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2020年9月1日

深世海 Into the Depths
音のちょっとだけ深い話
其ノ四 音響 前編


“深世海 Into the Depths 音のちょっとだけ深い話”
其ノ四 音響 前編
 


2019年9月にApple Arcadeより配信され、2020年3月にNintendo Switchでも発売された新進気鋭のプロジェクト”深世海 Into the Depths“(以下:深世海)、
そのサウンド制作の裏側やちょっとした小話を
現場のクリエイターを交えてシリーズで紹介していきます。
その名も“深世海 Into the Depths 音のちょっとだけ深い話”
終盤も終盤の音響編です。今作は音楽/効果両方に対してリアンプという作業を大切に行ってきました。そのリアンプフローの中心人物であったミキシングエンジニア―の森口さん(森口)、そしてミュージックディレクターの森本さん(以下:森本)をお招きして、リアンプについてや、独自のミキシングの手法についてあれやこれやと深堀していきます。どうぞ最後までお付き合いください。

其ノ壱 音制作 全体編
其ノ弐 効果音  前編
其ノ弐 効果音  前編
其ノ参  音楽  前編
其ノ参  音楽  後編

ウサミ)
森口さん、森本さん、お時間取っていただきましてありがとうございます。
私自身あまりエンジニアの視点からの話を聞いたことがないので、実はかなり楽しみにしていました。それではいつものようにお二人とも自己紹介お願いします。



(左上:森本、右上:森口、中下:ウサミ)

森口)
カプコンのミキシングエンジニア、森口です。2005年入社、携帯機、アーケード、コンシューマのサウンドデザイナーを経てインハウスのミキシングエンジニアへ。深世海では音楽や効果音のリアンプにおけるレコーディング、ミキシング、またマスタリングのサポートなどを行いました。


森本)
深世海でミュージックディレクターを担当しました森本です。今回ではリアンプ周りのクオリティーチェックや、セットアップ周りも補佐いたしました。


ウサミ)
前回までの記事で何度かお伝えしているリアンプは大きく二種類、水中リアンプと、あまりお伝えしていなかった振動リアンプがあります。水中リアンプは水に沈めた水中スピーカーから音楽や効果音を再生し、それを同様に水に沈めた水中マイクで再収録することで、水の質感を付与します。そしてもう一つ欠かせなかったが振動スピーカーを用いた振動リアンプです。こちらについては本稿にて後述します。まずは水中リアンプについて改めて詳細やワークフローについて紹介してもらいます。


(振動リアンプの例 詳細は後述)


(水中リアンプベーシックセットアップ)

森本)
水中リアンプはまさに深世海サウンドの要と言えますね。“すでに完パケされた音源を水中で再録音する”という画期的なアイデアは、私が深世海チームに入る以前にウサミが検証していて、その音源を聞かせてもらった時、まるで、本当に海の中にいるかのような錯覚を抱いて、めちゃくちゃ感動しました!その上で、実際にゲームに実装するための音楽はすべて水中リアンプの工程を経ているのですが、実はこの手法を確立するまでにもいくつものトライ&エラーがあって、なかなか一筋縄ではいかなかったんです。確かにリアンプをすると「水中感」は得られるのですが、それと引き換えに「音の劣化」が生じてしまうんです。それが“必要な劣化”であればよいのですが、単に音楽のクオリティを下げるような劣化は我々も望んでいませんでした。ではどうするか?



(※完パケ音源リアンプ これはこれで味ではあるが…)

森口)
エンジニア的に考えてもリアンプによる音の劣化がもたらす影響は、音楽性という側面から見た時にはどうしても無視出来るものではなかったです。


森本)
この克服は難題ではあったのですが、ただ実現したいことを改めて整理をしてみると実はシンプルで、①水中感が欲しい、②音楽のクオリティ面に悪影響を及ぼす劣化は防ぎたい。そこで、これまでの方法を見直してみました。音楽って、複数のトラック(楽器)やステムがひとつに重なって構成されていますよね。当初は、そのひとつにまとまったものを丸ごとリアンプしていたんです。でも、結果をみれば、リアンプして水中感を効果的に得られるトラックと、単に劣化してしまうトラックとに分けられることが分かったんです。


