カプコンIR 投資家の皆様へ

文字サイズ

  • 標準
  • 大きく

おすすめルート

買収防衛策

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年9月15日現在

当社は、2015年6月開催の株主総会において「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」(買収防衛策)を導入しています。本施策は、大規模買付者による情報提供の手続き等について定めたルールならびに大規模買付者が当該ルールを遵守しない場合、または大規模買付行為によって当社グループの企業価値および株主共同の利益が毀損される場合において、当社がとりうる対抗措置から構成されています。本ページでは本施策導入の目的や必要性、内容などについてご説明します。

I. 本施策の概略について

1. 本施策検討の経緯

当社は、2014年6月16日開催の当社第35期定時株主総会において「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)継続の件」(以下「旧施策」といいます。)を上程いたしましたが、否決されたため非継続となりました。当社は、株主の皆様のご判断を厳粛に受け止め、その後も、結果の検証と今後の対応について慎重に検討を進めてまいりました。

また、当社における「攻めのガバナンス」の一つとして、当社は従前同様に、当該定時株主総会後も機関投資家をはじめとする当社株主の皆様との間の対話において、率直な意見の聴取を積極的に進めてまいりました。かかる対話は、非常に有意義であったと考えております。当社は、当該対話等でのご意見や助言等を真摯に受け止めさらに議論を重ねてまいりました。

以上の結果、当社取締役会は、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す成長戦略の完遂のためには、当社の経営における高い規律を前提としつつもなお、大規模買付者に対しても一定のルールを定めることが必要であるとの結論に至りました。ここに当該対話等を勘案のうえ、旧施策に所要の変更を施した「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)導入の件」(以下「本施策」といいます。)として、あらためて本議案を2015年6月12日開催の第36期定期株主総会にて上程し、承認されております。

2. 本施策導入の主旨

  • (1) 中長期的な企業価値向上への取り組み

    • 1) 基本戦略としての「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」

      当社グループは、「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」を基本戦略として、独創性溢れるコンテンツの開発を企業価値創造の源泉としたうえで、複数の事業へとグローバルかつ多面的な展開を図っております。

      • ア. 当社は、当社グループの開発クリエイターが創出したオリジナリティ溢れる「ワンコンテンツ」の蓄積として、販売本数100万本を超えるタイトルの累計が60作品を超えるなど、豊富なコンテンツ資産を保有しております。

        ゲームというコンテンツは、キャラクター、映像、ストーリー、世界観、音楽およびインタラクティブな操作性など、多彩な要素の一つ一つがクリエイティビティの高いメディア芸術作品です。例えば当社では、「バイオハザード」や「モンスターハンター」、「ストリートファイター」など、人気タイトルを数多く輩出し、優良資産を多数保有しております。こうしたコンテンツ資産を、まずは中核事業であるゲーム専用機向けパッケージソフトとして、日本市場および北米・欧州市場などへの展開を図っております。

        (ご参考)

        ミリオンセールスタイトル 累計

      • イ. 次に、当社グループでは、グローバルな「マルチユース」戦略のもと、パッケージソフトで培ったコンテンツ資産を、家庭用ゲーム機事業以外へも展開し、徹底的な活用を図っております。具体的には、PCオンラインやモバイルコンテンツとしての展開に注力するほか、パチスロ機器やアミューズメント機器、映画・アニメ・玩具および飲食品など広く各方面へと展開し、ブランド価値と収益性の更なる向上を図っております。また、デジタルコンテンツの強みとしての多様な版権ビジネスを結実させるべく、成長著しいアジア市場において現地企業との協業展開を推進し、当社の優位性を維持しつつ、新たなビジネスチャンスを切り開いております。

        (ご参考)

        ワンコンテンツ・マルチユース戦略

    • 2) 成長戦略の現状と見通し

      前述の基本戦略を実現するため、過去3年間にわたり戦略的な開発体制の再構築や収益体質の強化等に取り組んでおり、今期から段階的に成果を顕在化させてまいります。

      • ア. 開発投資の選択と集中

        近年ゲーム専用機の機能向上により増加傾向の開発投資を当社最大の事業資源ととらえ、選択と集中により徹底した収益管理を図るため、中期的なコンテンツ展開を可視化する戦略マップを用いて競争力の優位性を追求しております。具体的には、市場性と収益性を常に考慮したラインアップ戦略のもと、多様なタイトルごとの開発プロセスをきめ細かく管理しつつ、経営の視点から全体の最適化を図っております。結果として、市場ニーズに即応しない不採算タイトルが減少し、内作比率の向上と開発業務のアウトソーシング(外部委託)の削減が進んでおります。引き続き、収益に対して筋肉質な体質の定着を推し進めてまいります。

