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当社の過去・現在・未来を徹底検証

画像:当社の過去・現在・未来を徹底検証

ここでは業績下方修正に伴う施策の見直しの必要性および中期経営目標の合理性をご理解いただくために、改めて前期・当期・次期の3年間を、

  • 1期初の想定
  • 2期末の結果
  • 3未達要因・課題
  • 4未必要な対策
  • 5対策の成果
の5つに分けて、検証しました。

検証!第1ステージ:前期(2013年3月期)「コンシューマビジネス」の仕組みを変更

1期初の想定は?

2013年3月期の期初計画では、旗艦タイトル『バイオハザード6』をシリーズ最高の700万本以上販売し、グローバルでのトップセールスタイトルを創出するとともに、海外開発会社の積極的な活用により、タイトルラインナップの拡充および海外セールスの拡大を図ることで、過去最高の業績を達成する計画でした。

2期末の結果は?

『バイオハザード6』は初回出荷本数こそシリーズ最高を達成したものの、年度末では500万本にとどまりました。また、「海外テイスト」と「カプコンテイスト」を融合するべく、海外開発会社に外注した人気シリーズ作品「DmC Devil May Cry」は120万本と、計画200万本に対して未達となりました。

3未達要因・課題は?

未達の要因は、社内外の分析から、成長戦略の骨格であるコンシュ-マビジネスにおけるDLC対応への遅れに加え、海外外注タイトルの品質低下、との結論に至りました。

具体的には、2012年のコンシューマ市場におけるDLC比率は27.8%と年々上昇していますが、これは販売本数の69%を占めるTOP10の大型タイトルが追加DLCを積極的に導入し、ユーザーの時間とお金を独占しているからです。一方、当社は、モバイルコンテンツおよびPCオンラインに経営資源を優先したことでDLC対応が後回しとなり、DLC比率(2013年3月期)は11.3%と、ユーザーの囲い込みに苦戦しました。

海外外注タイトルについては、市場の著しい技術革新に伴い、海外開発会社のクオリティも二極化の傾向が顕著になり、当社の外注先においても品質低下やスケジュール遅延を頻発する会社が出てきたことが販売不振の要因でした。

4必要な対策は?

施策の1つ目は本編DLCの強化です。ゲーム機のオンライン機能の拡充に伴い、パッケージ販売からダウンロード販売に切り替えることで、在庫リスクの減少や中間マージンの削減による利益率の改善が期待できます。2つ目の施策は、追加DLCの強化です。パッケージを購入したユーザーに、新たなステージやアイテムを提供することで、追加収入や商品寿命の長期化が見込めます。

施策の3つ目は外注から内作への移行です。自社でのノウハウの蓄積による品質の向上やスケジュールの厳格化で、収益性の改善が可能となります。

5対策の成果は?

2014年3月期の成果として、『モンスターハンター4』など本編DLC販売に注力したことに加え、Steamを含め海外での旧作廉価版の販売を強化したことで、DLC比率は前期の11%から18%まで改善しました。

更に、内作重視の開発体制に切り替えたことで、内作比率は前期の約55%から、2014年3月期は約64%と約9ポイント改善しました。

検証!第2ステージ:当期(2014年3月期)「オンラインビジネス」の仕組みを変更

1期初の想定は?

2014年3月期の期初計画は、成長戦略の核となるモバイルコンテンツにおいて「カプコンブランド」でネイティブアプリでの収益基盤を確立するとともに、「ビーラインブランド」では『スマーフ・ビレッジ』に次ぐヒットタイトルを創出し、再び成長軌道に乗せることでした。

2期末の結果は?

「カプコンブランド」では、ブラウザ売上の減少に加え、ネイティブアプリでヒットを出せませんでした。また、「ビーラインブランド」も、新作はどれもヒットに至りませんでした。

その結果、モバイルコンテンツビジネスは売上125億円の計画に対して、65億円と大幅な未達となりました。

3未達要因・課題は?

未達要因は大きく3つあると考えています。
(1)東京・大阪でのモバイルコンテンツの並行開発によるリソースの分散
(2)コンシューマ開発手法の踏襲によるネイティブアプリ開発部門(大阪)の運営ノウハウ不足
(3)「ビーラインブランド」のターゲット設定

(1)(2)については、当社は、スマートフォンの急激な伸びを受けて、これまでの「単調なゲーム」から「ゲーム性が伴ったゲーム」が受け入れられると判断し、世界観やシナリオなどゲーム性を重視した開発が得意なコンシューマ開発者をアサインしました。しかしながら、モバイルビジネスで重要な要素である、配信してからユーザーの動向を分析し開発にフィードバックする「運営ノウハウ」が不足していたことに加え、東京・大阪の2拠点でネイティブアプリを並行開発した結果、人的リソースや運営ノウハウを社内で集約できなかったことが主因です。

(3)は、ネイティブアプリの市場予想や日本市場の高いKPIを意識し過ぎた結果、本来の強み以外の男性層にもタイトルを投入するなど、リソースを分散したことが要因です。

4必要な対策は?

(1)(2)に対する施策として、運営ビジネス経験が豊富な東京のモバイル部門に大阪部門を吸収し開発を一本化します。これにより、運営ノウハウや内部の人的リソースを効率的に活用できるとともに、モバイルブランド戦略の統一が図れます。

(3)に対する施策として、ビーラインの本来の強みである女性カジュアル層へ向けたゲームに原点回帰します。『スマーフ・ビレッジ』で成功した、開発・マーケティング一体の小回りの利く運営スタイルに戻し、強みの分野でヒットを狙います。

5対策の成果は?

上記(1)(2)(3)に対する施策により、運営力を強化した組織体制を構築し赤字タイトルを削減するとともに、タイトルの収益性を高めることで、当期の赤字から次期は営業利益率10%以上を達成します。

検証!第3ステージ:次期(2015年3月期)「オペレーション・管理体制」の仕組みを強化

1期初の想定は?

この3年の集大成として、第1ステージおよび第2ステージで実施した施策の成果を大きく出すための、無駄をそぎ落とした筋肉質なオペレーション・管理体制を構築し、中期経営目標を達成していきます。

2必要な施策は?

全事業での中期的な戦略マップ(60ヵ月マップおよび52週マップ)の運用徹底に加え、開発・販売・マーケティング機能における損益責任を明確化するための管理会計・評価の導入など、コンシューマビジネスでこれまで培った仕組みをオンラインビジネスにも適用し、収益性を改善していきます。

3期待される成果は?

2015年3月期は、大型タイトルの端境期のため、売上高が当期に比べて22%減少するものの、売上原価率は6.7ポイントの改善を見込んでいます。また、販管費率は3.6ポイント悪化するものの、2013年3月期並みの水準にとどめることで、営業利益率は3ポイント上昇させるなど、定量的な成果を出していきます。

まとめ

以上、中期経営目標を達成するためには、この3つのステージを乗り越えることが不可欠です。とりわけ、中核となるデジタルコンテンツ事業の営業利益率を2018年3月期に22%(前期は11%)まで引き上げるため、徹底的な検証に基づく仕組みの変更により、コンシューマおよびモバイルビジネスの収益性の改善に取り組んでいます。

第1ステージの成果は既に具体的な数値として顕在化していますので、第2ステージおよび第3ステージについても翌期、早ければ同年度に定量効果を出す決意です。

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