株価情報

決算レビュー(日本基準)

2024年3月期 連結累計期間の経営成績について図表やグラフ等をまじえて説明しています。

1. 経営成績等の概況

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スクロール
売上高 営業利益 経常利益 親会社株主に
帰属する
当期純利益
1株当たり
当期純利益
152,410百万円
(前期比21.0%増)
57,081百万円
(前期比12.3%増)
59,422百万円
(前期比15.7%増)
43,374百万円
(前期比18.1%増)
103円71銭
  • (注) 2024年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。したがいまして、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しております。

  • 売上高(累計)

  • 営業利益(累計)

  • 経常利益(累計)

  • 親会社株主に帰属する当期純利益(累計)

2024年3月期連結会計年度におきまして、ステークホルダーの皆様からのご支援等により、昨年6月に創業40周年を迎えた当社グループは、グローバル市場においてさらなる進化と拡大を図るため、デジタル販売の継続的な強化を主軸とした成長投資を積極的に推し進めました。また、安定的、持続的な成長を果たすため、当社グループの最優先課題の一つである人材投資戦略について、人事組織の強化や「クリエイティブスタジオ」の新設、パートナーシップ制度の導入、福利厚生制度の拡充など職場環境のさらなる改善等を実施しました。加えて、開発力・技術力の持続的強化のため、コンシューマゲーム開発における3DCG制作技術を強みとする開発会社を完全子会社化するなど、企業価値の向上を図ってまいりました。

このような経営戦略のもと、中核事業であるデジタルコンテンツ事業において、主力シリーズの大型タイトルの投入や、デジタル販売を通じたリピートタイトルの積極的な販売推進により、グローバルに販売本数の増加を図りました。これにより、当連結会計年度におけるデジタルコンテンツ事業の販売本数は、4,589万本と前期4,170万本を上回り、当社グループのコンテンツ価値向上に大きく寄与しました。さらに、これらの主力コンテンツと映像作品やライセンス商品、eスポーツとの連携によるIPの持つブランド力の向上に努めました。また、アミューズメント施設事業における効率的な店舗運営や新業態店舗の推進、アミューズメント機器事業におけるスマートパチスロの導入や当社グループの人気IP活用等によるリピート販売などの施策により、収益の向上を図りました。

この結果、売上高は1,524億10百万円(前期比21.0%増)、営業利益は570億81百万円(前期比12.3%増)、経常利益は594億22百万円(前期比15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は433億74百万円(前期比18.1%増)となり、11期連続の営業増益を達成しました。

セグメントの状況

1. デジタルコンテンツ事業

  • 売上高(累計)

  • 営業利益(累計)

  • 営業利益率(累計)

当事業におきましては、当社グループのeスポーツ展開をリードするシリーズ最新作『ストリートファイター6』(プレイステーション 5、プレイステーション 4、Xbox Series X|S、パソコン用)を昨年6月に発売し、グローバルに幅広く支持されました。その結果、330万本を販売し、業績向上に貢献しました。加えて、12年ぶりのシリーズ最新作として今年3月に発売した『ドラゴンズドグマ 2』(プレイステーション 5、Xbox Series X|S、パソコン用)が、王道ファンタジーの世界で自由な冒険が楽しめるオープンワールドアクションゲームとして、シリーズファンからの根強い支持と新規ユーザーの取り込みにより、262万本を販売するなど、順調に推移し、同シリーズのリピートタイトル『ドラゴンズドグマ: ダークアリズン』も、販売拡大に寄与しました。

また、リピートタイトルにおいては、「モンスターハンター」シリーズの完全新作『モンスターハンターワイルズ』の制作発表に併せ、同シリーズのリピートタイトル『モンスターハンター:ワールド』の販売が好調な結果となり、全世界で2,532万本を達成するとともに、『モンスターハンターワールド:アイスボーン』、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』も続伸しました。さらに、昨年3月発売の『バイオハザードRE:4』が累計 702万本を販売したことに加え、積極的なプロモーションによるIPの認知拡大と新たなファン層の獲得を図る施策等を行い、『バイオハザードRE:2』などのシリーズタイトルを中心に販売しました。その結果、リピートタイトルの販売本数が3,629万本と前期の2,930万本を上回り、収益を押し上げました。

モバイルコンテンツにおいては、「モンスターハンター」シリーズの最新モバイルゲーム『モンスターハンターNow』(iOS、Android用)が9月に配信されました。同ゲームのグローバルダウンロード数は1,000万を突破し、IPの認知拡大に寄与しました。

この結果、売上高は1,198億41百万円(前期比22.1%増)、営業利益は598億31百万円(前期比11.8%増)となりました。

2. アミューズメント施設事業

  • 売上高(累計)

  • 営業利益(累計)

  • 営業利益率(累計)

当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により経済活動が回復した状況下、既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図りました。

当期において、昨年4月に子供向け遊具施設の「キッズバネット静岡店」、6月に体験型施設の「クレイジーバネット イオンモール新居浜店」(愛媛県)を出店しました。加えて、カプセルトイ専門店として12月に「カプセルラボ 原宿竹下通り店」(東京都)やプリントシール専門店も併設した「プリマート/ カプセルラボ三宮店」(兵庫県)を今年3月にオープンしましたので、施設数は49店舗となっております。