      • イ. 開発環境の拡充と整備

        効果的な開発投資を実現するための開発体制の拡充と整備について、まず人材面では、新卒者を中心とした計画的なクリエイター人材の採用と育成および開発プロセス等を可視化する戦略マップの活用により、開発人員の配置管理を強化し、稼働率を改善することで、品質の向上とノウハウの蓄積を図っております。

        また、同時に設備面では、新たなスタジオの建設などを含めた開発環境の拡充と整備を推し進めており、内作比率の拡大により開発コストの抑制や開発期間の短縮に努めております。

      • ウ. ダウンロード販売の拡大

        近年、家庭用ゲームソフト市場ではパッケージ版以外に、ネットワークインフラの進展やオンライン課金モデルの確立に伴い、本編や追加シナリオをダウンロードする市場が、特に欧米市場をその先駆けとして着実に成長しております。当社も、流通形態の多様化へと柔軟に対応し、ダウンロード販売の拡大に注力しており、開発、マーケティングおよび販売を三位一体とした事業展開により収益の増大を図ってまいります。

      • エ. PCオンラインゲーム展開の強化

        PCオンラインゲーム市場においては、売り切り型のパッケージソフトに比べて、利用者の反応をみながら継続的なアイテム課金や追加コンテンツの供給が可能なため、市場での管理方法の工夫により収益を増大させる余地があります。当社は、コンテンツの魅力により市場での競争力を高めるとともに、サービス開始後の的確な運営や管理ノウハウの蓄積などにより安定した利益が継続して確保できるよう、傾注してまいります。

        また、成長著しいアジア市場においては、現地での展開力に強みを持つ有力企業との協業を通じ、デジタルコンテンツの強みを最大限活かしきる版権ビジネスとしての展開も行ってまいります。

      • オ. モバイルコンテンツ事業の強化

        当社グループは、モバイルコンテンツ事業においても、「カプコンブランド」では人気コンテンツを豊富に有している強みを活かし市場での巻き返しを図るほか、米国ロサンゼルスを本拠地とし独自性を構築する「ビーラインブランド」でも女性カジュアル層での強みを活かし再び攻勢を図ります。これら優良コンテンツとゲーム運営(利用者の的確な動向把握、供給コンテンツへの反映等)の拡充によるシナジー展開により、モバイルコンテンツの事業強化に努めてまいります。

      • カ. パチスロ機器他のアミューズメント関連事業での推進

        パチスロ機事業への展開においても、「モンスターハンター」や「戦国BASARA」などの人気コンテンツの活用により、機器の魅力向上に努めております。

        また、2014年9月からの型式試験方法の変更による規制強化により、事業環境はまだら模様の部分はありますものの、同試験に適合する機種を早期に増やすべく、総力を挙げて開発に取り組んでおります。この結果、毎年複数機種の自社筐体を安定して投入できれば、再軌道に乗せるとともに、新たな展望が開けるものと認識しております。

        他方、アミューズメント機器事業およびアミューズメント施設事業におきましても、人気コンテンツを導入した機器の開発や施設でのテーマ展開等を行っております。

      • キ. キャラクターコンテンツ事業の展開と攻勢

        当社グループでは、テレビ、アニメ、出版、映画、演劇、玩具および飲食品などの各方面で人気キャラクターを活用したコンテンツのライセンスビジネスを積極的に展開しており、相乗効果を創出しております。当社グループは、ハリウッドで映画化された「バイオハザード」や「ストリートファイター」など、海外で人気のあるミリオンタイトルを数多く抱える世界有数のコンテンツホルダーであります。今後とも、キャラクターコンテンツ事業への積極的な攻勢をかけることにより、当社全体のブランド価値の向上と収益の増大に努力してまいります。

