ico_spinner

INTERVIEW

HOME > INTERVIEW > モンスターハンタークロス 発売記念特集 vol.1 音楽(BGM)編 ~ 4大メインモンスターの音楽制作秘話 ~

16

DEC.

モンスターハンタークロス 発売記念特集 vol.1 音楽(BGM)編 ~ 4大メインモンスターの音楽制作秘話 ~

タイトル特集 2015年12月16日10:50
bnr_mhx

4大メインモンスターの音楽(BGM)はどのように生まれたのか!?

音楽(BGM)編

モンスターハンタークロス オリジナル・サウンドトラックも12/16より大好評発売中!

"懐かしさと新しさの融合!
4大メインモンスターの楽曲を手掛けた
サウンドディレクター/メインコンポーザーの裏谷玲央に突撃インタビュー!

懐かしさと新しさの融合!そのサウンドは如何にして実現されたのか!?

 

PROFILE:

裏谷 玲央 SoundDirector/Composer

『モンスターハンターポータブル3rd』の楽曲制作を担当。
また『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G』ではサウンド監修を務め、
コンポーザー、ギタリストとして"モンハンフェスタ~狩王決定戦~"
"モンスターハンターオーケストラコンサート~狩猟音楽祭"など数々のステージでの演奏活動など幅広い活動を行っている。『モンスターハンタークロス』では、サウンドディレクター/メインコンポーザーを務める。代表曲は嵐の中に燃える命、4大メインモンスターの狩猟曲、トラベルナなど。

 

タンタン :
今回はモンスターハンタークロスのサウンドディレクター/メインコンポーザーを務めた裏谷玲央さんにインタビュー。
なお12/16発売のモンスターハンタークロス オリジナル・サウンドトラックの試聴ページもあるので、気になった方はディスコグラフィーをチェック!
裏谷:
いきなり宣伝から入りましたね(笑)
タンタン :
つかみが大切ですから!それでは、本題に・・・!
裏谷:
よろしくお願いします。
タンタン :
今回は、裏谷さんに4大メインモンスターの楽曲制作秘話を中心に語ってもらおうと思います!がその前にお仕事について質問したいと思います。サウンドディレクターって何をする人なのですか?
裏谷:
ゲームから出る音の全てに責任をもち、サウンドチームをゴールまで導くのが役目です。凄くエラそうな感じがしますが、別にそんな感じではないです(笑)みんなと一緒に和気あいあいと、ゲームサウンドを完成まで作り上げる楽しい仕事です。僕の場合は、メインコンポーザー(作曲)も兼務していたので、作曲しつつ、効果音の方向性や、バランス調整、なども決めました。
タンタン :
色々されてるんですね。すごく忙しかったんじゃないですか?
裏谷:
忙しいという言葉は使いたくないのですが、実際、曲を作る時間は、あまりありませんでした。でも何とか完成できて良かった。(笑)
タンタン :
そうなんですね。管理とかも色々大変だったかと思います。
音楽(BGM)編ということで、音楽(BGM)に絞って、インタビューしていきたいと思うのですが、ずばり今作の音楽(BGM)の売りは何でしょうか?
裏谷:
今作は色々な要素がX(クロス)するという事で、「懐かしさと新しさの融合」です。
一瀬ディレクターよりコンセプト説明があったとき、モンスターハンター10周年目に入って「お祭り」的なものをやりたい、というオファーをもらったんです。
そこで、10年経った今でもモンハンをプレイしてくれているユーザーさんに向けて、また初めてのユーザーさんや、またやってみよう!と思ってくれたユーザーさんに向けて、喜んでもらえる音楽(BGM)を作りたいな、と思って。
タンタン :
なるほど。色々な要素がX(クロス)するというのが、今作のウリでもありますよね!モンスターハンターポータブルシリーズで登場した村も登場しますし。
裏谷:
制作に関わったメンバーは、その多くがポータブルシリーズを作ってきたメンバーで。その意志は受け継ぎたいな、と思って制作に取り組みました。
タンタン :
きっとプレイしてくれたユーザーさんにも伝わってると思いますよ! ゲーム音楽の魅力は何だと思いますか?
裏谷:
そうだと嬉しいです! ゲーム音楽の魅力は、シーンに合わせて、そのシーンを何倍も魅力的にする事ができることだと思っています。
タンタン :
確かに!深いですねー。音楽によって楽しさも悲しさも表現できますよね。
裏谷:
ゲームコンポーザーは音楽を作るだけじゃなくて、それをゲームをプレイしてくれるユーザーさんに届けるまでが仕事だと思っています。
タンタン :
素晴しい心意気です!
裏谷:
そう思った方が、やりがいありませんか?(笑) ひたすら作る事が好きな人もいるかもしれませんけど。
モンスターハンターオフィシャルギターユニットのBlackLuteもユーザーにモンハンの音楽をもっと身近に 感じてほしいという経緯で活動をはじめました。
※BlackLuteとは、モンスターハンターオフィシャルギターユニット。 モンハンフェスタや狩猟音楽祭で数々の演奏活動を行っている。
タンタン :
そういった幅広い展開が出来るのもゲーム音楽ならではの良さですよね。

