小原 芹菜
デザイナー(コンシューマーゲーム開発)
2019年入社
モーションセクションでの研修後、さまざまなプロジェクトのサポート業務に携わる。現在は、新規タイトルの開発チームで、モーション制作に加え、アクターとしても活躍している。
子どもの頃からゲームが大好きで、将来はエンターテイメント関係の仕事がしたいと思ってきました。とりわけ、世界中にコンテンツを発信しているカプコンには、他にはない魅力を感じていました。会社説明会や面接の際に感じた社員の方々のフレンドリーさも、「この会社で働きたい!」と思った大きな理由です。現在は、開発中の新規タイトルに登場する、主要キャラクターのモーション作成を担当しています。具体的には、DCCツール上での編集作業とモーションキャプチャーのアクター業務。正直、入社して今のチームに配属になるまでは、自分がアクターとしてスーツを着て演技をするなんて夢にも思っていなかったので、最初は「えっ? 私、演技経験なんかないですけど大丈夫ですか?」と思いました(笑)。今では、自分が演じたキャラクターを、ゲームを通じて世界中の人が遊ぶことになるのがとても楽しみです。
ゲームのコンセプトやキャラクターの個性を理解している自分が演じることができるのは、大きなメリットのひとつ。データを編集する際にも、「この動きの時には、身体のこの部分にすごく力を入れていたな・・・」という風に、自分が身体で感じたことをCGに反映させることで、動きに命を吹き込むことができると感じています。今、7,8歳ぐらいの女の子のキャラクターのモーションを作っているんですが、大人と子どもではまっすぐ立っている姿だけでも全然違うんです。大切にしているのは、「このキャラクターが実在していたらどんな動きをするだろう?」ということ。何気ない日常動作やふとした仕草にキャラクターの個性が滲み出てくると思うので、アクターとしてそれを演じていることは、モーション制作の大きなプラスになっていると感じます。
3DCGのキャラクターを動かすためには、「リグ」が不可欠です。分かりやすく言えば、操り人形の糸のようにキャラクターを動かす仕組みのこと。将来的にはモーションだけではなく、リグそのものを作ることにも挑戦したいです。今はまだモーション制作の実力を鍛えていっているところですが、アニメーションの知識をしっかり身に着けた上で、自分でリグを作ることができれば、より使いやすいリグができると思っています。演技についてももっと研究を重ねてアクターとしての実力も高めながら、DCCツールを使ったアニメーションの技術、そしてその裏方的な部分のリグについても自分の技術として身に着けたい。それができれば、もっとチームの役に立つ存在になれると思いますし、カプコンのゲームの価値を高めることにもつながると思います。
10:00〜 | 出社・メールチェック |
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10:30〜 | モーションキャプチャー撮影 |
12:30〜 | 昼休憩 |
13:00〜 | モーションキャプチャーデータチェック |
14:30〜 | モーション制作 |
17:00〜 | 実装チェック |
この日は午前中にモーションキャプチャーの撮影、午後からデータをチェックして、そのデータをDCCで作りこんで実装、という流れでした。モーションをキャラデータに落とし込んで画面上で見ると、微妙な手の出具合や、挙動の大きさなどがあるので、それを調整しながら仕上げていく感じですね。忙しい時期には、週に3回ぐらいアクターとして撮影して、それをその日のうちに全部編集作業まで完了するような時もあります。
たまにお菓子やパンなどを作ることもありますが、休日はごはん食べて寝る以外はずっとゲームばかりしています。徹底的にゲームしかしてないですね(笑)。
今後ますます技術が進化してゲーム上での表現の幅が広がれば、フェイシャルアニメーションに対するニーズも高まっていくと思います。ムービーシーンなどは数年前と比べても格段にリアルになりましたが、通常のゲームプレイ内でのRPGのNPCなどはまだムービーの域には達していません。例えば街中の武器商人や宿屋の主人などが生き生きとしたリアルな表情になれば、もっとゲームの世界観が深まったり、面白さも増していくと思います。そういう部分を支える技術にも挑戦していきたいですし、それができるパワーとノウハウが、カプコンにはあると思います。
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