森口)
これは一概にはいえないのだけど、効果的だったのは、パーカッション、ドラムス、ピアノ、シロフォンやマリンバなどの鍵盤打楽器、ピーキーなノイズなどのステムトラック。逆に、パッド系、オルガン系、ストリングスなど音が持続するものにはあまり効果的とは言えなかったかな。特に、ベースギター、シンセベースに至っては音が暴れてしまい逆効果となる事もあったね。



(※オリジナル素材 ステム Coral reefより)


(※リアンプ処理後 ステム Coral reefより)

ウサミ)
低音の音かつアクセントがしっかりした音(ロックベースなど)などの低音の中でもタイトな奏法で収録されている音は分が悪かったですね。モワっとして、低音の音像がよりぼやけてしまう。ロックだとベースのもたらすグルーヴが要ですが、タイトじゃないベースで悪い方向にグルーヴしているといいますか。


森本)
リアンプによって、埋もれるどころかほぼ消えてしまっているトラックもありました。これでは音楽性を損ねてしまっている。特に青島さんのトラックは非常に繊細な音で紡がれている楽曲も多々あって、そのような音がいなくなってしまっている!!そこで、1曲丸ごとリアンプするのではなく、各トラック毎に分解して、リアンプするトラックと、リアンプしないトラックに分けることにしました。先ほどの例でいうと、パーカッションやピアノなどの効果的なトラックはリアンプするけど、ベースや持続音系のトラックなど効果の薄いトラックはリアンプしない。これによって、音楽のクオリティを損なうことなく水中感を付与するという、絶妙なバランスをコントロールできるようになりました。


ウサミ)
トラックを分ける??ふむふむ??ここでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、このリアンプ作業は実は(とてもとてもとてもとても)×200根気のいる作業です。


森口)
実際のレコーディングでは、モノラルでしか収録出来ないので1トラックにつきLチャンネルとRチャンネルを別々で収録しました。これは恐ろしく時間がかかった…


森本)
作業時間が倍々に増えていきますからね!!例えば3分(180sec)の曲をリアンプする場合、リアンプ対象が15トラックだとします。録音はモノラルですのでLとRに分けて収録しますから、15トラック×2チャンネルで30トラック。それを180sec毎ですので、アクシデントなく、すごく上手く進んで90分/1曲になります。それが何十曲と!・・・今振り返っても気が遠くなりますね。笑 でも、リアンプしたらそれで終わり!・・・ではないんですよ!ここまではあくまでもミックスの素材を用意するタームなんです。次に、リアンプしたものとしていないものをミックスしていくわけです。リアンプしたトラックも原音と混ぜたりするわけですから、膨大なトラック数を考えるだけでも大変な作業ですよね。ミックスという工程によって最終的なクオリティが左右されるわけですが、この超絶技巧ミックス作業は森口さんの匠の技で仕上がっています!


ウサミ)
水中リアンプで揃ったステムの種類は、①水中リアンプ、②非水中リアンプ(オリジナルステム)、そして③水中リアンプと非水中リアンプのトラックを混ぜて使ったもの(音としての芯を残しつつリアンプの効果を得たい時に)。このように様々な環境下で作成されたステムを用いて再ミックスすることをハイブリッドミックスと呼んでいました。エンジニアの感性が合わさった瞬間です。


(※リアンプ処理後 ステム Coral reefより)


(※リアンプ処理後+(若干の)オリジナル ステム Coral reefより オリジナルからアタック部分を少し拝借)

森口)
なにより難しかったことは、少しの気泡でもスピーカーやマイクにつくことで音の質感が変わり、一度収録した音を中々再現できないこと。良い音が出来たら一気に収録してしまわないといけなかったことです。水の中の微細な変化がリアンプを通して聴く音に大きな変化を与えたので、統一性や再現性を保つということにもかなり神経を使いました。とはいえ、楽しかった事もたくさんありまして、思った通りの音を探し当てた瞬間、これはおそらくですが、この手法をしているのは世界で自分達だけだと思った時は感動しましたね。


ウサミ)
青島さんの楽曲はステム単体で聴いても新しい発見があったり、ステム同士が楽曲の中で重なったときに何倍も相乗効果をもたらす音の調べをまじまじと聴けるのは貴重な体験です。このリアンプ表現への意固地な探求の結果もあって、深世海サウンドの大きな要素が実現できました。他に水中リアンプについてのエンジニア的な視点から気づきなどありましたか?