4大メインモンスターの音楽(BGM)はどのように生まれたのか!?

4大メインモンスターの音楽(BGM)はどのように生まれたのか!?
タンタン :
今作の目玉要素の4大メインモンスター!どの曲もとてもカッコイイ!
裏谷:
4大メインモンスターの曲制作は、なかなか思うようにいきませんでした。
メインモンスター、というとその作品の目玉になるので、当然音楽も、そのビジュアルに相応しいものにしなくては!という思いがありました。1頭ならまだしも4頭もいるのか!と(笑)何とか完成できてホッとしています。
タンタン :
シリーズを経て沢山のモンスターが登場するとなると、どうしても似通った感じの曲になったりしませんか?
裏谷:
そうですね。でも今までと全じ同じものでは、ユーザーの皆さんが納得してくれない、という事は分かっていたので、そこは慎重になりましたね。
なので作っては崩し、の連続でした。行き詰った時は、原点に帰って「懐かしくも新しいモンハンサウンド」とは何か、を自分の中でまた考えて、、の繰り返しでしたね。
タンタン :
困った時に立ち戻れるところが「コンセプト」なんですね。実際には、どのように作っていったんですか?
裏谷:
例えば、今作のメインモンスターの1頭であるディノバルドの狩猟曲は、一瀬ディレクターより、「刀鍛冶」「黒騎士」「ダークヒーロー」のようなイメージで!というアイデアをもらったので、それが曲のキーワードにもなりました。
モンスターを表わすキーワードを曲中に盛り込む事で、そのモンスターを特徴づけるサウンドが実現します。曲を良く聴いてみると分かると思うのですが、随所に金属を叩いたような音が曲中に入っています。
 
タンタン :
ほんとだー!!言われるまで気づかなかった!
裏谷:
言われないと気づかないところでも、拘っていく事で一貫性が生まれます。 ただ、自分よがりな拘りはよくないので線引きは大事ですけど。ディノバルドは、この金属音というキーワードをモンスターボイスにも応用しています。気づいた方も多いと思うのですが、ディノバルドの咆哮の時は、「ガキーン」という金属音を声に混ぜて作成しています。
タンタン :
色々な拘りや特徴を入れる事によって、そのモンスターを表現しているんですね。
裏谷:
それを突き詰めることによって、そのモンスターを特徴づけるサウンドを全体としてで実現していきました。ライゼクスの狩猟曲もギターの音色だけだとジンオウガと被ってしまうので、シンセのブレイクビーツや、電気の音のようなシンセ音を加工して曲中に入れています。
タンタン :
曲と効果音が相まって、ようやく完成するということですね!曲と効果音が相まって、ようやく完成するということですね!
裏谷:
ネタを仕込めば良い、というものではありませんが、それらを考えつつも、曲として自分の内から出てくるものを形にしていく地道な作業かなと思っています。

制作に対する拘り。モンハンサウンドの真髄とは!?

