カプコンIR 投資家の皆様へ

文字サイズ

  • 標準
  • 大きく

おすすめルート

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

開発者インタビュー2012

03. CS開発統括 東京開発部 部長  杉浦 一徳/ オンラインゲーム運営会社を経て2006年カプコン入社。『モンスターハンター フロンティア オンライン』のプロデューサーを務め、同作をオンラインゲームの国内最大級タイトルに導く。現在は、東京開発部長としてオンラインゲーム・ソーシャルゲーム事業全般を担う。

PCオンラインゲームの実績を掲げ、ソーシャルゲームへ進出-カジュアル層に向けたゲーム開発と運営ノウハウとは

―   まず初めに、昨年ソーシャルゲームの開発部門が新設された経緯を教えてください。
杉浦:  当時、市場では既にSNSプラットフォームのソーシャルゲームが急成長していましたが、カプコンとしての対応は少し遅れていた時期でした。そこで、上司の一井や小野と話し合い、本腰を入れるため専門部署を新設しました。それまで東京開発部ではオンライン専用ゲーム『モンスターハンター フロンティア オンライン』で一定の実績を上げていましたが、ソーシャルゲームとオンラインゲームではやはり違う部分もありますので、ゼロからビジネスを立ち上げるにあたって、片手間ではなく専門部署をきちんと設置すべきだろうという判断です。
―   ソーシャルゲームとオンラインゲームで、共通点や相違点はありますか?
杉浦:  共通点は、タイトルをリリースしてからの運営が非常に大事だということです。両者とも、ユーザーのプレイ状況を随時分析することで、アップデートによる改善や人気の要因を他のコンテンツに活用することができます。一方で、相違点はユーザー層が全く異なることです。オンラインゲームのお客様は、いわゆる「コアゲーマー」と言われる層で、元々カプコンのゲームを遊んでいただいていた方もかなり多いです。一方、ソーシャルゲームのお客様はかなりカジュアルな層で、「時間があるから5分だけプレイしたい」とか、「ちょっと気晴らしで楽しいことをしたい」という方々が大半です。そうなると、運営方法にも差別化や調整が必要になりますが、総じて共有化できる部分は多いと思います。
―   プレイ動向の分析には、独自のツールを使用しているのでしょうか?
杉浦:  そうですね、特にかっこいい名前は付けていませんが(笑)。自社で開発したツールを使って分析しています。
―   オンラインゲームやソーシャルゲームの開発には、どのような特徴があるのでしょうか。
杉浦:  どちらも、テレビ番組の作り方に似ているかもしれません。逆に、家庭用ゲームは映画に近いと思います。私たちは常に視聴率ならぬ日々のデータを見ていて、朝出社するとまず前日のデータを確認し、数字が悪くなっていると、イベントの実施や追加コンテンツの投入時期を検討したりします。よくスタッフにも伝えるのですが、「数字は生き物」と例えています。そのため、開発スタッフの希望よりもデータの実績を優先して追加開発のアイデアの優先度を判断することもあります。冷静すぎると思われるかもしれませんが、ゲームデータはユーザーの皆様の行動や心情をダイレクトに伝えるものなので、何より優先して直視すべきものだと思っています。
―   日々状況が変化する、厳しい現場ですね。
杉浦:  そうですね。自分が作ったものの結果が如実に現れるので、クリエイターにとってはやりがいもある一方、厳しい現場でもあると思います。例えばAさんが作ったクエストは1万人が遊んでくれましたが、Bさんが作ったクエストは50人だけということもあります。そこでBさんが傷ついて挫折してしまうのか、何が失敗だったのかを研究して次のクエストを作ろうとするのか、クリエイターによっての適性もありますね。
―   なるほど。ただユーザーのリアルな反応が分かるということは、反響が大きかった時の喜びも大きいということでしょうか。
杉浦:  スタッフは皆そう言っています。リアルタイムに反応が返ってきて、結果も出る、そういったサイクルを生み出せるスタッフには、非常にやりがいのある職場だと思います。
―   現在、東京開発部には何名程度が在籍しているのでしょうか。
杉浦:  約270名です。大部分はオンラインゲームとソーシャルゲームの開発人員ですが、一部家庭用ゲームの開発も行っています。スタッフは開発チームと運営チームに分かれて、運営チームは全タイトルの日々の運営や分析を担当しています。ソーシャルゲームのなかには、外部の開発会社様と協業で運営しているタイトルもあります。
