中野 拓也
プログラマー(コンシューマーゲーム開発)
2013年入社
「モンスターハンター」シリーズの開発では、主にモンスターやギルドカードの制作に携わった。現在は某タイトルの開発チームに所属し、ギミックや進行制御フローの制作を担当している。
プログラマーとは、単にプログラミングをするだけの仕事ではありません。まず、ディレクターやプランナー、デザイナーがゲームで表現したいことを読み取ることが重要になります。自分とは専門分野が異なるメンバーの「これを実現させたい」という想いに寄り添い、プログラミングというアプローチから「アイデア」という形のないものをカタチにしていく。それが、プログラマーがゲームづくりにおいて果たすべき役割だと考えています。様々な職能を持つ人たちが想いと力を結集することで「ゲーム」という成果物が完成するのです。
「モンスターハンター」シリーズの開発では、主にシリーズ再登場モンスターやギルドカードの制作を担当しました。再登場モンスターは既に完成形が見えているわけですが、そのプログラミングは決して楽ではありません。むしろ、そのモンスターがシリーズを通して培ってきた“らしさ”を表現することには、多くの困難が伴いました。いくらカッコいい動きをプログラミングで実現できても“らしさ”がなければ自己満足に過ぎません。クリエイターとしてはジレンマを感じることもありますが、プランナーやデザイナーが表現したいことも汲み取ったうえで、バランス感覚を持ってプログラミングを手がけることが求められます。
当然のことですが、ゲームには発売日があります。学生時代のゲーム制作のようにいくらでも時間が使えるわけではないため、限られた時間の中で「おもしろさ」や「ゲームで体験できること」をつくり込む必要があるのです。それとは別にプログラマーとして意識しておくべきなのは「しっかり遊べるものにする」ということ。プランナーが決めた仕様を深く理解し、限られた時間の中で実現可能なこと、不可能なことをしっかりと線引きすることが欠かせません。実現不可能なことは多くのケースで「仕様の違和感」となって表面化しています。プログラマーがいち早くその違和感に気づくことで、チーム全体がスムーズに開発を進めていくことが可能になります。
9:20~ | 出社、メールチェック、チーム朝礼 |
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10:00~ | ギミックの実装 |
11:30~ | 他セクションとギミックカメラについて相談 |
13:00~ | ギミックの実装 |
15:00~ | ギミックに関するミーティング |
16:00~ | Coverityに関する社内セミナー |
17:30~ | ギミックの実装 |
まとまった実装作業時間が取れない日だったので、他セクションへの必要事項の確認など、午前のうちに必要な準備が完了できるよう努めました。ミーティングや他セクションとの話し合いでは、プログラマーから見て仕様の見落としや漏れがないかの確認、仕様の実現方法についての提示を率先して行います。社内セミナーについては、チームに今後Coverityを導入することを見据え、セミナー内容のポイントをチームにフィードバックしました。
最近は社内のボルダリング部に参加して身体を動かしています。運動不足の解消にもなりますし、先輩方が優しく教えてくれるのでとても楽しいです。
現在、所属している開発チームはメンバーの年齢層がかなり広いのですが、業務上で壁を感じることはありません。おもしろいゲームをつくるための最適な環境づくりを、全員が心がけている良いチームだと感じています。ゲームは絶対にひとりではつくれません。メンバー一人ひとりができることには限りがあり、だからこそ一致団結して制作に取り組む必要があります。「このチームなら、きっとカプコンらしいゲームが生み出せる」。そんな可能性を感じずにはいられません。
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