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2022年11月22日

“STARRY MANGA MIX” エクストルーパーズ 10周年記念☆

エクストルーパーズの音楽担当、北川保昌です。

エクストルーパーズは、2012年11月22日の発売からなんと10年が経ちました。10年前と言えば、まだピカピカの30代(?)ということでで脂も乗っていましたが、今ではすっかりテカりが消え、渋みが増してきたような気もします。この10年間、皆さまどのような時を過ごされたでしょうか。

とはいえ、10代で感じる10年とは明らかに違う時間感覚で、ついこの間まで開発していたような、そんな錯覚に陥ります。同学年のサウンドディレクターDJサンドウ氏と二人三脚でのサウンド制作、二人はとにかくプレイしていて「面白い」ことを第一に考えていましたので、ゲームがより楽しめるような様々なサウンド演出を考え出しました。

詳しくは、以下過去記事をどうぞ。

エクストルーパーズ 発売記念サウンドスタッフインタビュー! Vol.1
エクストルーパーズ 発売記念サウンドスタッフインタビュー! Vol.2
エクストルーパーズ 発売記念サウンドスタッフインタビュー! Vol.3
エクストルーパーズ 発売記念サウンドスタッフインタビュー! Vol.4

そんなエクストルーパーズサウンドをプロデュースしたDJサンドウ氏より、メッセージを頂戴しました!


<DJサンドウ>

『エクストルーパーズ』10周年おめでとうございます!

10年経って今もなお
エクストルーパーズを愛してくれる方がいること
ホントに嬉しく思います。
もちろん私も愛しております!

そうなんです!
自分にとってもこのゲームは思い出深い作品で
音楽担当の北川さんと「あーでもない、こーでもない、おー!こうした方が面白いのでは!」
と日々二人三脚で開発していたのが、まるで昨日のことのように
様々なことを鮮明に覚えております。
いや~本当に楽しかったなー!

開発初期に音楽の方向性に関して
いろいろ~いろいろ~悩みに悩んだ末
北川さんがデモを作って聴かせてくれたのが

「Extreme Condition」

の原型みたいな曲だったと思いますが
イントロの「ダ!ダー!ダ! ダ!ダー!ダ!」
と鳴った瞬間!

「この方向ですね!これはいける!」

というドラマのような展開もございましたね(笑)。

当時開発していた最新ハード
「ニンテンドー3DS」の限界値を引き出したかのような
数々のサウンド演出は、今でも誇りに感じておりますし
もし学問に「ゲームサウンド」というものがあるとしたら
インタラクティブ表現の教材にピッタリの作品であると自負しております。

クリエーターとして
「今やりたいことを、今やれることを、嘘偽りなく、悔いなくやりきった作品」
それがエクストルーパーズです。

そうそう
当時、開発時にも「声優さんが凄く豪華なゲーム」になったな~と思っておりましたが
出演していただいた声優の皆様の、この10年間のご活躍を考えると
改めてホントに凄いゲームだなと思わされますね!

続編なのか、リメイクなのか
もし『エクストルーパーズ』というコンテンツが再び動きだすなら
是非、なんらかの形で音楽の北川さんと共に関われたら嬉しいな!と

ありがとう!
エクストルーパーズ(^ω^)


そして、様々な周年記念記事も企画させていただきました。特に3周年では、“END OF CONVERSATION”と題し、書き下ろしのアレンジEPと、念願のフルサントラを配信することができました。実田さんの描き下ろしイラストも、それはそれは素晴らしかったです。

“Re@union with you” エクストルーパーズ1周年記念☆

“The Resonance” エクストルーパーズ2周年記念☆

“END OF CONVERSATION” エクストルーパーズ3周年記念☆

既にやりつくした感のある軌跡ですが、10周年は絶対にやると心に決めていましたので、改めてこの10年を振り返り、やり残したことは何だろうと考えました。これまでは単曲のアレンジばかりだったこともあり、ある程度まとまった内容が良いと思い決めた内容が、マンガデモの楽曲を時系列でリミックス的に繋げていく

” STARRY MANGA MIX “

です。

これだとエクストルーパーズ全編を総ざらいできるので、10周年に相応しいと思いました。ただ、マンガデモの楽曲は24曲総尺105分ですのでそれなりの覚悟は必要です。制作作業としては、まず昔のCubaseプロジェクトを開くところから始まります。
当時使用していたプラグイン等が今の環境に入っていなかったりするので、まずはその再現と、最新のCubaseで開かないものは昔のCubaseで開く、などといった試行錯誤を繰り返し、全マンガデモ、合計550トラックの書き出しに成功しました。

