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各事業の状況

コンシューマ機向けパッケージゲームとダウンロードコンテンツ(DLC)を開発・販売するとともに、モバイルコンテンツおよびPCオンラインゲームの開発・運営を行っています。当社売上の約65%を占める中核事業として経営資源を集中させ、多様なユーザーニーズに対応しています。

コンシューマ機向けゲームでは、アクションゲームやアドベンチャーゲームを中心に創造性あふれる多くのミリオンタイトルを生み出しています。これらの自社コンテンツおよびライセンスタイトルを、グローバルで拡大するスマートフォン・タブレット型端末やPCオンラインへ柔軟に活用し、全世界に配信することで、収益の拡大を図っています。

2014年3月期 売上高構成比64.4%

当期の概況

売上高65,824百万円、営業利益率6.8%、前期比3.4%増

コンシューマ
(パッケージ+DLC)
  • ニンテンドー3DS向け『モンスターハンター4』が圧倒的な人気に支えられ、国内410万本を突破
  • 欧米に照準を合わせた『デッドライジング3』、『バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション』が堅調に推移し、ミリオンセールスを記録
  • 『モンスターハンター4』のダウンロード版の貢献などにより、DLC売上高が大幅に伸長
モバイルコンテンツ
  • カプコン・ビーライン両ブランドとも軟調に推移
  • 「カプコンブランド」では『モンハン 大狩猟クエスト』が健闘するものの、有力タイトルの不足や熾烈な競争環境により苦戦
  • 「ビーラインブランド」では『スマーフ・ビレッジ』が安定的に推移する一方、新たなヒット作に恵まれず
PCオンライン
  • オンラインゲーム『モンスターハンター フロンティアG』が根強い人気を維持
  • 競合激化や新作の苦戦により収益性は低下

画像:『モンスターハンター4』

『モンスターハンター4』
立体的なアクションやインターネット通信によるマルチプレイといった新要素に加え、ユーザーイベントなど多面的なプロモーションで幅広いユーザーの話題を呼び、計画を大きく上回る410万本を販売。ダウンロード版も好調に推移。

画像:『デッドライジング3』

『デッドライジング3』
次世代機専用タイトルならではの圧倒的な数のゾンビや広大なオープンワールド、進化したKinect™に対応した体感的遊びを実現。発売から約1ヵ月で100万本を突破。追加DLCの継続的な投入でユーザーを魅了し続ける。

市場の動向

コンシューマ
(パッケージ+DLC)
  • 次世代据え置き機への移行に伴う端境期や、平均販売単価の低下により、コンシューマ市場は2年連続縮小
  • オンラインネットワークを通じたダウンロードコンテンツ(DLC)販売は拡大
モバイルコンテンツ
  • スマートフォンやタブレット型端末の世界的な普及により、市場は急速に拡大
  • App Storeなどのグローバルな配信システムの整備により、中東・アジアなど新たな地域でゲームユーザー層を開拓
  • ネイティブアプリの人気により、新規のカジュアルゲームユーザー層が増加
PCオンライン
  • アジア地域を中心に順調に拡大、将来的にはコンシューマ市場を上回る規模にまで成長する見込み

グラフ:コンシューマ・モバイルコンテンツ・PCオンライン合計市場規模推移

カプコンの強みと戦略

コンシューマ
  • 「グローバルで通用する知的財産」を多数保有
  • オリジナルコンテンツを生み出す開発力と、異機種間の開発を共通化する世界最先端の開発統合環境を保有
モバイルコンテンツ
  • コンシューマゲームで生み出したオリジナルコンテンツを効率的に活用
  • 「ビーラインブランド」ではネイティブアプリをグローバルで配信し、従来のカプコンユーザーと異なるライトユーザー(女性、ファミリーなど)を獲得
  • 「カプコンブランド」ではコンシューマで培ったノウハウやコンテンツを有効活用し、人気シリーズを携帯端末へ積極的に配信
PCオンライン

次期の展望

  • 主力タイトル『モンスターハンター4G』など、収益性の高いタイトルへの絞り込みによる収益性の向上
  • 60ヵ月マップの再構築によるタイトルラインナップの見直し
  • 国内外での「カプコンブランド」および「ビーラインブランド」を通じたネイティブアプリ型ゲームの投入
  • 国内・アジア地域でのPCオンラインゲーム展開の強化

