ミステリークイズ

2017/04/27

[成歩堂龍ノ介のミステリークイズ] 第7回:「アフタヌーンティーは、毒入りの紅茶で」

――司法留学生として大日本帝国から大英帝国へ渡って、はや半年‥‥。ぼくは今、間違いなく場違いな場所に来ている‥‥。
ぼくのまわりでは、紳士淑女がテーブルを囲んで談笑をしていて、あたりにはバター風味の香ばしい焼き菓子の匂いが広がっている。

アイリス:なるほどくん! どう、ティーパーティは楽しめてる?
成歩堂:ははは‥‥楽しんでいるよ(得体のしれない東洋人に対するちょっとだけ冷たい視線を除けばね)
アイリス:それはよかったの。ホームズくんを誘う予定だったんだけど、今日は朝から姿が見えなくて。
???:キミがミスター・ナルホドーかね。噂はそこにいるアイリスくんから聞いているよ。かの有名な名探偵シャーロック・ホームズにも引けを取らない、推理力をお持ちだとか。
成歩堂:(声の主は、このティーパーティを主宰しているファッジ・ボールドウィン氏。なんでも、アイリスちゃんの小説の大ファンらしい。)
成歩堂:ほ、本日はお招きいただきありがとうございまっふ(うう‥‥大事なところで噛んでしまった)。
ファッジ:そんなに緊張しなくてもノープロブレムだよ、ミスター・ナルホドー。おや、せっかくの紅茶が冷めてしまったようだね。新しいものを用意しよう。さぁ、テーブルに同席しているみなさんにもアツアツの紅茶を用意して。

ファッジ氏の言葉を合図に、給仕たちは手早く準備を開始する。ケーキスタンドに並んだ色とりどりの洋菓子は各人の好みを聞きながらお皿へと配られていく。
新しく入れ直された紅茶は、係の給仕によって手際よくティーポットからカップに注がれていった。

成歩堂:うーん。居心地はアレだけど、アツアツの紅茶と洋菓子は絶品だ。寿沙都さんにも食べさせてあげたかったな。

キャー! 突然女性の悲鳴が響く。見るとファッジ氏が床に倒れている。成歩堂が近づくと、ファッジ氏は消え入りそうな声で「毒、毒が入っていた‥‥」と言い残し、息を引き取った。

グレグソン:またアンタか。まったく、キミは大日本帝国から、ここ大英帝国に不幸を運んできたのかね。
成歩堂:(ぼくに憎まれ口を叩いているのはスコットランドヤードのトバイアス・グレグソン刑事。アイリスちゃんの小説にも登場する有名人。そのため作者のアイリスちゃんにはアタマが上がらないらしい‥‥)
アイリス:あれっ、今回の捜査はグレグソンくんが担当するの。
グレグソン:おおおおおおッ! これはこれはおじょぉぉぉぉぉさまッ! ゴキゲンはいかがですかなゴキゲンは!
アイリス:もう、ゴキゲンがいいうちに事件の概要を説明してよ。
グレグソン:もちろん、このグレグソン力の限り、状況を説明させていただきますぞ。

被害者の死因は毒殺。毒は被害者のファッジ・ボールドウィン氏のティーカップから発見された。毒はティーポット、シュガーポットから混入した可能性が高いのだが、衆人環視の下、同じポットから紅茶も砂糖も各人のカップに入れられている。犯人はどういった方法で、被害者だけを狙って毒を飲ませたのだろうか。




以下は容疑者である給仕の4人の証言。

給仕A
私はお菓子をみなさんに、お配りしました。みなさんお好みがありますので、その場で選んでもらっています。お菓子からは毒が発見されてないのだから、私は犯人ではありません。

給仕B
私はお紅茶をみなさまにお注ぎしました。もちろん全員に同じものをお注ぎしています。ファッジ氏はとにかくアツアツがお好きな方ですから。みなさまにもアツアツのお紅茶を入れさせていただきました。ティーポットからも毒が発見されてないのだから、私が犯人なわけないじゃないですか!

給仕C
はい、みなさまのティーカップにお砂糖を入れたのは私です。ファッジ様はいつも通りにスプーンで2杯。ほかのお客さまには、お好みの量を聞いてから入れるようにいたしました。お砂糖を使わなかった方はいらっしゃいません。

給仕D
空いたお皿やカップを片付けるのが私の仕事です。ただ、あんなことになってしまいましたから‥‥。ほかの給仕の仕事も見ていましたが、全員が同じものを召し上がったのは間違いありません。

成歩堂:うーん‥‥。この状況で毒をティーカップに混入することが可能なんだろうか‥‥。給仕の誰かが犯人であることは間違いないはずなんだけど。
アイリス:あれ、なるほどくん。ひょっとしてトリックに気づいてない? 毒の形が1つとは限らないでしょ。あるものを使えば簡単に毒を入れられると思うけど。

毒を混入した犯人は?

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