タンタン :
ところで、今回は沢山の民族楽器を収録したと聞いています。
裏谷:
約1週間にわたってスタジオで色々な民族楽器を収録しました。あまり日本では見かけない楽器も録りましたよ。例えば、今作の拠点となる村「ベルナ村」はスイスの高原のようなイメージなので、アルプホルンを収録しました。 後は、集会所の「クエスト出発音」もアルプホルンの音色ですね。
タンタン :
すごく長い楽器ですね!・・・というか長すぎじゃないですか! 持ち運びとか大変そう。。
裏谷:
それが、僕も驚いたんですが、なんと組み立て式になっていたんです。
タンタン :
なるほど!流石にこの長さは運べないですよね。
裏谷:
ベルナ村の曲中で、副旋律をアルプホルンが演奏しているのですが、曲中でここまでアルプホルンを吹く事はあまり無いよー!と言われてしまいました。(笑)
タンタン :
結構息を使うのが難しい楽器なんですね。演奏家さん、お疲れさまです。
裏谷:
他にもクエスト出発準備完了!の音はカウベルの音色だったりします。
実際に使用したカウベル
裏谷:
まだこれはほんの一部で、他にも沢山の楽器を収録したので、またの機会に紹介したいなと思っています。
タンタン :
ぜひぜひ!楽しみにしています。そういえば裏谷さんは、ギターも演奏されると思うのですが、今回も自分で演奏をした曲はあるんですか?
裏谷:
"風と草原の彩る村 ~ ベルナ村"や"オトモ広場のテーマ"、 闘技場の曲”凛然なる勇姿 ”は自分でギター演奏したものを録音しました。ラフのつもりだったんですが、それが本番テイクになりました。(笑)
タンタン :
そんな事もあるんですね!作曲もして、楽器も演奏する! 僕も楽器が弾けたらなぁ。
裏谷さんが音楽を作る時に大事にしていることを教えてほしいです。
裏谷:
自分だからこそ作れる曲、というのは常に考えます。○○っぽい曲にしてほしい、というオーダーはもちろんありますが、そこに「自分らしさ」「自分の表現したいこと」がどこまで入れられるか。突き詰めて、なぜ自分がこの曲を書くのか、まで考えます。もちろん独りよがりはダメで、周りの理解を得ながらですけど。
自身が関わる事で何か付加価値が見出せなければ、良い曲は生まれないと思っています。作曲家はたくさんいますし。
それはメロディーだったり、コードワークだったり、音楽の鳴らし方、鳴らすタイミングを工夫する事だったり。使う楽器の音色だったり。そうする事で、沢山の曲の中でも一貫性、説得力をもたせた色んな演出、ジャンルが作れると思っています。
タンタン :
それくらいの意気込みがあってこそ!という事ですね。コンポーザーを目指す人にも励みになりますよ、きっと!貴重なお話をありがとうございます!
最後に、ゲームサウンドクリエイターを目指す人たちに向けて何か一言お願いします!
裏谷:
音楽を作る仕事は、アーティスティックな一面ももちろんありますが、 それ以外にも如何に自分の作る曲を客観的に分析できるかが大事だと思っています。
あとは行動力、じっとしていても何も良いことはありません。そして自分の成長を楽しむこと!これに尽きると思います。
僕もまだまだ修行中の身なので、あまりエラそうな事は言えないですけどね(笑)
タンタン :
サウンドディレクター/メインコンポーザーの裏谷さん、ありがとうございました!次回はサウンドデザイナー編をお送りしたいと思います。

« 一覧へ戻る

2015年12月16日 10:50

INTERVIEWについて

最新記事

カテゴリアーカイブ

Back to Top