森口)
専門的な話にはなるのですが、LR共にステレオにふり切ったほうが効果が出やすいということでしょうか。左右感の差が小さいステレオ表現では中々効果的にその水中バージョンというのは再現できなかったです。『作曲家にステレオ感出して!』とエンジニアがオーダーする前代未聞の所業です。その点、青島さんの作る曲は左右が極端に違うステムもあって、左右差が大きかったので水中リアンプを施しても楽曲の持つステレオ感はばっちりとらえていたと思います。あとは水中ならではのマイキングですね。水中の個性的な響きを得ながら、水槽の音響モードを意識してマイキングする必要があって、音響モードは四方を囲まれた空間で固有の周波数において特定の場所で振幅が大きかったり小さかったりする現象です。今回はそれほど大きくない水槽の中で発生し、なるべく周波数に乱れがないようにマイキングしています。


(※水中リアンプ前 Coral Reefより)


(※水中リアンプ後 Coral Reefより)


(※別例 水中リアンプ前 Trenchより)


(※別例 水中リアンプ後 Trenchより)


ウサミ)
では次のトピックとして、振動リアンプ(振動スピーカーを用いたリアンプ)の話にうつります。振動リアンプは音楽にのみ用いた手法ですが、文字通り振動スピーカーを利用します。振動スピーカー直接壁や床、テーブルなどの物質の表面に張り付けて、物質そのものを振動版として振動させて音を増幅するスピーカーです。今回のリアンプでは、振動スピーカーを貼り付けた物質を振動させて増幅した音をコンデンサーマイク等で拾って再収録しています。物質が持つ独特の響きをミックスに付与できるのとでは?と画策して始めました。結果は的中。例えば木製の物質でしたら木の独特の響き、金属だったら独特な倍音すら楽曲を彩る味として収録しました。深世海では中盤~後半にかけて、一気にエリアが広くなって様々な背景が織りなす世界観を堪能できるのですが、その背景の絵に合わせて楽曲のミックスの質感を一つずつ変化させたいという想いがモチベーションとなりました。


森本)
振動リアンプの構想をウサミから聴いたときに、やっぱりクレイジーやなと思いました。水中リアンプはあくまでもベースであって、各エリアごとに異なる質感をさらに付与させたいと。またそれを検証したときの音がすごく面白いんですよ。おいおい、どこまで拘るんだ!・・・ん?いやむしろ、まださらに拘ってもいいんですか?ほんとにいいんですか(目を嬉々として輝かせて)!?と、みんなそんな感じでしたね。笑 というわけで、各エリアのイメージに合う素材を何にするのか考えていくのですが、これがなかなか答えを出すのに難航しました。そのエリアで流れる楽曲の特性を考慮しなければいけませんし、ぱっと聞いてビジュアルのイメージに結び付けられるような個性も必用ですし。最終的に、遺跡エリアの楽曲のステムには木を用いた振動リアンプ、火山系は鉄板やガラス系、街は石で音の質感を作りこんでいます。ここはウサミとゲームの背景やゲームの絵を見て、どういう響きがふさわしいかがベースになっています。



森口)
正直なところ、実際に振動リアンプをしてみると、中々法則性が見えなかったです。これも例のように中々大変なプロセスで、部材から音を想像し、振動スピーカーを貼り付ける位置とマイキングの位置を変えて、イメージに合うかどうかをしらみ潰しに探る方法をとりました。改めて思うと10種類の音を収録仕分けるという事には向かなかったように思います。3つから4つの個性を引き出した方がいいかと思いますね。言わずもがな振動リアンプするステムはLトラックRトラック共にリアンプ行うので、時間は膨大に要しました。貼り付けるの素材については、大まかな質感はウサミと森本で考えていたのですが、結局は様々なものに張り付けて試すということが重要で、音楽性と素材の個性を常に天秤に掛けながら収録を進めました。


(※オリジナル素材 ステム Undersea Volcanoより)


(※ガラスを用いた振動リアンプ ステム Undersea Volcanoより)


(※オリジナル素材 ステム Ancient Ruinsより)


(※木を用いた振動リアンプ ステム Ancient Ruinsより)