―   ソーシャルゲームでの協業には、どのような狙いがあるのでしょうか。
杉浦:  カプコンとしては、新規参入ということもあり、実績のある開発会社様が持つノウハウを教えてもらいたいという意識はありました。幸い、いくつかの開発会社様からはカプコンと協業する上での相乗効果を認めていただき、現在の体制が実現しています。
―   モバイルとPC、さらに家庭用ゲーム機と、オンラインに対応するプラットフォームは多様化していますが、それぞれの特徴を教えてください。
杉浦:  各プラットフォームで、ユーザー層、スペック、課金形態などが全く異なります。「これが唯一の素晴らしいプラットフォーム」というものはなく、タイトルの内容に応じて柔軟に選択する必要がありますが、カプコンとしてはここ数年で経験値が蓄積されたこともあり、その判断を適切に行えるようになったことは強みだと思っています。
―   具体的にどのようにプラットフォームを選択しているのでしょうか。
杉浦:  例えば『モンスターハンター フロンティア オンライン』は、通信環境や開発自由度が高いという点で親和性の高いPCを最初に選択していますし、 逆にモバイルコンテンツとしては、非同期型の通信かつ短時間で遊べるブラウザタイトルを投入しています。
―   今後のソーシャルゲームの展開について教えてください。
杉浦:  GREE向けにグローバルで展開する『DEADRISING THE SURVIVAL(デッドライジング ザ サバイバル)』や、国内では『みんなと カプコン オールスターズ』などを予定しています。他には女性ユーザー向けにファーミング系のほのぼのしたゲームなども開発中です。さらに、PCおよびスマートフォン向けブラウザゲーム『鬼武者Soul』も10月19日に配信開始予定です。同作では、共通のサーバーに接続して、スマートフォンのユーザーとPCブラウザのユーザーが一緒に遊べるという試みも行っています。その他のタイトルも含め、今開発中のタイトルは来年の前半にかけて相当な数のタイトルがリリースされると思います。
―    盛り沢山ですね。ただ、業界全体でソーシャルゲームの数が非常に増えている中で、カプコンのゲームを選んでもらうために、どのように差別化を図るのでしょうか。
杉浦:  1つ目のポイントは、後発であることを活用し、これまでの成功体験と失敗体験を適切に分析することだと考えています。もう1点、私たちが差別化できるところは運営面です。オンラインゲームの運営では、ユーザーの皆様の声を借りて、サービスという部分に相当注力してきました。そのノウハウをソーシャルゲームでもしっかり活用できれば、他社にはないサービスを提供できる自負はあります。最後に、「コンテンツのブランド力」がカプコンの最大の強みだと思います。例えば数あるゲームの中でユーザーが何を選択するかを考えた際に、「バイオハザード」や「デッドライジング」といった知名度の高いコンテンツの力はやはり強力な鍵になります。
開発者インタビュー2012トップへ
  1. 06. 取締役常務執行役員 コンシューマゲーム事業管掌 /一井 克彦
  2. 05. 常務執行役員 P&S事業統括 /江川 陽一
  3. 04. ビーライン・インタラクティブ, INC. CEO /湯浅 緑
  4. 03. CS開発統括 東京開発部 部長/  杉浦 一徳
  5. 01. CS開発統括 編成部 プロデューサー/ 平林 良章
  6. 02. CS 開発統括 編成部 プロデューサー/  江城 元秀

開発者インタビューアーカイブ

  • 2018年
  • 2017年
  • 2016年
  • 2015年
  • 2014年
  • 2013年
  • 2012年
  • 2011年
  • 2010年
  • 2009年
  • 2008年
  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • IRトップページへ
  • 経営方針
  • 会社情報
  • 財務・業績
  • 株式・債券情報
  • IR資料室
  • プレスリリース
  • カプコンのCSR
  • 個人投資家の皆様へ
  • 統合報告書2018
  • 特集:カプコンの熱き現場レポート
  • カプコン検定