INTERVIEW, TOPICS, タイトル特集

2023年8月4日

ゲーム発売記念!「EXOPRIMAL」楽曲インタビュー①

こんにちは、タンタンです! 7月14日に発売となった「EXOPRIMAL」を記念して楽曲制作の過程について全3回に渡り、インタビューをお届けします!

今回は、サウンドディレクターの神田さん、リードコンポーザーの森本さん、コンポーザーの内山さん、宮田さん、成田さん、池田さん、Casey Edwardsさん、Jeff Ronaさんに音楽面でのお話をうかがいました。 左から宮田、森本、内山、成田、池田、神田(敬称略)
(東京開発:神田、森本  大阪開発:内山、宮田、成田、池田)

相反するものを共存させて表現する、時に相反するコントラストが乱暴に喧嘩したままブルドーザーのように突き進むサウンド?!

タンタン
それでは早速、サウンドディレクターの神田さんに「EXOPRIMAL」のBGMサウンドコンセプトを教えてもらいましょう!
神田
BGMコンセプトをお話する前に、EXOPRIMALは新規タイトルとなるのでゲームそのもののコンセプトのご紹介と、サウンドコンセプトを説明させてください。

ゲームデザインコンセプトは、開発中、制作メンバー皆が同じ方向に進められるように用意される、ゲームを象徴する端的なキーワードです。EXOPRIMALでは、 「5人 vs 100万の恐竜、多勢に無勢で挑み勝利するカタルシス」というコンセプトがあり、ゲーム世界観では 「原始の最強生物 vs 近未来の最強テクノロジー」「ウォーゲームがつなぐ過去と未来」「無機無感情なAIと、泥臭く足掻き島から脱出を試みる汗と返り血まみれのエグゾファイター達」 「エグゾスーツのメカニカルな外骨格と、生物感を感じる肉肉しい内臓筋繊維、脈動」…と、こういったキーワードや世界観をかたどるピースの端々に相反する要素がちりばめられています。サウンドコンセプトやサウンドデザインはそこから触発されるように

●「アイコニックとフォトリアル」
●「アナログとデジタル」
●「有機と無機」
●「フィジカルとメンタル」
●「静と動」
●「過去と未来」
これら、相反するものを共存させて表現することが軸となりました。

ちょうどプレイヤーの分身ともいえるエグゾファイターも、機械と肉体の共存の象徴そのものですね。 そしてもうひとつ、ゲームのフィールを司るキーワード「マッシヴ&オーバー」という言葉です。 これは意味的には巨大・大量・重い、それらがさらに大仰・度を超えていること、 ということなのですが、これを体現するために前述の「相反するコントラスト」を共存させるだけでなく、時にそのコントラストが 乱暴に喧嘩したままブルドーザーのように突き進むサウンドのイメージが出来上がっていきました。

方向性の違う表現同士がMIXされる ― ちょうどDJが行うマッシュアップで感じる事ができる、 共存が時に新しいサウンドに聴こえたり、喧嘩しているのに、勢いがあるあの強いフィールですね。

神田
BGMはフィジカルな汗を感じるサウンドに、無機・テクノロジーを融合するスタイルを敷き、死と隣り合わせの極限の状態にも関わらず空から恐竜の雨が降ってくるような思わず「嘘だろっ」と吹き出してしまいそうな、はちゃめちゃ滑稽な状況に シリアス一辺倒ではなくタフでハードボイルドな雰囲気と、 暗い明るいともつかない雰囲気…

実際にエグゾファイター達は、永遠のループの中で、昨日の仲間が今日には脱出生存をかけた競う相手となり得る極限的な状況です。 きっと生死をかけたバトルに強制的に駆り出され続けたらメンタル的にも相当追い詰められるのではないかと思いますが、この状況下で生き残る彼らのある種、したたかなタフさ・ポジティブさ、 楽観主義というか…喜怒哀楽を超越し達観的ともいえる、そんなムードの表現を楽曲で目指しました。


タンタン
すごく興味深いです。楽曲を聴かせて頂くと、先程神田さんがおっしゃっていたサウンドイメージの「乱暴に喧嘩したままブルドーザーのように突き進むサウンド」ってこういう事か~!とすごく納得感がありました!