ウサミ)
またこのリアンプの難しいところは、振動スピーカーがうまく貼りつくと良いのですが、時によっては私か森本さんが振動スピーカーを優しく物体に触れさせるということも必要でした。強く抑えるとまた音が変わるので、優しくです。もちろんそのリアンプ中ずっとです…



森本)
本当に録ってみなければどのような音の変化になるか分からなかったですね。想像していたのと違うことが多かったので、逆に思わぬ収穫になることもあったりして。我々が求めていたのは「素材の持つ質感」なのですが、それ以外にも例えば音のアタック感が強調されて明瞭になったり、逆に柔らかくなったり、広域が強調されたりと、音のキャラクターの様々な面も変化するため、そういう特徴を生かしてミックスの素材として活用したりということもありました。例えば「One After Another」という楽曲は、楽曲の共通部分の上にエリア毎に異なるトラックが追加されるのですが、そのエリア固有の楽器はそのエリアに合わせた素材でリアンプしています。火山だとタムドラムやドローン、遺跡だとマレットや鈴などの音色がそれにあたりますね。楽器だけではなく、質感も是非聞き比べてみてください。


(※リアンプ前 One After Another-Ancient Ruins-より)


(※リアンプ後 One after another-Ancient Ruins-より)


(※リアンプ前 One after another-Undersea Volcano-より)


(※リアンプ後 One after another-Undersea Volcano-より)



ウサミ)
しかもこの曲の場合はテーマとかメインメロディーは一緒ですが、遺跡と火山で音やアレンジやそもそものミックスの重心が少し異なっています。そこに張り付ける素材がもたらす振動リアンプで差をつけているので、より変化を楽しんでいただけると思います。


森口)
これも水中リアンプ同様、元々ある音楽の良さを損なわないというのがボトムラインです。我々にとって悪い例を一つあげるとすると、ドラム缶に貼り付けた時は本当によく響いて、とてもユニークな音になりました。しかし、その響きの音がやっぱり音楽的には邪魔をして、そのままだと最終的な音楽という形に落としこむことが難しかったです。水中リアンプ同様、この収録自体もすごく繊細で、日時を変えると音を再現できなくなるという緊張感がありましたしね。


森本)
さすがに必要な楽曲を全て同日にレコーディングすることはできなかったので(24時間では足りない)、せめて同一曲や同一エリア内や前後で聴く曲は同日、最低でも隣接した日取りで進めました。


ウサミ)
振動リアンプでも得られた大量のステムは次はミックスして一つに仕上げるというプロセスがあります。ここで揃うステムは、前述の三種類ステム(①水中リアンプ、②非水中リアンプステム、③水中リアンプ+非水中リアンプ)に合わせて、④振動リアンプステム、⑤振動リアンプステムとオリジナルステムの合わせ技、計5種類が混在している状態です。それぞれ異なる音場で作りこまれたステムを絶妙なバランスでミックスする必要があり、これもハイブリッドミックスということです。



森口)
ミックスの部分では一つ面白い試みをしています。深世海ノイズというものをミックスにあえて付与させています。このノイズはある特定の楽曲にあえて入れた持続性のあるノイズのこと。リアンプ 作業のおいて大変だったのがノイズ処理。ステム状態でリアンプしたのでリアンプしたトラック全てにヒスノイズやハムノイズが乗ってしまう。このノイズは空間的な物であったり電気的な物であったりするのですが、全トラックに乗っているので合わさると結構なレベルに増幅してしまう。そこで全トラックのノイズをこまめに処理したが、なぜか物足りなくなってしまったという…。試しにいくつかのノイズを抽出して編集し、長いノイズ音声を生成したのち、ノイズ処理を行ったトラックに混ぜてみたところ、非常に良い効果が出ました。特定の場所では、ゲームの深さによってこの深海ノイズも低く重くなっている。深海は音の少ない世界。音の少ない世界では、自身の呼吸や血流などの音が研ぎ澄まされて聞こえてくるという。そういう表現を目指しています。深世海の中で使われたあらゆるノイズは、世界観を作るにあたって非常に重要な要素です。



(※視聴目的のため音量上げており、ノイズ成分も多めです。)

森本)
これは世紀の発明でしたね!深世海ノイズがはいるのとないのでは、曲に対しての印象がすごく変化しました。ノイズも含めて世界観に必要な音なんだと気づかされましたし、音作りの面白さを改めて実感しました。また、エンジニアがミックスという工程において積極的に音作りをしている、という部分がすごく新鮮でした。捉え方は自由ですが、ミックスもサウンドデザインであり、演出であるように感じられます。森口さんのアイデアや技術、ひいてはセンスに至るまで、深世海サウンドには欠かせません!


