充分に明確なのかとの疑義が存します。 

3.

 対象製品に対する指定のための要件の具体的な当てはめ、検討に際しても、明確性が要求され、単なる印象や好悪による判断に基づく指定は、無効ではないかとの疑義が存します。

 今後、当社といたしましては、さらに関連当事者間と協議・協力を重ね自主規制の実効性をより高めていく所存ですが、指定処分につきましては法的対応も視野に入れて検討してまいります。

以   上


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