このタイトルの「ならでは」を考える

タンタン
では、先程挙げて下さった数々のコンセプトを体現するためにどのような工夫をされたのでしょうか?
神田
描画も音の発音も爆発的に多いゲームなので、音響そのものを考えればSEと没入感を高めるために主張を控えたBGMとするべきところです。でも、それって普通のことだなぁ…と。

むしろ控えるべきBGMが主張し、先に述べた感情を表現出来たら…それが成立したら、このタイトルの「ならでは」となるのではないかと考えました。

掲げたコンセプトをブレイクダウンした音楽の持つムードは、一つの簡単な感情ではありません。また音楽スタイルとしてもアナログとデジタルの組み合わせというのは新しいものでなく、これらを支える音楽的な軸が必要だと考えていました。

要となったのはその音楽の持つノリで、エグゾファイター達は永遠のループの中で自身の意思とは関係なくウォーゲームに駆り出される ― それはちょうど 無理やりジェットコースターに乗せられ、息が詰まるような暗く長い長いトンネルを決死でかけぬけていくような性急さ… 走って走って、足掻いてその先にたどり着いたものにだけ光が差す出口がある、そんなノリの部分にこだわりました。

神田
音楽的にも感情的にも様々なスタイルを内包できるコンセプトだと考えていたので、音楽の軸となるノリがとにかく大事でした。 ノリすなわちグルーヴや律動です。ただ…言葉にしてしまうと簡単ですが、様々な音楽スタイルの中で、ゲームに共通するノリ。コンポーザーはこれを掴むのに苦労したのではないかなと思います。
タンタン
確かに、そのあたりの楽曲のノリや色合い調整は非常に難しそうですね…!

メインテーマについて

タンタン
それでは、メインテーマについてのコンセプトやエピソードを教えてください!
神田
メインテーマの元となったコンセプトトラックは、Caseyさんによるもので冒頭で述べた音楽に求めた代表的なフィールをすべて内包した曲で、曲作りはここからすべてが始まりました。

時間、秒針音を感じさせるギターの刻みに、電子の海に放り込まれるようなうねる野太いシンセアルペジオと、クジラの鳴き声のようなウォーゲーム開始を告げるサイレン、肉体的なバンドサウンドと近未来感を感じさせるインダストリアルなムード。 淡々としながらもリフを積み上げビルドアップし、耐えて耐えた感情が最後爆発するようなイメージで… テーマらしい愛想はないけど、まさにこれしかないという感じでした。

プロデューサー(以下P)にもディレクター(以下D)にも気に入って頂き、その後開発の紆余曲折を経て私の方で前段の要素を強化するべくコンセプトトラックを再編集し、そのトラックを用いて宮田さんがアイディアを膨らましてくれ、 それに賛同頂いたCaseyさん自身がリプロダクションし、メインテーマの完成となりました。

この曲は、いろんな意味でサウンドの道しるべのような役割でしたね。
宮田
そうですね!私は各所からの意見を要約してCaseyさんにお伝えする窓口をしておりました。

タイトルの顔となる楽曲であるメインテーマというのは大変な部分も多かったと思いますが、 様々な意見を取り入れて進めて頂き、まさに、タイトルの世界観を体現する最高の楽曲になりました!

先程神田さんからも「色んな意味で道しるべになった」とお話がありましたが、本当にその通りで、このメインテーマの中に含まれている様々な音色や質感、エッセンスみたいなものをヒントにEXOPRIMALの音が確立されていったように思います。

音楽でゲームルールも牽引したい

タンタン
EXOPRIMALはCapcomの完全新規タイトルですが、その部分で特にこだわった点・苦労した点等はありますか?
神田
新規IPであり、独特のゲーム性でもあるので、こうなると正解!というような分かりやすい定則が存在しませんでした。 ゲームのデザイン上、画面上に要素が多く複雑さがあったので、プレイヤーにゲームをいかに円滑に伝えられるか?を考えた時、行きついたのは音楽でした。 ボイスももちろんありますが、継続した状態の掲示という意味では、ボイスは適当ではありません。 音楽でムード、感情だけではなく、ゲームルールも牽引出来ないかと考えて、同じ頃チームからもそれを求められ、話し合いを重ねていくうちに今の音楽の形になっていきました。
神田
音楽で表現するムードは明確だったんですが、ゲーム側は当時まだまだイテレーションが激しく、ステージはおろかゲームルールも確立していない状況でした。 その中でムードの担保に、ルール、ゲーム進行に応じた変化、加えて10人が同時に立ち回るゲームとなるので、 目まぐるしく変わる動的な状況や感情への追従、作っては壊しての開発の進捗と非常にややこしく、 ゲームも含めてこれだ!と納得いく音楽の形になるまでは相応に時間がかかりました。

