開発部ブログ

アニメの流儀

ディレクター:瀬戸

更新日時:2013年07月29日

逆転裁判5発売から四日が経過しました!
もうプレイされている方も多いとは思いますが、いかがでしょうか!
遅ればせながら、こんにちは!
シナリオディレクターの山﨑さんから紹介にあずかった、ディレクターの瀬戸です。シナリオを統括する山﨑さんをバックアップする形で、チームをまとめる仕事をしていました。

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すでにお楽しみの方はご存知の通り、今回の逆転裁判は華麗なアニメパートが各所に挿入されています! 私が担当していた仕事の一つがアニメの監修でした。アニメパートは、株式会社BONESにお願いしました。エウレカセブンAOなどで実績がある会社です。

アニメパートも本編と同じく、丁寧にクオリティにこだわって作られています。
最初のアニメパート、法廷の階段で登場する警備員一人をとってもそれが垣間見えますので、彼中心に語っていこうと思います。

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この人です。

アニメの制作はまずは字コンテから始まりました。下の山﨑さん制作の字コンテではセリフや情景が文字だけで書かれています。

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ココネの登場から転ぶまでが、簡潔な記述で書かれているだけで、この時点では、ココネがどこで、どんな風にそうなるのか、また警備員の存在も決まっていません。

字コンテを元にアニメ制作の長崎監督コンテ化してもらいます。
このカットでは監督から提案があり、ココネは法廷の階段から落ちることになりました。またその痛さを強調する意味で、警備員のキャラクターが設定され声を最後にかけるようになっています。

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コンテは細かくて、ココネは階段を上る前に、警備員さんに敬礼を返しています。そのあとに来る通行人の男は敬礼に慣れているので無視しています。
これは監督のアイデアでココネの人の良さと、あまり法廷になれていないルーキーさを表現しているんですね。

こういう細かい演出が入ってくるのもこのステップです。表現することが決まると、そのうえで設定が必要になってきます。逆転裁判5のゲーム内では法廷と法廷控室は登場しますが、階段や廊下は出てきません。そのためアニメ専用背景を作るという作業が出てきます。
BONES社に制作いただいた廊下と階段は次の通りです。

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背景に色が入ると急にその世界の説得力が増しますね!

決定したコンテや設定を元に、レイアウトの作成にはいります。
レイアウトとは絵で描かれたアニメの設計図で、ここで絵がどのクオリティで動くかが決まります。特に今回チームがこだわったのはキャラクターの顔です。ゲーム内の雰囲気に近づけるため、アートディレクターの布施さんから細かい修正指示が出ていきます。

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レイアウトが完成すると、続いて原画が作成されます。これはアニメ完成形の元になる絵です。その次に原画と原画の間を埋める動画の作成に入ります。ここで初めてアニメが動き出すことになります。
こうして完成したアニメデータを立体視対応にし、声、音楽、効果音を付けるなどの、たくさんのプロセスを経て、ようやく完成となります。

アニメ作成の経緯で誕生した警備員の彼ですが、実はゲームのほうにも一度だけ期間限定で登場しています。
2012年東京ゲームショー、体験版での画面をご覧ください!

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黒い眼鏡がイケてるこの人は!

TGS版をプレイされた方は超ラッキーです、結局この係官が活躍するバージョンはその時限りのレア物になりました。

逆転裁判5のアニメはBONES社の素晴らしいクオリティで物語への没入感を上げ、世界感を広げるという当初のコンセプト通りに仕上がっています。

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さて、もう一つ私がディレクターとして大切にしてきた仕事として全体コンセプトの決定があります。
当然チーム内には人それぞれ、いろんな考え方が出てきます。そんな中、チームがゲームを作っていく全体の方向性を決めていくという役割です。

その中で一番やはり大きな比重を占めたのが山﨑さんとの方向性調整でした。山﨑さんは今回のチームにおける要的存在。クオリティを出すうえで、シナリオディレクターである山﨑さんと作家と編集みたいな取り組みができたらなという理想があり、そのような形で制作を進めてきました。

また江城プロデューサーとの方向性の確認も大事です。江城さんは“商品”としての視点で多くの経験値を持っています。様々なアドバイスや提案を受けました。その意見と山﨑さんのクリエイター魂がぶつかる時もあり、橋渡し的な調整に終始した修羅場もそれこそ数アマタ(汗)

この意見の相違というのは、人が集まれば起こるものですし、それぞれ逆転裁判5を良くしようと思って言っていることなのですごく大事なことなのです。ゲームの最終的なクオリティはこのぶつかり合いで上がっていくといっても過言ではありません。
ただそのぶつかり合いの結果、最終的にどの選択肢を選ぶのか、それがまた大事なコトです。
どうしたらいいのか思い悩む日々もありましたが、その甲斐あってか、逆転裁判5は素晴らしい作品となりました。是非プレイしていただけたらと思います。

ところで、まだまだ逆転裁判5のお楽しみは続きます。
8月1日から前編が配信される“クイズ逆転推理”です!
こちらも本編に負けず、逆転裁判の魅力がぎっしり詰まったダウンロードコンテンツとなっています。
開発ブログの次の更新は8月1日、配信日ですので、この魅力をとめどなく語ってもらえる方にバトンタッチしようと思います。“クイズ逆転推理”制作にも奮闘していた醍醐さんが再登場です。

お楽しみに!

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