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経営方針

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2018年9月13日現在

取締役が会社を経営するにあたり、その経営の基礎となる基本方針を掲載しています。基本理念をはじめ、経営指標や配当政策、中長期の経営戦略、対処すべき課題について項目別にご説明いたします。

PDFが開きます 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (PDF: 435KB)(2018年3月期 有価証券報告書より)

1. 経営の基本方針

当社グループは、ゲームというエンターテインメントを通じて「遊文化」をクリエイトし、多くの人に「感動」を与えるソフト開発をメインとする「感性開発企業」を経営理念としております。

また、当社株主、顧客および従業員などステークホルダーの満足度向上や信頼構築に努めるとともに、共存共栄を基軸とした経営展開を図っております。

2. 目標とする経営指標

事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上

当社グループは、事業の継続的な拡大を通じて、企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。

経営指標としては利益の確保に加え、現金の動きを把握するキャッシュ・フロー経営を重視するとともに、資本効率の観点から、ROE(自己資本利益率)向上による企業価値の増大に努めてまいります。

また、連結配当性向について、将来の事業展開や経営環境の変化などを勘案のうえ、30%を基本方針とし、かつ安定配当の継続に努めてまいります。

経営計画 - 「中期経営計画」

3. 中長期的な会社の経営戦略

成長シナリオを進めていくためには、環境の変化に影響を受けることなく安定した利益の確保ができる企業体質の確立が経営の重要課題と認識しており、以下の施策により業績の向上に邁進してまいります。

(1) ワンコンテンツ・マルチユース戦略の推進

当社は、「モンスターハンター」、「バイオハザード」および「ストリートファイター」など国内外で大ヒットした人気タイトルを豊富に保有しており、映画、アニメ、文房具、玩具および飲食品など各方面で使用されています。これらのIPを活用した版権ビジネスは、安定した利益が確保できることに加え、成長余力があるため積極的な事業展開を図ってまいります。

(2) セグメント戦略

ア. デジタルコンテンツ事業
  1. 経営の根幹をなす主力事業であり、成長ドライバー(原動力)でもある家庭用ゲームソフトの開発、販売に注力してまいります。このため、中長期的戦略マップにもとづく開発プロセスの明確化や的確な収益管理に加え、開発人員の増強、開発環境の整備等の開発体制の強化や提携戦略などにより、開発パイプラインや商品ラインアップの拡充に努め、毎期複数のミリオンタイトルを輩出できるよう努めます。
  2. 販売形態の多様化を図るため、売切り型のパッケージソフトに比べて在庫リスクが少ないことに加え、収益率が高く持続的な利益が見込まれるダウンロード販売の拡大に傾注します。
  3. モバイルコンテンツの局面打開を図るため、開発体制の強化やコンテンツ提供後の適切なゲーム運営(利用者の的確な動向把握、供給コンテンツへの反映等)、協業展開などにより新規利用者の開拓や既存顧客の深耕を図り、活路を開いてまいります。
イ. アミューズメント施設事業

娯楽の分散化や顧客層の消費が多様化する中、家庭用ゲームでは味わえない「景品獲得ゲーム」や「メダルゲーム」などのゲーム機を設置するほか、身近な娯楽施設として一定の集客力が見込まれる大型ショッピングセンターを中心に地域密着型の施設展開を図ってまいります。また、毎期安定した収益を確保するため、市場環境の変化に対応した機動的なスクラップ・アンド・ビルドに取り組んでまいります。

ウ. アミューズメント機器事業

逆風が吹き荒れるパチスロ機部門は、遊技人口の減少傾向や顧客の投資抑制などにより先行き不透明感を払拭できない状況となっており、当分厳しい情勢が続くものと思われます。このため、市場動向を注視するなど、変化対応型の事業戦略により難局を克服してまいります。

(3) eスポーツビジネスへの取り組み

eスポーツ市場が海外において拡大している現況下、国内でも俄然注目が高まっております。当社は、eスポーツの源流とも呼ばれる対戦格闘ゲーム「ストリートファイター」を有していることに加え、長年にわたり米国現地法人を通じて「CAPCOM Pro Tour(カプコンプロツアー)」を開催するなど、eスポーツに関する豊富な経験や運営ノウハウを蓄積しており、近年の潮流は新たなビジネスチャンスを切り開く絶好の機会でもあります。このため、人材の投入や専門部署の新設に加え、eスポーツ専用施設の開設など、経営資源を重点的に注ぎ込むほか、「ストリートファイター」等の人気コンテンツとのシナジー展開により、eスポーツビジネスを軌道に乗せるとともに、収益化を目指してまいります。