開発のごく初期は協力プレイがメインで、その後PvP要素や競技性が強まり、一時はSEで競技性を支えるために聴認の担保の目的でバトル中にBGMを配置しないようにしていた時代もありました。協力と対戦ではゲームに向かう感情が大きく異なるので、苦労した事を覚えています。 その後両方を併せ持つ今のゲームデザインの形になり、協力と対戦を結ぶためのBGMのスタイルができていきました。

開発チームは、難しくややこしいところに果敢に切り込んでいますね(笑)。

タンタン
それほど新しいタイトルの開発というのは大変なものなんですね…良い物を作るためにイテレーションは不可欠ですね! では、リードコンポーザーの森本さんからも新規IPとしてのこだわりポイントや音楽コンセプトに関してお話し頂けますか?
森本
先程神田さんもおっしゃっていたように、コンセプトトラックは出来ていたもののその時点ではまだゲームのステージもルールも出来上がっていませんでした。 「このゲームは音楽でテンションを作っていきたい!」という熱い想いを体現するべく「EXOPRIMAL」ならではのゲーム体験と音楽性を結びつけていく事が私の最初の仕事になりました。

音楽の流れを作ることは気持ちの流れを作ることと同じ

タンタン
では、どんな流れでゲーム体験と音楽性の結びつけがなされていったのでしょうか?各コンポーザーの皆さんのこだわりポイントを教えてください!
森本
まずゲーム性のお話をさせて頂くと、EXOPRIMALは新規IPであり、また対戦型PvEという複雑な性質を持ったアクションゲームですので、 ゲーム体験をいかに明確に、且つカッコよく伝えられるかが音楽作りにおいても非常に重要なポイントでした。
森本
開発初期段階でバトル部分の音楽表現の土台を作っていく際に、作曲担当の宮田さんと共に綿密にゲームの流れに対する音楽(=気持ち)の流れをすり合わせながら全体設計していきました。
宮田
音楽の土台作り、本当に難しかったですよね…ですが、冒頭で神田さんからあったように、本開発前にCaseyさんが制作された素晴らしい楽曲がいくつかあったので、それらをヒントに出来たのは良かったですよね。音楽のカラーみたいなものはその時点で捉える事が出来ました。

BGMは大きく下記3つくらいに分けられると思いますが、
 ●インゲーム(バトル)
 ●カットシーン(ストーリー部分)
 ●アウトゲーム(メニュー画面、メインテーマ等)
インゲームのバトル中は「常に死と隣り合わせ」「やらないとやられる」という状況で。

リヴァイアサンという謎に包まれた新世代のAIから強制的にフィールドに転送され、勝手にウォーゲームが開始されてしまうので、プレイヤーはバトルに参加せざるを得ない状況になります。 そういう心理を想像し、音楽でどのように誘導してあげたらゲームがよりわかりやすくなるか、より熱くなれるか、チームで何度も話し合いました。

内山
かっこよくはしたいのだけど"死と隣り合わせのウォーゲーム"という性質上、踊れる曲はNG。絶妙にノリを良くしすぎない!という部分は気を付けましたね。
宮田
まさに!!個人的にはそこが本当に難しかったです…
池田
ゲームの特性上、状況もどんどん変わっていって楽曲的にも遷移が多いので、そのあたりは楽曲制作において楽しくもあり、苦労した部分でもありました。
成田
私自身本作では、主にカットシーンの楽曲を手掛けていましたが、インゲームのバトル曲とは毛色が違う部分もあります。その理由としてカットシーンでは 「海外テレビドラマ風のテイスト」というコンセプトがあり、そこにはシリアスさや、時にはコミカルさも求められました。
森本
インゲームでもカットシーンでも、音楽の流れを作ることは気持ちの流れを作ることと同じだな、と思います。

ここが少しでもずれてしまうと、プレイヤーに伝えたい事が伝わらないどころか誤解を生んでしまったり、一気に分かりにくくなってしまいます。

ゲームコンセプトと齟齬があってもいけないし、プレイヤーの気持ちとの乖離が生まれてしまってもいけない。 どちらともが合致するポイントを探りながら構築していきました。

タンタン
音楽の流れを作ることは気持ちの流れを作る事と同じ…なんだかお話にぬくもりを感じました、ありがとうございます!