  • (2) コーポレートガバナンス体制の充実と向上

    また、当社は「攻めのガバナンス」が、持続的な成長戦略の必要条件である旨を十分に認識しております。こうした観点から、2001年度から社外取締役を選任しており、当初2名から2003年度以降は3名の社外取締役を含めた体制で取締役会における規律の導入と議論の活性化を図ってまいりました。

    加えて、昨年の定時株主総会において当社定款を変更し、取締役任期を2年から1年に短縮し、経営責任を明確にするなど、コーポレートガバナンス体制の充実と向上を継続的に行ってきており、今後とも株主の皆様とともに成長戦略を推進するために必要なものと重要視しております。

    (ご参考)コーポレートガバナンス体制図

    コーポレートガバナンス体制図

  • (3) 本施策を通じての数値目標

    こうした基本戦略および成長戦略の現状と見通しのもと、当社グループでは株主の皆様のご期待に応えられるよう、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。具体的には、資本効率性の指標として、ROE(自己資本利益率)について、2015年3月期までの過去3期の移動平均「6.7%」という実績に対して、本施策の有効期間である2017年3月期を最終年度とする3期の移動平均で「8~10%」に引き上げることを第一段の目標として企業価値の向上を図ってまいります。

    (ご参考)ROE(自己資本利益率)

    項目 本施策導入前
    2013年3月期~2015年3月期
    実績3期移動平均
    本施策満了時
    2015年3月期~2017年3月期
    目標3期移動平均
    ROE
    (自己資本利益率)
    6.7% 8~10%
  • (4) 本施策の必要性

    当社は、当社グループが持続的な成長と中長期的な株主価値の向上を果たす戦略を掲げ、株主の皆様の期待に応える経営に邁進するためには、本施策がその完遂に必要なものであると考えております。
    現時点では、当社が特定の第三者から大規模買付行為を行う旨の通告や連絡等を受けている事実はありません。しかしながら、不測の事態が発生する可能性は常に存在しており、企業価値の毀損や株主共同の利益の侵害といった事態が生じる恐れを完全に否定できるものではありません。
    具体的には以下のような懸念を想定しております。

    • 1) 自社で開発したコンテンツ資産の価値は、現在の会計制度において直接貸借対照表に計上されるものではなく、人気タイトルなどのブランド価値の蓄積が、必ずしも順調に当社グループの適正な企業価値に反映されていくわけではないと考えております。
      大規模買付者によっては、その途上における一時点での差異のみに着目し、中長期的な企業価値の向上を目的としない敵対的買収の危機にさらされる可能性があります。

    • 2) また、当社のコンテンツ創出力は、人的資産が活躍できる環境に大きく依存しております。大規模買付者の開発方針によっては、優秀な開発クリエイターをはじめとする従業員が当社の企業風土や開発戦略の変化を懸念して不安感や警戒感を抱き、反発、離反などにより経営の根幹をなす開発体制が脆弱化し、「ワンコンテンツ・マルチユース戦略」の循環の源をなすコンテンツを生み出す母体が毀損することで、中長期的な企業価値の低下を招く恐れがあります。

    • 3) 当社は、大規模買付者との間にも中長期的な企業価値の向上を主題とした建設的な対話が可能であると考えており、そのための機会と十分な時間の確保は大規模買付者にとっても有意義なものと捉えています。
      また、株主の皆様にとっても、大規模買付者の提案に一定のルールを設け、十分な情報の提供と検討の期間を確保し、取締役会が必要な交渉を行うとともに、公正なご判断を仰ぐ仕組みを構築することは、株主共同の利益の向上のためにも必要であると考えます。
      現在も金融商品取引法によって、濫用的な買収を規制する一定の対応はなされておりますが、公開買付けが開始される前における情報提供と検討時間を法的に確保することおよび市場内での買集め行為を法的に制限することがいずれもできないなど、必ずしも有効に機能しないことが考えられます。

  • (5) 以上の次第ですので、当社が中長期的な企業価値の向上を目指し、持続的な成長戦略を実施するために本施策を定めることは、不測の事態などによる開発体制の混乱や脆弱化に対応することで、当社の経営資源を分散させることなく成長戦略に集中できる環境を整えるために必要であります。本施策を定めることは決して当社の取締役の保身を目的としないのみならず、取締役の責務である当社グループの企業価値・株主共同の利益の維持、向上に資するものと思料いたします。