(4) 海外事業の拡大

国内市場の成熟化や少子高齢化が進む環境のもと、成長戦略を進めていくためには、市場規模が大きい海外市場の開拓が不可欠であります。当社は、当期に世界的大ヒットを放った『モンスターハンター:ワールド』に加え、ハリウッドで映画化された「バイオハザード」や「ストリートファイター」など、海外で人気のあるタイトルを数多く抱えており、世界有数のコンテンツホルダーであります。これらの強力なブランドタイトルによる「メイド・イン・カプコン」をアピールすることで、積極的なグローバル展開を図ってまいります。

4. 経営環境および対処すべき課題

当業界は、増勢を続けてきた国内モバイルコンテンツの勢いが鈍化する環境のもと、家庭用ゲーム市場が『モンスターハンター:ワールド』の大ヒットなどによるゲームソフトの活性化や新型ハードの普及により活気づくことに加え、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)を活用した市場規模は増大するものと思われます。また、近年、プロ棋士に勝利するAI(人工知能)囲碁・将棋が登場する中、ゲームの分野でもAIの活用が進むなど、急速な技術革新による外部環境の激変により「勝ち組」と「負け組」がオセロゲームのように反転し、勢力図が塗り替わることも予想されます。他方、今年1月に業界3団体の統合により「一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)」が設立されたほか、同じく3月にJリーグ(日本プロサッカーリーグ)もeスポーツへの参入を表明するなど、海外に出遅れた日本でもeスポーツ振興に向けて大きく動き出しており、本年は「eスポーツ元年」を迎えるものと思われます。

こうした状況のもと、当社は経営環境の変化に対応した事業戦略や事業の再構築により、経営資源を重点部門や成長分野に投入するとともに、不採算部門の見直しや事業ポートフォリオの組替えを行うなど、選択と集中による機動的な経営展開により企業価値を高めてまいります。

このため、持続的な成長に向けて以下の施策に取り組んでまいります。

(1) 人材の育成、確保

当社のようなゲームソフト会社にとって従業員は、まさに「人財」であり重要な経営資源と認識するとともに、持続的な成長を進めるためには、優秀な人材の育成、確保が不可欠であります。このため、新人研修や管理職候補者研修などの階層別研修を充実させるとともに、環境の変化に対応した人事制度や適材適所の配置等により士気の高揚や潜在能力が顕在化できるよう努めております。また、多様な人材を活用するため、ダイバーシティ(多様性)を推進するとともに、性別、国籍、年齢等に関係なく採用、評価等を行っており、先進的かつ独創性のある人材発掘などに努めております。

(2) 働き方改革の推進

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を推進する一環として長時間労働の削減を図るため、有給休暇促進の実施や安全衛生委員会を毎月開催するなど、従業員の健康維持、増進を図っております。また、事業所内保育所の設置など、子育て支援等により従業員が活躍できる環境づくりを進めるとともに、優秀な人材の確保や活用を図るため、働きがいのある企業風土の醸成に取り組んでまいります。

(3) 資本政策の基本方針

  1. 配当政策
    経営指標の一つである連結配当性向は、30%を基本方針としており、かつ安定配当の継続に努めてまいります。
  2. 自己株式の取得
    経営環境の変化や財務内容等を勘案し、株主価値の向上に資すると判断できる場合は、機動的に自己株式の取得を行ってまいります。
  3. 総還元性向
    株主還元の度合いを示す総還元性向[(配当金+自己株式取得総額)÷当期純利益]にも留意しており、バランスの取れた資本戦略により市場の信頼獲得に努めてまいります。

(4) 政策保有株式の基本方針

  1. 当社は、継続的取引関係がある企業との関係強化、緊密化を図る一方で、慣例的な相互保有や人的関係の情実等を排除するとともに、将来の取引関係や持続的な企業価値の向上に資するかどうかなど、中長期的な観点から得失等を総合的に勘案のうえ、最適な政策保有株式を有しています。
  2. 当該保有株式に関しては、取引内容や取引金額などを参酌するとともに、継続して保有することについて、株価変動リスクや経済合理性などを検証しております。
  3. 議決権行使については、取引先の経営状況や重大な不祥事などを総合的に勘案のうえ、社内手続きを経て議案ごとに賛否を決定しております。

(5) コーポレート・ガバナンスの取り組み

当社は、ゲームというエンターテインメントを通じて「遊文化」をクリエイトし、人々に感動を与える「感性開発企業」を基本理念とし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおります。また、経営の健全性や透明性を高めるため、任意の報酬委員会、指名委員会およびコンプライアンス委員会を設置するなど、ガバナンスが機能する組織体制を構築することによりリスクの回避や不祥事の防止に努めております。一方で、成長戦略を推し進めるため、成長分野への投資や提携戦略、M&Aなど、積極果敢に機動的な事業展開を行ってまいります。