グラフ:売上高・営業利益率

SWOT分析表

市場の動向

コンシューマ(パッケージ+DLC):DLCは拡大するも、コンシューマ市場は7.1%縮小

2013年のコンシューマ(パッケージ+DLC)市場は、237億ドル(前年比7.1%減)と2年連続のマイナス成長となりました。これは、(1)次世代据え置き機の発売年(端境期)のため、ハードの普及台数が少なくソフト販売市場への寄与が僅少であること、(2)ソフトの平均販売単価が低下していること、などによるものです。コンシューマにおけるパッケージ市場は主に北米・欧州・日本の3地域で構成されていますが、市場の約80%を占める欧米では前年比約10%減となり、日本では前年比20%以上の減少となりました。

グラフ:パッケージ市場規模推移

一方、ネットワークインフラの進展やオンライン課金モデルの確立に伴い、本編や追加シナリオをダウンロードするDLC市場は着実に成長しており、74億ドル(前年比4.2%増)へと増加しました。

今後の見通しとしては、2013年に発売された次世代機向けに各社のタイトルラインナップが充実するとともに、順調なDLCの伸長により、2014年のコンシューマ市場はグローバルで249億ドル(前年比5.1%増)と回復に転じると予想しています。

グラフ:コンシューマ(パッケージ+DLC)市場規模推移

モバイルコンテンツ:2013年の市場は19.5%増と全世界で順調に成長

2013年のモバイルコンテンツ市場は全世界で大きく成長しており、2012年の123億ドルから147億ドル(前年比19.5%増)となりました。主な理由は、(1)世界各国におけるスマートフォンの普及拡大、(2)高機能なタブレット型端末やLINEなど無料通話アプリの台頭、(3)ネイティブアプリ型などソーシャルゲームやの浸透によるモバイルゲームユーザーの増加、によるものです。

グラフ:モバイルコンテンツ市場規模推移

地域別では、北米市場が39億ドル(前年比38.5%増)、欧州市場が23億ドル(前年比17.3%増)、日本を含むアジア市場が70億ドル(前年比14.4%増)となりました。更に、新興国や東欧市場など、その他の地域でも13億ドル(前年比3.8%増)と、全世界で市場は伸長しています。

この市場では、2010年頃から「フリーミアム型(アイテム課金・ゲーム内課金)」と呼ばれる、無料でゲームをダウンロードし、ユーザーが必要に応じてゲーム内でアイテムや通貨を購入する収益モデルが主流となっています。フリーミアム型のゲームにおいては、ユーザーへの訴求力となる「コンテンツ力(ブランド・ゲーム内容)」およびサービス開始後にユーザー動向を分析し、適切なサービスおよび課金を行う「運営力」が鍵となるため、人気ソフトを多数保有するゲーム会社で、かつ運営ノウハウを蓄積しているモバイル開発会社の収益機会が拡大しています。また、従来のフィーチャーフォン(携帯電話)からスマートフォンへの移行に伴い、ブラウザ上でゲームする「ブラウザ型」から、App Storeやグーグルプレイから直接ゲームアプリをダウンロードする「ネイティブアプリ型」配信が主流となり、このような変化に即応できる開発体制が求められています。

今後の見通しとしては、2014年のスマートフォンの出荷台数は12億400万台(前年比19.3%増)と引き続き全世界での普及拡大が予測されます。更に、タブレット型端末も2014年に約2億台(前年比38.6%増)を出荷するなど、世界的なモバイルコンテンツユーザーの増加は続くものと考えられます。この結果、2018年のモバイルコンテンツ市場はコンシューマ市場を上回る286億ドルまで成長するものと見込まれます。

PCオンライン:2013年の市場は22.0%増と順調に拡大

PCオンラインゲーム市場は、欧米地域でのクラウドゲームサービスやデジタル販売の普及、ブラウザゲームなど新たなジャンルの台頭、アジア地域でのMMO(Massively Multiplayer Online:大規模多人数同時参加)型ゲームユーザーの増加などにより、288億ドル(前年比22.0%増)と順調に拡大しました。

2014年の同市場は、322億ドル(前年比11.8%増)と、引き続き安定的に成長する見込みです。特にアジア市場は、中核となるMMO型ゲームの継続的な成長により、2013年の123億ドルから、2018年には131億ドル(2013年比6.8%増)に成長することが予想されます。この結果、2018年のPCオンラインゲーム市場はコンシューマ市場を上回る323億ドルまで拡大するものと見込まれます。

