ロジックチェス誕生秘話

こんにちは。下川です。
最近はめっきり涼しくなってきましたね。
恒例の開発ブログ更新です。
今回のテーマは‥‥‥‥

‥‥そうですよね。
↑のような声が聞こえてきた気がします。
「ダレやねん!」と、関西人じゃなくても思わずツッコミたくなりますよね。

軽く自己紹介をしましょう。
ワタクシ、企画をやらせていただいております。
これまでは、某アクションRPGのシナリオ周りなどを担当していました。
逆転シリーズへの関わりは、検事1の制作終盤にお手伝いしたのが始まりです。

そんな自分が今回お伝えしたいのは‥‥
御剣ドSシステム、もとい「ロジックチェスシステム」の制作エピソードです。

「御剣の新たな戦略」
「口を閉ざした相手から話を引き出す」

こうした企画の根幹部分は、制作序盤からすんなり決まっていたのですが‥‥
ビジュアルの方向性がなかなか定まりませんでした。

嫌がる企画スタッフを拉致するかのように
会議室へ押し込み、全員で缶詰ミ―ティング開催です。

我々は、「御剣の思考を、御剣らしくビジュアル化したい」という
1つの結論にいたりました。
ではそれを具体的にどう表現するのか?
「‥‥フッ。天才の考えることは分からんぜ」と投げ出したくなるところを
グッと我慢して、アイデアが出てくるまで頭を絞りつづけます。

会議室での缶詰が長時間に及ぶと、決まってある法則が働き始めます。
スタッフの脳が発酵して、香ばしい匂いを漂わせはじめるのです。
あるスタッフが言いました。

「御剣、意外と今晩の夕食メニューを考えていたりして」

もちろんその発言者に対し「異議あり!」の集中砲火です。
「夕飯って‥‥今オマエが腹をすかせているだけじゃねーか!」
「キサマの心象風景など売り物にならん! 御剣だ! 御剣の脳内だ!」

さらに会議は長引き、疲労感がまとわりつくように充満する中、
あるスタッフがポロっと言いました。

「‥‥チェスじゃないか?」

その刹那、静寂が包みこみ、そして企画スタッフ全員が
生き返ったかのように叫んだのです。
「これだっ!」と。

賛同の声をあげる代わりに、腹の虫を鳴らしていたスタッフもいた気がしますが
気のせいということにしておきましょう。

モチーフとゲーム性が固まったところで、
次の試練が我々の目の前に立ちふさがりました。

「このシステムの名前、どないすんべよ?」

もはや何弁か分からなくなるほど、高い壁が現れました。
それまで「御剣ドSシステム」などと、真剣に考えなかった仮名で
進めていたツケがここで回ってきました。

「御剣ドSシステム」に慣れすぎてしまい、
他のネーミングに違和感を覚えてしまうのです。
「いっそこのままでいってみるかー。あはは」と諦めも
ほんの一瞬だけ意識によぎりましたが‥‥
クリエイターとしての良心がそれをとがめます。
生まれては消えていく名前たち。その中で最も印象に残っているのが‥‥

「ファンタスティックチェスシステム」

語呂が悪い上に、意味が分からねぇ‥‥。
あまりに迷走しすぎたせいでしょう。
脳みそがファンタスティックになったとしか思えません。
もちろん即座にボツです。
しかし、事態はさらにファンタスティックな進展を見せるのです。

ネーミング候補がいくつかたまってきた段階で、
それらを江城Pに見てもらうことになりました。
その候補一覧に‥‥なんと混じっていたのです。
ボツになった「ファンタスティックチェスシステム」が!

山崎Dが誤ってボツ案からコピペしてしまったのでした。
気づいた時には後の祭り。
その時、山崎Dが発した「‥‥しまった」というつぶやきは忘れられません。
背中から、目に見えるくらい哀愁が漂っていました。

それを読んだ江城Pはとうぜん激怒するのでした。
「なんじゃファンタスティックって!! 真面目に考えろ!!」
こうして「ファンタスティックチェスシステム」は、
あっけなく歴史の闇に葬りさられたのです。

そんな幾多の試練を乗り越えながら、
ロジックチェスシステムは、みなさんにお披露目できるところまできました。
ぜひ楽しみにしていてください!

さてさて。今回はこのへんにしておきます。
それでは!
| 更新日時:2010年09月29日 | 開発ブログ