INTERVIEW

2016年7月12日

逆転裁判6 発売記念!サウンド制作秘話を大公開!

逆転裁判6 発売記念!サウンド制作秘話を大公開!
シリーズ最大規模の本作「逆転裁判6」!更なる広がりを見せるその世界観を創り上げるサウンド演出とは!?
タンタンがサウンド開発担当者の堀山さんに突撃インタビュー!
タンタン
まず、本作のおすすめポイントを教えて下さい。
堀山
逆転裁判6は、成歩堂龍一(ナルホド)と王泥喜法介(オドロキ)のW主人公制となっていて、物語の舞台も、日本と、架空のアジアの小国であるクライン王国のふたつがあります。


堀山
ほかに、綾里真宵(マヨイ)を始め、古くからの逆転裁判ファンにお馴染みのキャラクターもたくさん登場しますが、新検事であるナユタや、本作のヒロインのひとりであるレイファなど、新登場キャラクターも魅力たっぷりです。
堀山
法廷での新しい推理システムである「霊媒ビジョン」は、最初は少し戸惑うかもしれませんが、ゲームを進めていくと、シナリオと密接に結び付いていて、「歯ごたえがあって解けた時の爽快感が最高!」と感じていただけると思いますよ。
堀山
ストーリーですが、ダウンロードコンテンツも含めて、逆転に次ぐ逆転の熱く盛り上がる物語がたっぷり楽しめると思います。ゲームのボリュームにはきっと満足していただけるはずです。
タンタン
では、サウンドスタッフとして本作で担当した業務内容、それにほかの参加スタッフについて教えて下さい。
堀山
私が担当したのは、サウンド全体の制作進行、それに効果音と音楽の制作です。 効果音は私のほか、サウンドデザイナーの和田さんに作っていただきました。 音楽は「逆転裁判5」に続き、岩垂徳行さんのほか、私とコンポーザーの尾野寺さんが担当しています。 アニメシーンのサウンドミックスは、サウンドエンジニアの森口さんと武井さんにやっていただきました。
タンタン
サウンドの演出やシステム面での注目ポイントを教えて下さい。
堀山
先にお話しした通り、本作の舞台には日本とクライン王国のふたつがあります。 効果音も音楽も、使われる舞台が日本であるものは従来の雰囲気を踏襲していますが、使われる舞台がクライン王国であるものは、新しくエスニック調のものを作っています。 効果音であれば、証言開始や尋問開始、無罪判決の音などをクライン王国用に新しく作りました。 音楽は、法廷休憩室、開廷、留置所、捜査の曲など、日本用とクライン王国用にそれぞれ作ってあります。
堀山
システム面ですが、第一話の被告人が証言する時、それは「歌」になっていて、その時に流れる音楽のメロディと証言内容(歌詞)のテキスト表示が同期するように作られています。 これは企画スタッフの要望で生まれたものですが、この時に使われる曲とサウンドデータは、尾野寺さんと私が試行錯誤を繰り返しながら懸命に作りました。 詳しくは逆転裁判6公式ホームページの開発ブログに掲載される予定ですので、そちらもぜひご覧下さい。
【※7/11(月)掲載予定】
堀山
また、「逆転裁判5」に続き、ニンテンドー3DSのスピーカーでもヘッドホンでも心地よく音が聴けるよう、ヘッドホンをニンテンドー3DSに挿した時に、ヘッドホンに最適の音質に自動的に調整する機能を搭載しています。
タンタン
本作の効果音について、聴きどころを教えて下さい。
堀山
先ほども触れましたが、まず、クライン王国の法廷で使われる効果音です。 「証言開始」、「尋問開始」のほか、新システムの「霊媒ビジョン」など、従来の日本法廷とは趣の異なる音になっていると思います。

それに、逆転裁判ではお馴染みの木槌の音ですが、これもクライン王国用に新しく作りました。 これは、カプコンが誇る、「フォーリーステージ」で録音した、トンカチで木製の机を叩いた音を元に作ってあります。 日本の法廷の木槌の音とは印象の異なる、低く太い音になっています。
堀山
フォーリーステージでの効果音収録ですが、和田さんが積極的に取り組んでくれて、手作り感満載の、一味違う音に仕上がっています。 ナユタ検事の数珠の音なども、和田さんが仏具店で大きな数珠を買ってきて、自らアクションして録音した音なんですよ。
堀山
和田さんはユーモラスな効果音をたくさん作ってくれました。 ストーリー後半で、ある登場人物が追いつめられて観念する場面などすごくおもしろく音が付けられていて、ここで大いに語りたいのですが、実際にゲームを遊んで音を聴いていただくしかありません。
タンタン
本作の音楽について、聴きどころを教えて下さい。
堀山
岩垂さんには主に法廷パートやクライン王国の登場人物の曲を書いていただきました。一曲挙げるとすると、やはり「奉納舞」(サントラCDの曲名)です。個性的でありながら親しみやすさもあって、最高の仕上がりですね。クライン王国の法廷を優雅に彩ってくれています。
堀山
尾野寺さんには主に日本の登場人物の曲や捜査の曲を書いていただきました。 一曲挙げるとすると、ちょっと怪しい人物が出てきた時に使われる、「おかしな人々」(サントラCDの曲名)です。曲の終わり間際のコード進行に何とも言えない解放感があって、私の大好きな曲です。
堀山
私も主に日本の登場人物の曲などを作りましたが、ひとつ上げさせていただくと、「留置所 ~冷たい壁のエレジー」(サントラCDの曲名)です。無機的な装いをした情緒的な音楽に仕上がったと思って、派手さはありませんが、自分では気に入っています。
タンタン
最後に本作をプレイして頂いているユーザーの皆様へ向けて一言お願いします。
堀山
本作は、効果音も音楽も、その数や多彩さはシリーズで最大規模になっていると思います。それは、「逆転裁判5」で築いたサウンドの土台があって、その上で実現できたことなのです。
そしてさらに、シリーズを通してユーザーの皆さんが応援して下さっているからこそ、こうして逆転裁判の新作をお届けすることができるのです。
いつも逆転裁判を温かく見守り、新作を期待していただいているファンの皆さん、本当にありがとうございます。

また、逆転裁判は遊んだことがないけどたまたまこの記事を見かけた、という方、しっかりと熟れている「逆転裁判6」から遊び始めるのももちろんよいのですが、試しに手軽に遊んでみたいという場合は、「逆転裁判123」や「逆転裁判5」が、ニンテンドー3DSのほか、iPhoneやiPadでも遊べますので、それらから始めてみるのもよいと思いますよ。法廷バトルゲームの代名詞である逆転裁判の世界をぜひ体感して下さい。

「逆転裁判6」公式開発ブログにも、サウンド秘話が載っております。こちらも合わせてお楽しみください!!