グラフ:PCオンライン市場規模推移

当期の概況

コンシューマ(パッケージ+DLC):『モンスターハンター4』の大ヒットにより増収増益  売上高は530億円(前期比15.5%増)

コンシューマにおいては、主力の『モンスターハンター4』が圧倒的な人気に支えられ、当初計画280万本を大きく上回る410万本を販売したほか、欧米に照準を合わせた『デッドライジング3』(120万本)や『バイオハザードリベレーションズ アンベールド エディション』(120万本)がそれぞれ100万本を突破したことにより、3タイトルがミリオンセラーを達成しました。更に、DLCでは『モンスターハンター4』や『ダックテイルズ』などの新作が国内外で大きく伸長し、売上拡大に寄与しました。一方で、海外をターゲットにした『ロスト プラネット 3』は40万本と低調裡に終始したものの、パッケージおよび本編ダウンロード販売本数は1,750万本(前期比4.8%増)となりました。

この結果、パッケージ売上高は433億円(前期比6.4%増)、DLC売上高は97億円(前期比86.5%増)となり、コンシューマの売上高は530億円(前期比15.5%増)と伸長しました。

モバイルコンテンツ:カプコン・ビーライン両ブランドとも軟調に推移 売上高は65億円(前期比40.9%減)

モバイルコンテンツにおいては、スマートフォンの普及が進む中、「カプコンブランド」では既存のブラウザ型ゲーム『みんなと バイオハザードクランマスター』(Mobage)に加え、新たに配信を開始したネイティブアプリ型ゲーム『モンハン 大狩猟クエスト』(iOS/Android)などが健闘したものの、有力タイトルの不足や熾烈な競争環境もあって精彩を欠き、苦戦を強いられました。一方「ビーラインブランド」では、主力タイトル『スマーフ・ビレッジ』が引き続き堅調に推移し、安定した収益を確保したものの、新たなヒット作が生み出せず、軟調に推移しました。

この結果、売上高は65億円(前期比40.9%減)と大幅な減収となりました。利益面では、新規タイトルの不振に伴う売上原価率の悪化も加わり赤字となりました。

モバイルコンテンツ:カプコン・ビーライン両ブランドとも軟調に推移 売上高は65億円(前期比40.9%減)

PCオンラインにおいては、根強い人気の『モンスターハンター フロンティアG』(PCおよびXbox 360向け)に加え、2013年11月にはプレイステーション3で、2013年12月にはWii Uでもサービスを開始し収益の拡大を図りました。しかしながら、他社との競合激化や新作の苦戦などにより、軟調に推移しました。

この結果、売上高は63億円(前期比6.0%減)と前年を下回ったことに加え、新規タイトルの不振に伴う売上原価率の悪化も加わり、収益性は低下しました。

まとめ

以上の結果、当期のデジタルコンテンツ事業は、売上高658億24百万円(前期比3.4%増)、営業利益44億89百万円(前期比36.4%減)となりました。

  • 画像:『モンスターハンター4』
    『モンスターハンター4』
  • 画像:『デッドライジング3』
    『デッドライジング3』
  • 画像:『バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション』
    『バイオハザード リベレーションズ
    アンベールド エディション』
  • 画像:『ダックテイルズ』
    『ダックテイルズ』
    © 1989, 2013 Disney Distributed by CAPCOM U.S.A., INC.
  • 画像:『ロスト プラネット 3』
    『ロスト プラネット 3』
  • 画像:『モンスターハンター フロンティアG
    『モンスターハンター フロンティアG』
  • 画像:『みんなと バイオハザード クランマスター』
    『みんなと バイオハザード
    クランマスター』
    ©CAPCOM developed by gloops
     
     
  • 画像:『モンハン 大狩猟クエスト』
    『モンハン 大狩猟クエスト』
  • 画像:『スマーフ・ビレッジ』
    『スマーフ・ビレッジ』
    © Peyo - 2010 - Licensed through Lafig Belgium -
    www.smurf.com. All game code
    © 2011 Beeline Interactive, Inc.

