ミステリークイズ

2015/07/30

[成歩堂龍ノ介のミステリークイズ] 第1回:「鍋の日の悲劇」

ある冬の寒い日、友人である弁護士の亜双義 一真(あそうぎ かずま)に誘われ、大学生の成歩堂 龍ノ介(なるほどう りゅうのすけ)は、最近出来たばかりという牛鍋屋で、食事を楽しんでいた。

成歩堂「ここの牛鍋は絶品だなあ」
亜双義「成歩堂、野菜も食べろ」
成歩堂「う‥‥食べてるよ」
亜双義「嘘をつけ。さっきから、肉しか食べていないぞ」
成歩堂「そんなことないよ、亜双義と同じ程度で食べてるよ」
亜双義「いいや。お前のほうが4枚ばかり多く肉を食べている」
成歩堂「(数えてるのか‥‥!?)」

しばらく食事に集中し、ちょっとした沈黙が続いたそのとき、何かを思い出したように亜双義がつぶやいた。

亜双義「それにしても、今日みたいな寒い日が来ると、たまに思い出すことがあるんだ」
成歩堂「思い出すこと‥‥?」
亜双義「ああ。弁護士になるために勉強をしていたときに学んだ、実際にあった事件の話なんだけどな」

亜双義は成歩堂に事件の詳細を話し始めた。

正月をいくらか越えた、ある特別寒い夜、長屋で殺人事件が発生した。被害者はその長屋に住んでいた男性。男性には妻がおり、その妻の証言により、近くに住む文士が逮捕された。

以下、妻の証言。

「私は連れ合いと一緒に、あの部屋で鍋を食べていました。そこに急にあの男が、心臓が止まりそうなくらいの冷たい風と共に外から入ってきて、持っていた刃物であの人を刺したんです。あの男はそのあと、ちらりと私を見て、大急ぎでまた外に出て行きました。立ち上がるヒマも無いくらい‥あっという間の出来事でした‥‥」

成歩堂「そんな‥‥奥さんの目の前でだなんて‥‥」
亜双義「ああ、悲しい事件だと思う。警察は当然、その男を逮捕した。しかし、この事件には、もっと悲しい真相があったんだ」
成歩堂「それは、つまり‥‥?」
亜双義「どう考えても、その男が事件の真犯人たり得ないんだ。ということは、アヤシイのはその妻、ということになる」
成歩堂「それは、なぜ‥?」
亜双義「そうだな‥。成歩堂、お前、なぜなのか考えてみろ。その間にオレは肉を食っておく」
成歩堂「ええ!? そ、それは単に、自分が肉を食いたいからじゃ‥‥」
亜双義「いいや、お前の勉強のためだモグモグ。ちなみに言っておくと、そのハンニンと思われる男を逮捕した刑事は、彼を一目見て、真犯人はこの男ではないと確信したそうだ」



なぜ刑事は、一目見ただけで、その男が真犯人ではないと確信できたのだろう?

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