また、『モンスターハンターNow』をより楽しんでいただける場所を各店舗に設置するなど、他事業との連携強化を図りました。

この結果、売上高は193億43百万円(前期比23.9%増)、営業利益は18億68百万円(前期比52.2%増)となりました。

3. アミューズメント機器事業

  • 売上高(累計)

  • 営業利益(累計)

  • 営業利益率(累計)

当事業におきましては、パチスロ市場がスマートパチスロのけん引により堅調に推移している環境下、当社グループのスマートパチスロ第一弾となる『戦国BASARA GIGA』を15千台、第二弾となる『バイオハザード ヴィレッジ』を10千台販売し、収益に貢献しました。

また、2022年8月発売の『新鬼武者2』および昨年1月発売の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が、市場での高稼働を受け、リピート販売が順調に推移しました。これにより、新機種3機種を含む当期5機種の販売台数は31千台となりました。

この結果、売上高は90億20百万円(前期比15.6%増)、営業利益は41億17百万円(前期比19.9%増)となりました。

4. その他事業

  • 売上高(累計)

  • 営業利益(累計)

  • 営業利益率(累計)

その他事業につきましては、当社グループのタイトルブランドの価値向上に向け、CG長編映画『バイオハザード:デスアイランド』が昨年7月に全世界で公開されました。加えて、Netflixにおいてアニメシリーズ『鬼武者』が11月に全世界で配信されるなど、引き続き主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ展開などに注力しました。

また、eスポーツについては、シリーズ最新作の『ストリートファイター6』を投入し、賞金総額を当社史上最高の200万ドル以上に拡大して世界各国で開催した「CAPCOM Pro Tour 2023」の決勝大会「CAPCOM CUP X」においてライブ配信の同時接続者数が約19万人以上を記録するなど大盛況となりました。さらに、国内チームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」を皮切りに、北米、欧州でも実施した同リーグ戦の決勝大会「ストリートファイターリーグ: ワールドチャンピオンシップ2023」を開催し、熱戦が繰り広げられました。そのほ か、シンガポール等でのイベント実施によるeスポーツの振興など、グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向けた施策を講じました。

この結果、売上高は42億4百万円(前期比3.6%減)、営業利益は8億83百万円(前期比38.4%減)となりました。

2. 財政状態に関する説明

資産

資産につきましては、前連結会計年度末に比べ261億11百万円増加し、2,434億76百万円となりました。主な増加は、「現金及び預金」230億74百万円であり、主な減少は、「繰延税金資産」19億55百万円によるものであります。

負債

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ78億41百万円減少し、483億94百万円となりました。主な増加は、「賞与引当金」26億61百万円、「長期借入金」23億73百万円および「株式給付引当金」10億55百万円であり、主な減少は、「未払法人税等」66億90百万円、「繰延収益」47億72百万円および「1年内返済予定の長期借入金」30億円によるものであります。

純資産

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ339億52百万円増加し、1,950億81百万円となりました。主な増加は、「親会社株主に帰属する当期純利益」433億74百万円および「為替換算調整勘定」48億65百万円であり、主な減少は、「剰余金の配当」142億78百万円によるものであります。

3. 当期のキャッシュ・フローの概況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は196億20百万円増加し、1,090億91百万円となりました。

詳細については「キャッシュフロー計算書」をご覧ください。

4. 業績予想と見通し

2025年3月期の連結業績予想(2024年4月1日~2025年3月31日)

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スクロール
売上高 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属する
当期純利益
1株当たり
当期純利益
通期 165,000百万円
(前期比8.3%増)
64,000百万円
(前期比12.1%増)
63,000百万円
(前期比6.0%増)
46,000百万円
(前期比6.1%増)
109円98銭
  • 注)1. 当社は年次での業績管理を行っているため、通期のみの開示としております。

    2. 2024年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。したがいまして、連結業績予想における「1株当たり当期純利益」については、当該株式分割の影響を考慮しております。

今後の見通し

今後の見通しといたしましては、通信規格の高速大容量化、コンテンツの提供チャネルの増加、デバイスの多様化、グローバルベースでのユーザーの拡大など、事業環境は大きく変化を遂げております。このような状況下、2023年に創業40周年を迎えた当社グループが今後より一層の飛躍を目指すためには、中長期的な企業価値向上に向けた安定的な利益の確保とグローバルにさらなるブランド価値の向上が経営の重要課題と認識しております。

このため、「毎期10%営業利益増益」の達成を中期経営目標と定め、高品質なコンテンツの創出とデジタル化による長期的な販売により安定的な収益構造を確立してまいります。また、国・地域に応じたマーケティングの強化とユーザーニーズの把握に努め、ユーザー数の拡大と収益機会の最大化を図ることにより、主力事業のデジタルコンテンツ事業を成長させ、長期的に年間1億本の販売を目指してまいります。加えて、引き続きアミューズメント施設事業やアミューズメント機器事業において人気IPや主力コンテンツを活用した展開を図るとともに、映像作品やライセンス商品、eスポーツ等と連携することでIPの持つブランド力の向上に努め、持続的な成長を図ってまいります。そのために、今後も原動力となる人材投資戦略を推し進めるとともに、開発体制の強化、拡充への積極的な投資により、新規IPの創出と主要IPの活用によるパイプラインの拡充に取り組んでまいります。

詳細については「決算短信・説明会資料・動画」2024年3月期 決算短信をご覧ください。