コンポーザーとしてご協力頂いた
あのスペシャルなお二方からもコメント頂きました!

Casey Edwards
「EXOPRIMAL」の面白い点は、感情的に多くの領域をカバーしていることだと思います。音楽的サウンドの中心には、ディストーション、フィードバック、ギターサウンド、そして重いドラムなどがありますが、他にも様々な要素があります。

<メインテーマ>

メインテーマの根幹部は、プロジェクト序盤に作られた楽曲です。今後制作する音楽や「EXOPRIMAL」のサウンドを確立するための基盤となる重要な要素にもなるため実験的なデモを約5~6回送り、更に方向性の調整をし最終的には作曲家的に過度に考えるのをやめ、作品から得たインスピレーションに対して直感に従い、それがメインテーマのアレンジにつながりました。

私にとって、この曲は歌詞のない歌です。イントロのフレーズリフは、ドロップDチューニングで書かれた開放弦のギターパートです。 このアレンジ全体は、多数のシンセ、ベース、ドラムによって支えられています。時々、まるでボーカルのような存在感を持つシンセのラインがあります。 また、このオープンストリングのリフのアイディアは、他の楽曲でも使用しているので是非チェックしてみてください! 時には中心に据えられ、またある時には背景のテクスチャや準対位法的な副旋律として存在します。 様々な楽曲でそのメインフレーズを仕込んだり連続的に使う事で、そのフレーズが記憶への合図・雰囲気の誘発となり、より「EXOPRIMAL」っぽさを感じられる記号の音になっていると思います。

<メインメニュー曲>

メニュー曲は、これらのメインテーマをリコール(呼び戻し)する要素で満たされながらも、各キャラクターの表現を試みています。 サンディは穏やかでしっかりとしたロジカルな性格なので、主に質感の強いシンセを使用しつつも、わずかな歪みの下に隠れた穏やかなピアノパートを入れることで彼女の人間性も表現しました。 ロレンツォのハンガーは、彼の固い性格と彼を囲むエグゾスーツを表現したもので、金属の打楽器的な質感を持つ楽器やシンプルなベースラインを使うことで、しっかりと支える要素を表現しました。 アルダーズは、大量のデータを表す合成テクスチャのゆっくりとした波を表現しています。 マジェスティは神秘と不確定性を表現するため、アンビエントな質感を持つギターで彼女のクールで穏やかなイメージを表現しました。

<Bikitoa Island, 2043 (ハンマーヘッズのテーマ部分)>

今回作曲した中でお気に入りの一曲はカットシーンのオープニング、キャラクター紹介部分の「ハンマーヘッズ」のテーマ曲です。サウンドトラックではBikitoa Island, 2043として収録されています。 このシーンへのアプローチは「現代的なロックリフスタイル」と「60年代風のスタイル」で迷いましたが、本能的に後者を選ぶ事にしました。 ハンマーヘッズのメンバーを紹介するのに、自然でゆるやかな方法のように感じたからです。 また、音楽的には私にとっても馴染み深くノスタルジックなものであり、楽しくリラックスした要素も表現できたように思えます。

ハンマーヘッズがどれだけタフで容赦のない存在であるかをアピールするよりも、人間性を表現することが重要と感じました。 そのため、ファズペダル、ワウ、シングルコイルのギターを排除し、かつての私が両親と一緒にジミ・ヘンドリックスなどの偉大なアーティストを聴いていた子供時代に立ち返って構想を固めていきました。

<EXOPRIMALの音>

本タイトルの様々な楽曲で興味深いテクスチャや音楽の断片が見つかると思います! 恐竜の生々しい力強さと本能的な力が表現された唸るようなフィードバックシンセ、 叫ぶようなギターサウンド、力強く迫力のあるロックドラムのようなパーカッションなど、 プレイヤーに向かって突っ込んでくる、止まることのないノイズの連続が、途方もない数の恐竜が押し寄せてくるような感覚を与えてくれると思います。 何千、何百もの恐竜があなたの目に触れた時、その音楽はフィットすると思います。

「EXOPRIMAL」の音楽は、自然なアナログ要素と人間が作り出したデジタル要素を融合させることで、私たちの世界と物語を表現する試みでもあったように思えます。 非常に濃密で力強い印象が目立ちがちですが、この物語には優しい一面も表現されています。そういう部分ではピアノが現れることもありますよ!

