2019年2月7日
[成歩堂龍一のミステリークイズ] 第56回:「毒の時限爆弾」
????「主人が自殺なんてするわけないんです!! 警察ときたら私の話をまともに聞こうともしないで!!!」
王泥喜「ちょ、ちょっと、冷静にお願いします。順序立ててご相談の内容をお聞かせいただけますか? とりあえず深呼吸をしましょう」
????「ふーふーふー、スーハースーハー‥‥‥失礼しました‥‥。実は‥‥」

――事務所に相談に現れた女性の名前は、功田内代(こうだうちよ)さん。夫である功田勝さんの不審死についての相談だった。

王泥喜「なるほど‥‥ご主人は自宅の書斎で亡くなっていたんですね。死因は判明しているんですか?」
功田「警察の調べでは中毒死だそうです。主人の手と机、散らばった書類などから毒物が検出されました。会社から持ち帰った書類を確認中に衝動的に毒物を飲んだ‥‥というのが警察の見解のようです。で、でも自室には毒物が入った容器は見当たりませんでしたし、責任感の強い夫が、大事な仕事を放って自殺するなんて!」
王泥喜「(‥‥‥‥毒物を触った手で、書類や机にふれたということか‥‥。だとするとやはり毒物の容器が見当たらないのは確かに不自然だな‥‥)自宅に外部の人間が出入りした可能性はないのでしょうか?また、いつもと違った様子などはありませんでしたか」
功田「夫との二人暮らしですし、第三者が侵入したような様子もありませんでした。それに夕食後に夫が自室に戻ったあとは部屋からも出ていません‥‥。夫は本を読みながら食事をするクセがあるので、“はしたない”って注意したぐらいで‥‥も、もちろん本気でたしなめたわけじゃないんですよ! 彼も湿らせた指でページをめくりながら、スマンスマンっていつものように笑っていました」

――第三者の関与が難しい状況で、毒物の容器も見つかっていない。不自然な点はあるものの、警察が自殺という判断をするのも無理のない状況だった。

王泥喜「室内から毒物を入れた容器が見当たらないということは、やはり自殺でないと思われます。勝さんを恨んでいるような人物に心当たりはありませんか?」
功田「実は‥‥会社にそりの合わない部下がいるらしく、この間も些細なことで揉めて、最後には“殺してやる”とまで言っていたらしいんです。警察のほうでも動機のある人物として話を聞いたようなんですが、アリバイがしっかりしていることを理由に、結局自殺と断定されてしまいました」
王泥喜「なるほど‥‥動機のある人物は存在するんですね。」
功田「周囲の関係者に関しては、かなり念入りに調べたようです。当然ですが、私も容疑者として疑われたぐらいですから‥‥」
王泥喜「だとすれば、何らかのトリックを使った可能性がありますね‥‥(考えろ! 奧さんの語った内容の中に謎を解くヒントがあるはずだ‥‥)あっ!」
功田「ど、どうしたんですか? 急に大きな声を出して‥‥」
王泥喜「これから警察に行ってきます。しばらくここでお待ちください。大丈夫です! すぐに真相が判明するはずですよ」

今回の事件の真相は?

関連記事

逆転おみくじ逆転おみくじ