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開発者インタビュー2008

03.編成室/プロデューサー ベン・ジャッド

歴史に埋もれた過去の有力タイトルを発掘。現代のテイストで復活し、再び世界を席巻する

広報  『バイオニックコマンドー』について、ネットで配信する『マスターD復活計画』と、Xbox 360、プレイステーション3、PC版の『バイオニックコマンドー』の二つが同時進行していますね。本作の特長やポイントなどを教えてください。
ベン  大きなポイントの一つはワイヤーアクション要素です。2D(平面型グラフィックを用いた旧来式のゲーム)でやった時は楽しいのだけど、3D(3次元に奥行きのある、立体型グラフィックの現代的なゲーム)にしてみたら今ひとつしっくりこない、という印象を受けてしまうタイトルが時々ありますが、このバイオニックコマンドーの凄いところは、2Dの確立された面白さがあって、更に3Dでプレイしても違う感覚でまた新しい面白味がある点です。『バイオニックコマンドー』の原点はやはり2Dのグラフィックで、懐かしさがあるのですが、一方で今のゲームはほとんどが3Dベースに切り替わっています。子供の頃好きだった2D版の『バイオニックコマンドー』をリメイクしてブランドを復活させ、一方で最新グラフィックの3D版でシリーズを進化させていきたいと考えています。
広報  今回は過去の作品に比べると、3D的なイメージのビジュアルで、海外のコミックと日本のマンガを融合したようなデザインイメージなのですが、この点についてはどのように評価していますか?
ベン  とても良い感じに仕上がっていると思います。私はアメリカ人なので、アメリカにも勿論すごく良いものがあると思いますが、日本に8年住み、日本にも日本独自のとてもいいところがあると感じています。そんな思いもありましたので、出来れば両国の文化のいいところを合わせたものを作りたいと思いました。アメリカ人はちょっとせっかちとか、自己主張が強いという部分があるのですが、一方で日本人の心遣いや我慢強い、であるとか…。「日本人のいいところを見習って、アメリカのいいところもやはりそのまま残して、これら両方を入れたら人間として完成する」と、そういう哲学をゲームに与えたくてこの開発プランを練り上げました。
広報  海外を意識した要素や、日本とは違う海外独特のニーズなど、海外市場の特徴をご説明ください。
ベン  一番重要なキーワードは、「コミュニティ」です。日本のコミュニティについての考え方と海外のそれはかなり違います。海外においては、どれだけユーザーをゲーム開発に取り込んでアイディアを得ることが出来るかがポイントの一つとなります。海外では、ブログやポッドキャストなどで、ゲーム素材を使って作品を制作してもらい、色々なコンテストを開催したりしています。一方で日本での宣伝の方法は、むしろ一方的に情報を発信するやり方が一般的ですね。海外向けには、「カプコンが作っているゲームだが、ユーザーの皆さんにも色々協力していただきたい」という姿勢を強くアピールしています。リアルタイムでウェブサイトを構築して、その更新の都度に「色々ご意見を聞かせてください」と発信していきます。 また最近のゲームで、マルチプレーヤーモードは海外では欠かせない要素になっています。海外メーカーの多くは、基本的にマルチプレーヤーモード無しで、AAAタイトル(主力タイトルのこと)を出しません。日本ではオンラインモードが入っているゲームは、最近漸く増えてきた状況でまだ一般的ではありませんが、今後トレンドに付いていくと思います。
広報  『バイオニックコマンドー』の特色としては、やはりワイヤーアクションが特筆されると思います。原作のワイヤーアクションも高く評価されていますが、リメイクとなる本作ではどのように活用されていますか?
ベン  オリジナルでは基本的に移動に使われていただけでしたが、本作ではワイヤーを使って敵をつかんだり、引き寄せたりなど攻撃手段として多様性のあるパターンを取り入れています。それから海外でのトレンドとしては、背景とのインタラクションがすごく大事です。例えば、モノレールカーのオブジェクトがあったら、ワイヤーに引っ掛けて引っ張って、敵の上に落とすというようなこともできて、戦略性がさらに広がっています。自分の周りの背景を見て、先に進むにはどうすればいいか頭を使う、オリジナルにはなかった新しいゲーム性を付加しています。
広報  ワイヤーを移動だけではなく攻撃のツールとして使う発想は、どのような経緯で生まれたのですか。
ベン  このゲームを3D化するに当たって、今のゲームマーケットのニーズを織り込むなら、こういったシステムを入れるという目算がありました。しかし、背景とのインタラクションというのは言うのは簡単ですが、実際導入するのは本当に大変なのです。周りの背景物とどこまでインタラクトできるかは大きな問題で、何でもかんでも触れるというわけには行かないのです。例えば画面上の全ての物体とインタラクト出来てしまったら、背景が全部投げられてしまい、そして全てがなくなってゲームが終わってしまう(笑)。ですからその点のプランニングはすごく大事ですね。
広報  開発メンバーが協力し合って、どこまでの範囲内でやるのがベストかというのを考えていたと。
ベン  はい。Grin(本作の開発会社)の開発者が、これも壊そう、あれも壊そうと提案してくれるのですが、カプコンのデザインチームから見ると、それを壊したら歩くスペースがなくなるのではないか、と疑問をだしてみたりとか。こちらが現実的なことを伝えて、Grinの開発者が自由にゲームを作りこんで、それがいい効果をもたらして完成度が高まっているように思います。
広報  トレーラー映像を見ると、3D版の『バイオニックコマンドー』は、空を飛ぶように降りていき、シームレスにワイヤーアクションに連動していくシーンがありましたよね。ああいう動きはあまりゲームの中で見たことないように感じましたが。
ベン  それは映画的表現を目指したいと思って入れた仕掛けです。昔の3Dゲームはメモリの制限などがありましたので、横に長く、幅広く作れたとしても、縦方向に長く作るというのはなかなか出来ませんでした。現在ではプレイステーション3やXbox 360の性能によって、そうした新しいゲームの世界観を作ることができます。ですからせっかくワイヤーがあって自由自在に様々な場所へ行けるのであれば、上から飛んでいくというゲーム性を入れたかったのです。
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  1. 07.オンライン開発部 部長 / 小野 義徳
  2. 08.店舗開発部 副部長 / 青木 純也
  3. 05.カプコン・インタラクティブ,INC.プレジデント / 湯浅
  4. 06.キャラクター・コンテンツ事業統括 執行役員 / 徳丸 敏弘
  5. 03.編成室 / プロデューサー ベン・ジャッド
  6. 04.MC開発部 / 部長 手塚武
  7. 01.編成部 部長 / バイオハザード5 プロデューサー 竹内潤
  8. 02.編成室 / モンスターハンターポータブル セカンド G プロデューサー 辻本良三

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