これらのトラックを並べて、エクストルーパーズで”一番おいしいBPM”の133BPMで繋げていくことにしました。133BPMの楽曲、実は多いんです。(個人的に、4つ打ち曲は133BPMが一番合うと思っていたりします)

書き下ろしのイントロから始まり、105分のマンガデモ楽曲を33分に凝縮しました。良い感じの尺になりましたので、DJイベントなどに最適かもしれません。いつの日か、実現したいですね!(声が多ければひょっとして…?)

そしてそして!今回も実田さんに10周年のアートワークを描き下ろしていただきました!当時を思い出しながら描いたとのことで、まさにタイムスリップしたかのような気分です。
実田さん、いつもいつもありがとうございます!


<実田千聖>

こんにちは。キャラ、背景、UIのデザインを担当した実田千聖です。

北川さんから伺ったコンセプトが

「マンガデモの全550トラックを1曲に圧縮し、ストーリーを感じられるよう紡ぐ」

という、気合の入った内容でしたので
私が担当するアートワークも寄り添えるように
主要5名のブレン、ティキ、クーリス、ジュリィ、ルアンをマンガのコマで割り
彼ららしさを感じる情景で描きました。

開発が終わる頃

「10周年はやりましょう。作曲家とグラフィッカーが2名いれば何か出来ますよ」

と軽口を叩いたのですが
実際に10年経った今、企画の舵取りをしてくださった北川さんには大感謝です。

当時の絵柄に寄せる試みに四苦八苦したり
飾りに使うためUI素材を掘り出しながら
あちこちのフォルダを遡りました。

ゲームの内容に引っ張られて
元気に楽しく制作していた記憶が蘇ります。

ゲームを遊んでくださった皆様、有難うございます。
北川さん渾身の“STARRY MANGA MIX”是非お楽しみください。


今回、ロックマンシリーズでお馴染みの土屋プロデューサーにもご協力いただきました。予てから度々お世話になっております!この度はありがとうございました!


<土屋プロデューサー>

『エクストルーパーズ』10周年おめでとうございます。

既にカプコン社内でも殆どの人が覚えていないのですが
“ロストプラネットの世界観で学園物を作ろう”
とプロジェクトを立ち上げた張本人の土屋と申します。

エクストルーパーズを愛してくださっている皆さまに
北川さんの楽曲と実田さんのイラストを10年の区切りとして
お届けできる事をとても嬉しく思います…!

改めて開発が始まった当時を思い起こすと
世界観の方向性が決まった時点で

「シナリオをお願いするのはこの方しかいない!」

と自分自身が大ファンでもある脚本家の佐藤大さんにお願いしたことや
当時は背景デザイナーだった実田さんの描くイラストが
魅力的過ぎてキャラクターデザインに抜擢したり
コンポーザーの北川さんからは

「こんな方向性の楽曲で世界観やキャラクターを表現したい!」

と熱いプレゼンを受けたりと
個人的にも好き放題やりつつ
実際には多くの開発スタッフの才能やパッションに支えられて
『エクストルーパーズ』が色褪せない魅力を持ったゲームになったのだと強く思います。

自分自身が大好きなゲームへのお祝いの場を与えてくれた
CAP’STONEと『エクストルーパーズ』を愛してくださる
全てのプレイヤーさんに感謝を込めて。


「ようこそフロンティアベースへ
ここはお帰りなさいと言うべきかしら?
エクストルーパーズの10周年に改めて敬意を表します」


教官…!!さらに土屋教官からは、秘蔵の資料を頂戴しました。開発当時、実田さんがゲームで表現したい事を伝えるために描いた漫画です。

盛りだくさんでお送りしてまいりました10周年記念。いかがだったでしょうか?この企画に賛同いただいた、全ての関係者の方々に感謝申し上げます。
そして、エクストルーパーズを今もなお愛してくださっているユーザーの皆さま、本当に、本当にありがとうございます!これからも、元気の源として心の中で育んでいただけますと幸いです。

それでは最後に、せーの!

ギンギラ一番星を俺は目指す!!

<2022年11月22日 北川保昌>