2019年4月4日
「デビルメイクライ5」サウンドメイキング!~BGM編~
こんにちは、タンタンです!
3月8日に発売された「デビルメイクライ5」のサウンドチームに突撃インタビューしてみました!
第一弾は、BGM編です!
今回お話を聞いたのは、
渥美(サウンドディレクター 下段右)、鈴木(リードコンポーザー 上段左から2番目)
寺山(コンポーザー 上段左)、小池(サウンドマネージャー 上段右から2番目)
です!
キーワードは「ロックしてる!」曲作り
- タンタン
- それではさっそく、「デビルメイクライ5」のBGMについて、こだわりのポイントを教えてください!
- 鈴木
- 今作では、「シリーズを踏襲しつつも、尖った音楽を作る(ロックしてる!)」そして、「BGMのインタラクティブ演出でゲームならではの音楽体験を作る」この2点に徹底的にこだわりました。
- タンタン
- なるほど!「ロックしてる!」というのは、デビルメイクライらしいこだわりですね!
- 渥美
- そうなんです。自分自身がファンとしてシリーズの音楽に抱いている印象は、「デビルメイクライの音楽はクールでロックしている!」なので、それを大事にして、曲を作ってもらいました。「クール」はカッコイイシーンから、おふざけのシーンまで常に音楽がイケてるかどうか?ですね。「ロック」はとても精神的な意味合いで、普通の尺度に収まらずどこかで普通な音にしない!というイメージです。
- 鈴木
- 作り手であればいわずもがな、ではありますが、クールでロックしている曲を作るために、コンポーザー同士でいろいろと意見交換しつつ、瞬間的に生まれる音を紡ぎながらわいわいと作っていきました。おかげで、良い意味でどこか普通ではない楽曲たちになっているかと思います。
- タンタン
- ちなみに、「普通じゃない」楽曲ということで、どんな風にイメージが作られているのかエピソードを聞かせてもらえますか?
- 寺山
- それなら! 序盤のボス「ゴリアテ」の戦闘曲、「Blazing Muscle」のイメージは筋トレの動作から生まれたんですよ。ゴリアテの筋肉感を出すにはどうしたら・・・と考えながらダンベルをアゲサゲしているときにシュババッと降りてきたんです。リズムとメロディから、筋肉を感じてほしい1曲です。
- タンタン
- 筋トレ中に曲が降ってきたんですか!? ロックです! 曲のイメージ作りひとつでも、DMC5ならではのこだわりがあったワケですね。
語りつくせないほどのBGMのインタラクティブ演出!
- タンタン
- 「BGMのインタラクティブ演出」といえば「スタイリッシュランクが上がると曲の展開が変わる」というのは、発売前から話題になっていましたね! そのほかにも、インタラクティブな演出があるんですか!?
- 寺山
- 今作のボス戦は、インタラクティブなBGM演出が盛りだくさんです。ゴリアテとの戦闘では、まず、ボス登場ムービーが流れるのですが、このムービーの終わりがけにはすでに戦闘BGMが流れているんです。そして、その曲のまま、ネロを操作できる状態になった時にドカっと盛り上げています。
- タンタン
- すごい! 実際に遊んでみると、曲が流れだしてからムービーをスキップしても、そのまま曲が途切れずちょうどムービーが終わったあとに曲がドカッと盛り上がるようになっていますね!
- 寺山
- そうなんです。その他にも、ゴリアテ戦だけでもBGMにいろいろなインタラクティブな変化を仕掛けています。序盤にステージの床が崩落する演出がありまして、崩落によって建物内部へ落ちるんですが・・・この瞬間、元のBGMに歪(ひず)んだエレキギターと、コーラスが加わります。厚いギターが加わることで「戦闘の盛り上がり」、コーラスが加わることで「教会感」を、一度に演出しているんです。自然に変化していくのでバトルに熱中していて気づかない人も多いと思いますが、この「なんとなく変わる感」が、無意識のうちに言葉にできない戦闘のワクワク感に繋がっているんです!
- 渥美
- こういう「曲の変化」って、今のゲームだとすごく自然に聞こえるように鳴らすことが出来るんですが、全ての曲の変化が自然であればあるほどいい・・・というわけでもないんですよ。スタイリッシュランクが上がった際の戦闘曲の展開の変わり方なんかは、「折角やるんだからプレイヤーの心がグッと熱くなって欲しい」ということであえて自然にしすぎず分かり易くして、でも不自然さが目立たないギリギリの変化の仕方をするようにしているんです。
- タンタン
- なるほど! 同じ「BGMの変化」でも、分かりやすくしたり自然にしたりと、曲によってそれぞれの変化の仕方あがるんですね! ちなみに、ゴリアテ以外のボス戦でもそういった演出はあるんですか?
