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六十四回 ~バイオ最恐の遺伝子~ バイオハザード1×7開発者対談④



さて皆さん、昨日は楽しまれましたか?
…え、何がって?

昨日は、1996年3月22日に発売されたバイオハザードの21歳の誕生日だったんです!
(ルーカスの声で)。




▲呼んだ?


そして、最新作『バイオハザード7 レジデント イービル』も、皆さん遊ばれてますか?



前回のカプコン伝説までで語られた『バイオハザード7』の開発の裏側。
今回は、中西・安保両ディレクターの『バイオハザード』シリーズとの関わりを中心に、お二人の考える「バイオハザードらしさ」に迫ります。
今だから話せる話も?
どうぞ!



“バイオハザードらしさ”の追求

――『バイオハザード5』は安保さんが参加されており、中西さんも「バイオハザード」シリーズ初参加作となりました。当時お二人は「バイオハザードらしさ」をどのように意識されていましたか?
安保:『バイオハザード4』が空前の大ヒット作になっていたので、その続編ということでプレッシャーがハンパなかったですね。最初は、『バイオハザード4』のシステムそのままで作ろうとしていて、けっこう難航していた部分がありました。



▲2005年に発売された『バイオハザード4』(画面はPS4版)。
それまでの『バイオハザード』代名詞であった“固定視点+リモコン操作”を廃し、TPS的“ビハインドビュー”を採用。
さまざまな新機軸を打ち出し、シリーズ作だけなく続くさまざまなアクションゲームに影響を与えました。



安保:途中で、竹内さんから“CO-OP(協力プレイ)はどうか”という提案があって、そこからそれを中心にどう面白くするか、と考えてシステムを組んでいった形でした。“お化け屋敷に二人で入って途中で強制的に別れさせられる感じ”というか。二人で協力して戦う“安心感”と、途中で意図的に分断されるんですが、そのときの“孤独感”“心細さ”の引き算で恐怖を出す、その落差を出すためのホラーを仕組みとして構築しました。ずっと二人でいると心強すぎるので、適度に分断させる。その中で“ホラー感”“バイオハザード感”を調整していきました。



▲2009年に発売された『バイオハザード5』(画面はPS4版)。 “二人(CO-OP)”で進むので、二つのゲージが表示されています。



――中西ディレクターは、途中から『5』の制作に参加されたわけですが、どのような経緯だったのですか?

中西:中途採用でカプコンに入ったのですが、出社したその日に「バイオハザード5をやってほしい」と聞きました。

――もともとは、『5』を作る予定ではなかったのですか?

中西:
予定は何も聞いてなかったのですが、直前に作ったタイトルがダンジョンものだったりしたので、「え、なんでバイオ?」とは思いました。バイオハザードについては『1』『2』『ベロニカ』はリアルタイムで遊んでて、『4』は発売日に買ったものの、忙しくなって村あたりで止まってました。それで『5』開発に関わることになって、ディレクターの安保さんに、「他にどのバイオをやっておけばいいですか?」と聞いて『4』と言われたので、当時出ていたWii版を買ってクリアしました。

――(笑)実際に遊んでみた『4』はいかがでしたか?


中西:
いろいろな“おもてなし”が良く出来ていると感じましたね。“サービス”という意味だけではなく、プレイヤーが適度にハラハラドキドキできるように、さりげなく丁寧に作っている。プレイヤーのゲーム体験として楽しめるように作っている、と感じました。いざ開発に入ってからは、さっき安保さんの話にあった“CO-OP”に対応してゲームを全体的に作り替えを進めていたタイミングだったのですが、やはり「バイオ」の勘どころみたいなものが分からなかったので、安保さんをはじめ主要メンバーに聞きながら作ってましたね。

安保:
あと『5』に関しては、ぶっちゃけ“アフリカ”と“ホラー”の相性が悪いんですよね(笑)。最初から場所の設定は決まっていたんですが、“日射しが強い=明るい”うえ、温度が高くて気候はカラッとしているので、ウェットなホラーを演出できない。

中西:
ただ、僕は『バイオハザード5』の発表は入社前、部外者として見てて、単純にキャッチーだと感じてました。「バイオらしい」とか「らしくない」とか考えなかったですし。



▲ “アフリカ”を舞台にした『バイオハザード5』。 乾いた大地とゾンビ(マジニ)との組み合わせが斬新でした。



▲ マジニ(クリーチャー)との戦闘。
これまた、“バイオらしさ”と“アフリカらしさ”が共存した画面になっています。



中西:『5』はCO-OPがあったので、開発中のチェックも楽しかったですよね。

安保:
チェックプレイも二人一緒でワイワイ遊んで。

中西:
誰とやるかで、プレイ内容もまた変わるんですよね。


ホラーゲームへの原点回帰『リベレーションズ』

――お二人は『バイオハザード リベレーションズ』シリーズ(2012~2015年)にも参加されています。こちらは、どのように開発が始まったのですか?