皆さんに楽しんでいただければ幸いです!ありがとうございました!

Jeff Rona
「EXOPRIMAL」は、私が作曲家として取り組んだ中で最も興味深いプロジェクトの1つです。 今作品は「Ruins(遺跡)ステージ」と「Dam(ダム)ステージ」、そしていくつかのシーンの音楽を担当させて頂きました。 音楽的要素が多岐に渡るため、制作を開始する前にヘヴィメタル、非現代的なエレクトロニックミュージック、1960年代に遡る奇妙なアヴァンギャルドミュージックなど、様々な音楽を聴くところから始めました。音楽的な特徴の一つは、前半ミッションのゲーム要素であるオフェンスルールとディフェンスルールが音楽的演出でも反映されることです。 作曲した楽曲の中には速いテンポで攻撃的なSFチックなメタル要素もあったり、また非常にミニマルな静の要素もあります。 没入感の高い音楽演出を行うため、制作やミックスなどあらゆる点で正確さが求められました。

<Mission:Ruins>

「Ruins(遺跡)ステージ」は原始的な自然の環境なので、山々、寺院、大地、そして空といった、自然的要素を音楽で表現することを目指しました。 楽器は、 弦楽器、フルート、クラリネット、箏、ハープ、大太鼓、パイプオルガンなど様々なアコースティック楽器を使用しています。 また、繰り返される短い旋律のフレーズを使用してまるで催眠的な効果を生み出す「ミニマリズム」という音楽のスタイルも取り込んでいます。 他の音楽的要素と組み合わせることにより、独特なエネルギーとグルーヴが生まれ面白い効果が得られたと思います。

<Mission:Dam>

「ダムステージ」は、ステージの大自然と巨大人工物の対照を表すために相反するアプローチを取りいれました。 伝統的な生楽器の代わりに、古い金属片を打つ音をサンプリングしたりして独自のサウンドデザインもしています。 また、一般的なエレキギターの代わりに、有名なイギリスのチェロ奏者、ピーター・グレグソンとコラボレーションしました。 ピーターは、チェロを大音量のギターアンプとペダルに通して演奏・録音することで、 まるでエレクトリックギターのような荒々しいトーンを生み出し「メタルロックの精神性」を楽曲に与えています。

<制作期間を経て>

私はアナログとデジタルのモジュラーシンセサイザーが好きです。 LAのスタジオに大きなシステムがあり「研究室」のように使用して、新しい野生的なサウンドを作り出しています。 それをバーチャル楽器や様々な生演奏と組み合わせる独自の技法により独創的なサウンドを目指しています。 今回も金属質感を持つサウンドや、エレクトリック・チェロ、多層のシンセのサウンド、重厚なシンセベースラインなどを融合させることで、 ダムステージに存在するインダストリアルな要素と独特の緊迫感の表現を目指しました。

Capcomサウンドチームとのコラボレーションが楽しいのは楽曲のテーマに沿って作曲するだけではないことです。 特に「EXOPRIMAL」のような深い没入型のゲーム体験には的確なフィードバックとアドバイスは非常に重要であり、 プレイヤーの体験の観点を考えたサウンドチームの哲学の元、作曲とアレンジを行なっています。 非常に重要なものでありCapcomサウンドチーム全体に感謝の意を表したい思います。

皆のコラボレーションによって生まれた音楽が、「EXOPRIMAL」の新鮮かつエキサイティングな体験になればと願っています。ありがとうございました!

タンタン
素晴らしいコメント心から感謝です!!Caseyさん、Jeffさんありがとうございました!

次回、EXOPRIMAL「楽曲インタビュー➁」では、バトル曲について深堀りさせて頂きました! ぜひお楽しみに~!

 

2023年8月16日にはいよいよタイトルアップデート第一弾がリリースされます!
更に2023年8月31日には待ちに待った「エグゾプライマル オリジナルサウンドトラック」の デジタル発売決定となっています!
今後も目が離せませんね♪