3. 本施策の主な流れ

  • (1) 当社経営の支配権に影響を及ぼす大規模買付者には、株主の皆様に必要な情報の提供を行っていただくとともに、最終的には株主意思確認株主総会の意思決定に至るまで、本施策で定めるルールに従っていただくよう求めます。

  • (2) まず大規模買付者に対しては、大規模買付行為に先立ち「意向表明書」を当社に提出することを求め、また、当社株主の意見形成に必要となる情報を求めます。当社は、大規模買付者に対しては、情報の提供期間として最長で30日間の期間を設定しております。

  • (3) 当社は、前項の大規模買付者からの情報提供期間の満了後60日間(対価を現金のみとする公開買付け以外は90日間)以内に、評価、検討を行い、株主意思確認株主総会の招集の是非を含めた結果を公表します。

    • 1) 独立委員会は、買付行為の評価・検討を行い、株主意思確認株主総会の招集を含め大規模買付対抗措置発動の是非について当社取締役会に勧告します。

    • 2) 当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、大規模買付行為の評価・検討を行い、株主意思確認株主総会の招集を含め大規模買付対抗措置発動の是非等について結果を公表します。

    • 3) 株主意思確認株主総会を開催するに至った場合は、株主の皆様に大規模買付対抗措置発動の是非をご判断いただきます。

4. 本施策上程に至る経緯

当社は、旧施策について、2008年6月19日開催の第29期定時株主総会によりご承認をいただき、2010年6月18日開催の第31期定時株主総会および2012年6月15日開催の第33期定時株主総会において施策に所要の修正を行ったものを継続してまいりましたが、2014年6月16日開催の第35期定時株主総会での否決により非継続となりました。

このたびの本施策の導入については、前述のとおりの対話等を踏まえ、当社取締役会で、さらに慎重な検討を加えた結果、2015年5月12日開催の取締役会において、当社第36期定時株主総会における出席株主の皆様の議決権の過半数のご賛同を得て承認可決されることを条件として、本施策を導入することを決議いたしました。

なお本施策は、当該取締役会において出席取締役全員の賛成により決定されたものであり、また、出席監査役全員が本施策の具体的運用が適正に行われることを条件として、本施策に賛同する旨の意見を述べております。

また、株主の皆様のご判断に資するため、旧施策からの変更点について、次のとおり、新旧対照表を作成いたしましたので、ご参照をお願いいたします。いずれの項目も、本施策が当社の取締役の保身のためと判断されかねない条項等について、そうした誤解を生じさせないように変更したものであり、株主の皆様に必要な情報提供と意思確認をお願いするルールとして本施策を立案させていただいたものであります。

(ご参考)旧施策からの主要な変更点

1. ガバナンスに関する変更点

項目 旧施策 本施策
取締役任期 1年(ただし、定款附則により現任取締役の任期は2年) 1年
社外取締役比率 10名中3名(30%) 7名中3名(42%)

2. 買収防衛策の変更点

項目 旧施策 本施策
成長目標 明記なし 資本効率性の指標として3期移動平均ROE「8~10%」を明記
対抗措置発動の要件

(1)東京高裁4類型および強圧的二段階買付

(2)買付の条件が、著しく不十分・不適当

(1)東京高裁4類型および強圧的二段階買付(注)

(2)開発体制の脆弱化に伴う企業価値の低下

対抗措置発動の決定機関 独立委員会の勧告により、取締役会で決議 独立委員会の勧告により、株主意思確認株主総会に上程ただし、明らかに東京高裁4類型および強圧的二段階買付の場合は取締役会決議
独立委員会の構成 社外取締役2名および社外有識者1名 社外取締役2名および社外監査役1名
大規模買付者に求める情報提供の期間 規定なし(無期限) 最長30日
大規模買付者に求める情報提供のリスト 13項目 6項目
本施策の廃止手続 取締役会決議により廃止

(1)株主総会決議を受けて廃止

(2)取締役会決議により廃止

(注)東京高裁4類型とは、III 3.(2)2)ア.からエ.まで、また強圧的二段階買付は同オ.をいいます。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加