ウサミ)
環境音にもこういったノイズは積極的に残したりしているのですが、その結果、音楽効果音問わず一貫性のあるサウンド表現とサウンドの質感を実現できたと思います。深層的に感じるような繊細な音も沢山含まれています、そういうところにも着目(着聴?)していただきたくてヘッドホンでの視聴を推奨しております。


森口)
ハイブリッドミックスという意味では、楽曲や楽器ごとにリアンプ を取捨選択出来た事が結果良いミックスに繋がったと感じています。今回、少しでも気を抜くと深世海の演出に方向性が向いてしまう事があったので、エンジニアとして常に音楽性を見失わないようにしました。リアンプなどの深海演出は深ければ深いほど作曲家の作曲意図から離れてしまうので、絶妙なバランスでミックスする必要があったわけです。特に、いくつかのボス戦闘曲ではリアンプ 素材を少なくしていて、これはリアンプ 素材はトランジェントが失われたり振幅の小さい音は埋もれてしまったりして、楽曲が持つドライブ感やグルーヴ感を損なってしまうから。これらが求められるボス戦闘曲などは、質感を整えることだけに留め、リアンプ は影響の少ないFXサウンドに使用しています。


ウサミ)
今回のサウンド表現はセレンディピティ―に満ち溢れてて全く同じことを再現するのは、おそらく同じメンバーが集まってもやっぱり難しいでしょうね。多くの奇特ワークフローをアイデンティカルに復元するのは至難の業だと思います。逆に改めてやったら実はもっと良くなるとかはあるかもしれませんが!!!笑 ある意味で効率性や再現性を考えたら水中のIRを収録して進めればよかったという思いは常にありました。しかし泥臭く想いを持ってやりきったからこそ見えた成果や課題、そして改良点の収穫、そしてゲーム性やゲームの世界観との親和性も高めることができ、ひいてはユーザー様が楽しんでくれていると思えば苦労や苦悩はぶっ飛びます。今回実装している音楽の体験はゲームクリア後(クリアしないとだめですーごめんなさい!)に開放される自動演奏装置にて自身の操作でリアンプ、非リアンプなどをリアルタイムで切り替えて聴き比べできますので、ぜひこちらもご堪能ください。


※自動演奏装置(ゲームクリア後に開放 リアルタイムで色々いじれます)

ウサミ)
お二人に話をもどしますが、同様の表現を次回される場合、何か思い描いているものはありますか?


森口)
海の中に限らず、日常の暗騒音、非日常の暗騒音を収録仕分けて、深海ノイズとしてゲームの中に盛り込んでいきたいですね。


森本)
自分たちの中に既にあるものだけではなくて、やったことない未知のものにチャレンジしていくからこそ、新しい表現が得られるんだなと、今回改めて思いましたね。思わぬ偶然を大事にする、ということも。そんなものづくりが楽しくて仕方ないです!次また深海ものをつくるとしたら、さらに粒度の細かい音楽表現を追求したいですね。視覚に連動して、音質やトラックだけでなく、距離感や明瞭度、あと調性感なんかも体感的に変化させてみたいです。同じ音であっても、浅瀬の音は明瞭だけど、深くなるとちゃんと深さを感じる音に変わっていく、とか。もちろん、音楽は青島さんで!


ウサミ)
僕は完全なインプロでしょうか。楽曲ではマーカー等つかってやったけど、もっとインプロ!もちろん、音楽は青島さんで!!このインプロとは楽曲だけでなく、制作姿勢においてもです。森口さん、森本さん本日はありがとうございました。次は音響編後編をお送りいたしますが、おそらく次回が最終回と思われます。徒然と長い間執筆してきましたが、改めて自分たちの頭の中も整理できたし、良かったと思います。これも読んでくださっている皆様あってこそです。ラストも何卒よろしくお願いいたします。


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