▲ 2012年にニンテンドー3DSで発売された『バイオハザード リベレーションズ』。
『ザ・マーセナリーズ3D』に続き、3DSで発売された『バイオハザード』です。




中西:『5』の後、“携帯機(ニンテンドー3DS)でバイオハザード”というところで開発がスタートしたんですが、企画当初は、本編もCO-OP対応にして、ゲーム性や世界観も『5』のようなテイストが良いかな、と考えてました。

――え、そうなんですか!?

中西:ウワサから想定してた3DSのスペックは、超ハイスペックだったんですよ。勝手に夢を広げすぎていたんですね(笑)。それなら、『5』と同じシステムで行けるだろう、と。しっかり携帯機としての検証を進めていくと、クローズドな舞台で敵を3体ぐらいに絞らないとキツい、というのが見えてきました。だったら、その枠組みを活かしてホラーとしてストーリーをしっかり作ろう、という方向性になりました。クリスやジルのちゃんとしたストーリーをやろう、と。

――なるほど。

中西:実機の検証を始めてみて、やはり据え置き機に比べると処理できる物量は少ないのもあるのですが、何より暗く長い廊下を立体視で見た時に、3DSの中に世界が広がってる感じがして、これはホラーが合う!と思いました。バイオハザードのディレクターをやることになって、シリーズを改めてやり直してみたんですよね。初期のバイオの、ホールをカツーン、カツーンと歩く感じあるじゃないですか? 久しぶりにプレイして「ああ、バイオってこういうゲームだったよな」と思い出しました。そういうのを3DSでやろう、と路線変更しました。



▲ 『バイオハザード リベレーションズ』の暗い通路。 立体視は、より通路の存在感を増していました。



安保:そういえば、『リベレーションズ』の時に、3DSの特性を活かす検証をしていて、開発版では主観視点でプレイできたんですが、あれって『バイオハザード7』に通じるものがあったかもしれませんよね。

中西:そうですね。『リベレーションズ』で銃を狙ったときに主観視点にできるようにしたのは、3DSの画面だと“狙ったときにプレイヤーが邪魔になりがちだったから”という理由ですが、開発環境で試しにずっと主観視点のままで遊んでみて、「これはいい」とスタッフと言ってました。なので、『バイオハザード7』をやる前に、主観視点のバイオのイメージは持ててましたね。



▲ 『リベレーションズ』の銃で狙ったときのゲーム画面(C・Dタイプ)。 2タイプの視点を選べるようになっていました


――そういえば、『バイオハザード リベレーションズ』と『バイオハザード7』には、他にも共通項がありますね。

安保:“中西ディレクターといったら船”、という不文律があるという…(笑)。

中西:ここは強調してほしいんですが、『バイオハザード7』で船のステージを出したのは、僕じゃないですよ!自分的には、“もう船はいいよ”という立場でした(笑)。最初の案は、サナトリウムだったと思います。ですが、アートディレクターが直線的な建物を脱出した後に、また四角い直線的な建物が続くのもなぁ…と、廃船を提案してきたんですよね。たしかに廃船なら、“局面”や“斜面”も使えて絵的には面白いし、船のステージがあるのは意外性もあるし、ということで採用しました。まあ、最終的には諸事情あって、そこまで崩してないんですけどね。

――なるほど(笑)。

中西:ちなみに、製品版での船の設定はその時点ではまだ無くて、ストーリーも含め後から作ったものです。

――え、そうなんですか!?

安保:“例の選択”の後なので、選んでなかったら「●●が、こんなところまで来やがった」って感じになりますよね(笑)。

――船がいきなり姿を現したときのインパクトは大きいですよね。

安保:かなりよく出来てますよね。

中西:まさか、あそこで船が出てくるとは思いもよらないですよね。

――ちなみに私はモニターで見たのですが、VRで見ると…

中西:もう眼前一杯に広がるので、ぜひVRで見てみてほしいですね。


バイオハザード2への“リスペクト”

――『バイオハザード リベレーションズ2』では、前作から一転、据置機での開発、しかも最初はエピソディック配信で各話ごとに毎週配信展開、という形で発売されましたが、安保さんは実際にディレクターとして関わって、いかがでしたか?

安保:『リベレーションズ』にも関わっていたので、その良さは受け継ごうと思っていました。『リベレーションズ2』は、開発コードネームが「クリフハンガー」(※ドラマなどで、主人公が宙吊りで絶体絶命、さあ次はどうなる!?というところで「つづく」となる展開を指す名称)だったんですよね。



▲ 2015年に発売・配信された『バイオハザード リベレーションズ2』。 開発コードネームは「クリフハンガー」でした。



中西:名は体を表す、という形ですね。『リベレーション2』は「クリフハンガー」で、『バイオハザード7』は、「The Evil Dead(死霊のはらわた)」をモチーフにしていたこともあって、開発コードネームは「HARAWATA」でした(笑)。

安保:それで、配信エピソードごとにどう“クリフハンガー”を設定するか。どのように盛り上がりを作って、次のエピソードにヒキを作っていくか、を意識していました。


――なるほど。『7』もそうですが、『リベレーションズ2』でも“時間”の経過が重要な要素になってきます。その辺も、意識して演出された形でしょうか。

安保:そうですね。お話を作るとき、二つの話が同時進行で進む、というのが“クリフハンガー”を作りやすいんですよね。

中西:海外ドラマなど、群像劇ではよく取り入れられていますよね。「この後どうなる!?…一方そのころ~」みたいなね(笑)。

安保:一つの事件を多角的に捉えつつ、一方の視点を気になるところで止めてジラしておいて、もう一方の話を進行できるわけです。

――なるほど!