- 寺山
- はい、今作では色々なボスでそういった演出があります。状態が変わったり、大きい技を仕掛けてきたり・・・ボスごとの個性に合わせて、BGMもいろいろなインタラクティブ演出がありますよ! たくさんあってここでは語りきれないので、実際にプレイして確かめてみてほしいです!
- 鈴木
- ボス戦以外にも、ミッション中のBGMにも変化があったり、プレイヤーがひん死状態になった時のBGMの聞こえ方の変化、ニコのトレーラーがやってきた時の車内音源が車から漏れて聞こえている演出など、最新作ならではの演出がたくさんありますよ。ぜひ、楽しんで聞いてみてください。
- タンタン
- ロックな音楽に最新作ならではの演出! 見どころがいっぱいですね!
たくさんの思いが詰まった楽曲たち!
- タンタン
- では次に、制作中、心に残ったエピソードなど、ココだけの話があれば、聞かせてください!
- 鈴木
- DMC5の音楽を作る参考に、と思って、EDMの大御所アーティストのライブに行ったんですよ。
- タンタン
- おお、ライブに!
- 鈴木
- ライブ自体久しぶりだったのですが、いわゆるDJがやるような大きなライブは初めてで、すごく楽しみにしていて。 少し早めに着いて席に行ったら、もう音楽は始まっていて、むちゃくちゃカッコイイんですね。ヘッドフォンやイヤフォンで聞くEDMとは全然違っていて、ベースラインのうねりといいますか、キックのノリといいますか、まさに「グルーヴ」という言葉がピッタリで。自然と飛び跳ねてしまう、というか。やはりライブの力というのは大きいな、というのを実感して楽しんでいました。 ちなみに僕がさんざん飛び跳ねていた音楽は、実はその大御所アーティストさん・・・ではなく、オープニングアクト(いわゆる前座)のDJの方のプレイだったのですが、前座の方もこんなにカッコイイのか!!・・・という衝撃を受けたのを今でも覚えています。その後の大御所アーティストのプレイも、もちろん大変素晴らしかったです!!
- 小池
- 「Devil Trigger」など、プレイアブルキャラ3人の戦闘曲は、鈴木幸太さんを中心にコンセプトやシステムを制作し、サウンドチーム、外部作家さん、伊津野ディレクターや岡部プロデューサーなどさまざまな意見や感想を取り入れて作り上げていきました。ゲームコンセプトと合致して、素晴らしいものが出来上がったので、ゲーム上で鳴らして最初にプレイした時は感動しましたよ。
- タンタン
- 3人の戦闘曲は作曲家さんだけではなく、作曲家さんとやり取りをしていたいろんな人の思いが詰まっている作品なんですね!
- 鈴木
- そうなんです! そうそう、それから、3人の戦闘曲「Devil Trigger」「Subhuman」「Crimson Cloud」と、そして本作のメインテーマ「Legacy」は、「JOYSOUND」のカラオケで歌えます! ぜひ、ゲームでノリノリになった後は、カラオケでもDMC5の楽曲を、ライブのようなノリノリさで楽しんでください!
サウンドチームから最後に一言!(BGM編)
- タンタン
- 最後にこの記事を読んでくれている皆さんに向けて、何か一言お願いします!
- 鈴木
- 本当にチーム全員で魂込めた作品かと思います・・・! サウンドに関して言えば、いつもより音量をほんの少し・・・ほんの少し、大きくしていただいて、ゲームをノリノリでプレイしていただければ、嬉しく思います!
- タンタン
- ロックしてる楽曲が、最新作ならではの演出でドラマチックに盛り上げるデビルメイクライ5! そのヒミツが少し、明らかになりました! 「デビルメイクライ5」サウンドチームの皆さん、ありがとうございました!
- タンタン
- 全136曲の大ボリュームや、楽曲の解説、初公開の日本語歌詞など、見どころ満載のサウンドトラック! コチラも要チェックですよ!
デビルメイクライ5公式サイト
http://www.capcom.co.jp/devil5/
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