     
     

次期の展望

コンシューマ(パッケージ+DLC):端境期により売上高370億円(前期比30.2%減) 利益面は、採算性の高いタイトルへの絞り込みにより、大幅な改善を見込む

コンシューマにおいては、中期経営目標を達成するため、(1)DLC戦略の強化、(2)内作への移行による品質の向上、(3)タイトルラインナップの再編、に取り組みます。

(1)では、主力タイトル『モンスターハンター4G』においてパッケージおよび本編ダウンロード版を同時発売し、マーケティングチャンネルの拡大とDLC売上比率の向上を図ります。

(2)では、内作人員稼働率の向上で外注開発比率(前期約36%)の縮小に努めるとともに、開発プロセスの効率化により、売上原価率の改善に取り組みます。

人気シリーズタイトル一覧(2014年3月末時点)

主要タイトル 作品数 総販売数量(千本)
バイオハザード 全89作 61,000
ストリートファイター 全77作 35,000
ロックマン 全129作 30,000
モンスターハンター 全28作 28,000
デビル メイ クライ 全19作 13,000
デッドライジング 全12作 7,500
ロスト プラネット 全17作 5,600
逆転裁判 全17作 5,100
戦国BASARA 全26作 3,600

(3)では、60ヵ月マップの再構築によりタイトルラインナップを見直すとともに、収益性の高い主力シリーズの続編を継続的に投入する仕組みを再構築します。次期においては、『モンスターハンター4G』や『ウルトラストリートファイターⅣ』などの主力シリーズの新作を投入します。

しかしながら、次世代機が普及途上で市場の端境期が継続することに加え、前期大型タイトルの反動減により、次期の売上高は370億円(前期比30.2%減)を見込んでいます。 利益面では、赤字タイトルの削減やコスト削減により、大幅な改善を見込んでいます。

グラフ:当社ジャンル別売上高の推移

モバイルコンテンツ:構造改革や主力タイトルへの絞り込みにより、売上高は50億円(前期比23.1%減)となるも、営業利益率10%以上を計画

モバイルコンテンツでは、(1)「カプコンブランド」における運営ノウハウの集積、(2)「ビーラインブランド」における得意分野への原点回帰、により開発体制の再構築および次なるヒット作の創出に注力します。

「カプコンブランド」では、継続ビジネスに適した開発プロセスを構築すべく、東京・大阪に分散していた開発部門を集約し、コンシューマのコンテンツ創出力とPCオンラインの運営力を融合して相乗効果を創出してまいります。具体的には、『モンスターハンター エクスプロア』など主力ブランドに厳選したネイティブアプリ型ゲームを投入します。また、スマートフォンの普及が急速に進む中国を含むアジア市場へも展開してまいります。

一方、「ビーラインブランド」では、本来の強みである女性カジュアル層に訴求するべく、「スマーフ」や「スヌーピー」など世界的に人気のコンテンツを活用したタイトルの開発に回帰いたします。北米・欧州・日本の開発拠点から、それぞれの地域特性に合致したゲームを開発するとともに、家庭用ゲーム機が普及していない新興地域のユーザーも獲得していきます。次期(2015年3月期)の海外タイトルラインナップとしては、『Smurfette's Magic Match』や『Snoopy’s Sugar Drop』などを投入していきます。

以上の施策により、モバイルコンテンツは、配信タイトル数の絞り込みにより売上高は50億円(前期比23.1%減)となるものの、赤字タイトルの削減などで営業利益率10%以上を見込んでいます。

PCオンライン:国内・アジア地域での展開を強化 売上高は80億円(前期比27.0%増)を計画

PCオンラインゲームでは『モンスターハンター フロンティアGG』への大型アップデートに加え、『ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち』などの新作タイトルの配信による収益寄与を見込んでいます。また、中国テンセント社との協業による『モンスターハンターオンライン』の中国市場での展開など、アジア地域でのビジネス展開を強化します。

以上の施策により、売上高は80億円を見込んでいます。

まとめ

上記を総合すると、次期(2015年3月期)のデジタルコンテンツ事業は、売上高は500億円(前期比24.0%減)ながら、採算性の高いタイトルへの絞り込みにより、営業利益は68億円(前期比51.5%増)、営業利益率は13.6%(前期比6.8ポイント増)を見込んでいます。

  • 画像:『モンスターハンター4G』
    『モンスターハンター4G』
  • 画像:『モンスターハンター エクスプロア』
    『モンスターハンター エクスプロア』
  • 画像:『ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち』
    『ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち』
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