▲ “クレア&モイラ”“バリー&ナタリア”、二つの視点で『リベレーションズ2』の物語は進みます。

――クレア編で残したアイテムがバリー編でも残っていたり、そういった時間と世界を共有している感じが『リベレーションズ2』にはありましたね。

安保:そういう点で、クレアが『バイオハザード2』の登場キャラということもあり、『リベレーションズ2』は、『2』の“ザッピングシステム”をリスペクトしていました。

――なんと! たしかに言われてみれば、近しさを感じるシステムですね。



▲ クレアとレオンの二人が主人公、1998年発売の『バイオハザード2』。
「ザッピングシステム」は、片方のキャラでクリアすると、もう片方の主人公で裏ルートを進行できる、というシステムでした。



安保:それもあって、『リベレーションズ2』のロゴの“2”の部分は、『バイオハザード2』のロゴの“2”の位置や色味を、意識して似せています。

――ロゴにも、そんな隠れテーマがあったんですね!(笑)。




▲ 『バイオハザード2』と『バイオハザード リベレーションズ2』のロゴ。
たしかに、“2”の文字の配置・色味を近づけて、印象を被らせていますね。



――それでは、最後に『バイオハザード』プレイヤーに一言、お願いいたします。

中西:今回『7』は、気に入ってくれた方の“気に入り度合い”がすごく高いと聞いています、本当にありがとうございます。シリーズ次作への期待値が上がった部分を、より良いものを作る形で応えていかねばと思っています。

――なるほど。


中西:
今回は“恐怖”にフォーカスした作り方をしましたが、『バイオハザード』シリーズでこれまで培ったキャラクターやストーリーのことも、もちろん忘れていません。バイオハザードは「やっぱり怖いゲームだ」という「軸」を作れたことで、シリーズの他の展開もやりやすくなったと考えています。また、カプコンには僕らを含めてバイオハザード愛あふれるクリエイターがたくさんいますし、安保さんもちゃんと絶賛制作中なので(笑)。

安保:
まだ発表はできないですが、今、とある作品をずっと作っています。期待していてください(笑)。
――期待しています! お忙しい中、ありがとうございました!!



さて、いかがだったでしょう?
「最恐の遺伝子」を受け継ぎ、シリーズ最高の恐怖を提供している『バイオハザード7 レジデント イービル』
その恐怖は、これまでのシリーズの制作で培われた技術や経験の集大成だったことが垣間見えたかと思います。
そして本日3月23日、PlayStation4版『バイオハザード オリジンズコレクション』とPlayStation Vita版『バイオハザード リベレーションズ2』ベスト版発売!

今回のインタビューで興味を持たれた方、こちらもぜひお買い求めのうえ、極上のサバイバルホラーをご堪能ください!!


(インタビュアー:キタさん、ウッチー)

【プロフィール】
安保康弘
1994年カプコン入社。
『バイオハザード』『バイオハザード2』にプログラマーとして参加し、続けて『鬼武者』、『鬼武者3』、『シャドウ・オブ・ローマ』を制作、その後ディレクターとして『バイオハザード5』から再び『バイオハザード』シリーズに参加。
『バイオハザード リベレーションズ』プランナー、『バイオハザード リベレーションズ2』ディレクター、『エクストルーパーズ』ディレクター。

中西晃史
2007年カプコン入社。
『バイオハザード5』ゲームデザインで参加。その後、『バイオハザード リベレーションズ』ディレクター、『バイオハザード7』ディレクターを担当。











 

パッケージ




商品名
BIOHAZARD 7 resident evil
(バイオハザード7 レジデント イービル)
対応ハード
PlayStation®4(PlayStation®VR対応/HDR対応、PlayStation®4 Pro 4K/HDR対応)、
Xbox One(Xbox One S HDR対応)
PC(STEAM/Windows 10 UWP)※Xbox Play Anywhere対応
希望小売価格
○通常版
【パッケージ版】7,990円+税
【ダウンロード版】
(PS4)7,398円+税 / (XboxOne)7,400円+税 /
(Steam)7,398円+税 / (Windows 10 UWP)7,407円+税
○デラックスエディション
ゲーム本編と2つのダウンロードコンテンツ 『Banned Footage Vol.1』『Banned Footage Vol.2』が含まれます。
Banned Footageの詳細はこちらから

【ダウンロード版】
(PS4)9,250円+税 / (XboxOne)9,280円+税 /
(Steam)9,250円+税 / (Windows 10 UWP)9,259円+税
※ダウンロード版のみの販売となります。
発売日
好評発売中
ゲームジャンル
サバイバルホラー
リンク
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