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カプコン伝説


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第九回 パラレルなロックマンエグゼの世界!

さて皆さん、先日バーチャルコンソールで配信になりました、 『ロックマンエグゼ』 、ダウンロードされましたか?
ゲームボーイアドバンスのハード同発ソフトとして発売され、 テレビアニメ から 劇場用アニメ映画 まで作られた 『ロックマン』シリーズの大ヒット作!
これを機会に、皆さん一度ダウンロードしてみてください。

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そう、カプコンの歴史を紹介するコーナー「カプコン伝説」。
今回のお題は、 『ロックマンエグゼ』 です!

さて、『ロックマン』といえば、 1987年 に登場した カプコンを代表するアクションゲーム です。
そこから 初代『ロックマン』、『ロックマンX』、『ロックマンDASH』 シリーズを経るにつれて、さまざまな進化を遂げてきたわけですが、『ロックマンエグゼ』において、 また違った進化を遂げます

その進化の一端を知るため、今回は当時開発に携わったお二人、 キャラクターデザイナー&アートディレクター加治さんと、 キャラクターデザイナー石原さんにお話を伺いました!
超貴重なインタビュー、しかとご確認ください!!!!!!!

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加治勇人:1990年入社。
『ロックマン4』より開発に参加。以降、『ロックマン5』『ロックマン7』~『9』、『ロックマンX』シリーズ、『鬼武者2』、『ロストプラネット』の開発・デザインに携わる。自画像は…デカオ!?


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石原雄二:1991年カプコン入社。
『ロックマンDASH』『ロックマンエグゼ』『流星のロックマン』『ガイストクラッシャー』シリーズのデザインを担当。



「ロックマン」ワールドの再構築

「ロックマンエグゼ」 という、 「『ロックマン』をリニューアルデザインする」 企画の立ち上がりは、どのようなものだったでしょうか?


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『ロックマン』シリーズでおなじみメットールも参戦。

石原: 最初はタイトルも違ったんですよ。
それが変更になって、『ロックマンエグゼ』というタイトルになりました。
イナフキンさんが、『ロックマン』のコンテンツと ゲームボーイを組み合わせ て何か出来れば、と企画していたんだと思います。

-たしか、『ロックマンエグゼ』は、 ゲームボーイアドバンス本体と同時発売 でしたね。

石原: そうですね。

-『ロックマンエグゼ』の企画の立ち上がりは、どのような形だったのですか?

加治: 最初は別の人が中心にデザインを組んでいたんですが、途中から 私もキャラクターデザインに加わり 、制作していました。
ただ、途中で 『鬼武者2』の制作 に回ることになって、基本のキャラ制作、ドットを作った段階で石原さんにバトンタッチすることになりました。

石原: 最初のデザインよりもっと分かりやすく、親しみやすくしたいという意向で加治さんが入って、ロックマンが出来る直前で、ボクが入った流れです。

-基本のアートディレクションは行って、そこから石原さんに引き継ぐ形になったんですね。

石原: そうです。
ナビやキャラクターの大まかなデザインラインは加治さんが作って 、そこから引き継いだ形です。

加治: ナビもキャラクターも平行して、たくさんラフを描きました。
合わせて、 ドットもやっていました
熱斗君とかプレイヤーキャラの基本のドットだけ打って、そこから動かすのはお任せした形ですね。
『ロックマンエグゼ4』からキャラクターの大きさが変わるので、それまではボクのドットが使われていました。

石原: セリフをしゃべるときの顔キャラ も加治さんですね。
加治さんのドットはメチャクチャ上手いんですよ(笑)。


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熱斗君の顔アイコン(ドット)。
小さいドット画面で、うまく特徴を出していますね!

-石原さんは、どういった形で『ロックマンエグゼ』に参加する形になったのですか?

石原: 『ロックマンDASH2』 の開発が終わってすぐに参加しました。
当時のオブジェクトパート(キャラクターやエフェクト、UIなど)の監督をしつつ、デザイン実作業としてはナビを中心に担当しました。
人物に関しては、日暮さんや色綾まどい辺りからですね。シナリオは先に出来ていたのだったかな?
それに沿ってデザインを起こす形でした。


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「オタク」であることをイヤミない形で落とし込んだ、日暮さんデザイン。

-『ロックマン』シリーズは基本はイナフキンさんが作られていましたが、『ロックマンエグゼ』では、どのような指示があったのでしょう?
『エグゼ』になったときに、 ポップな印象 が強く入ってきていると感じるのですが。

加治: 『ロックマンエグゼ』は、 割と自由にやらせてもらえたと思います
『エグゼ』は 『ロックマン』シリーズ ではありますが、 足も手も大きくない ですし(笑)。


-ちょっと話が変わるのですが、『ロックマンエグゼ』が発売になった 2001年 、今ほど 「パソコン通信」「インターネット」が盛んではなかった と思います。
ネットとの関わりは、最初から決まっていたのですか?

加治: そうですね。 インターネットをテーマ にするのは、すでに決まっていました。
“PET”の設定も、最初からありましたね。

-その辺で、やりにくさなどはありましたか?

加治: 石原さんは、割と新しいもの好きなんですよね。

石原: 当時、 AIBOを注文 するために、会社を休んだりしてました(笑)。
たしかに、インターネットはまだそれほど普及していなかったのですが、会社にいるとWEBやメーラーなどの 先端の環境に触れられる ので、 「次はこうなる」 という予感はありました。
それが、ちょうど現実にハマッた形でしたね。

加治: 子供も、今はLINEとかやっていますけど、当時はネットと 少し距離感があった かもしれませんね。

石原: それでも、お父さんがやっているのを眺めていたり 「コンピュータウイルス」の話をテレビで聞いたり て、なんとなくは知っているし、触れてみたいと思っていたんでしょうね。
それを『エグゼ』はキャラクターを使って 楽しく分かりやすく 、子供にも納得できる形でバトル形式に持ち込んだ感じでした。
ちょうど良い未来感 だったのかと思います。


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ネットワークをテーマにした『ロックマンエグゼ』。
当時(13年前)は、まだインターネットが知られはじめていた時期でした。


-『ロックマンエグゼ』は『ロックマン』を 現代風にリファインする作業 だったと思うのですが、デザインの落とし込み、「ナビ」としての設定などで、どのような苦労がありましたか?

加治: 「ロックマン」の色 に関しては、 けっこう大きく変更した つもりですね。
当初は、 「青」を使わないで「ロックマン」を表現できないか 、と考えたり。

-おお!

石原: 「青くないロックマン」というのは、実はエグゼに限らず 何度かデザインで試みられている んですよ。
ただ、やはり 「ロックマンといえば青いヒーロー」 というパブリックなイメージ、 「ロックマン」の王道イメージ があるので、そこは大事にしなければならない、と思います

加治: 結果的に青は入っていますけど、かなり青要素は少なくなったかと思います。

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ドットの「青」中心で構成されていた初代ロックマンと、21世紀風にリファインされた“エグゼロックマン”。
エグゼのほうは、青で共通性を持たせつつ、黄色が大胆に使われています。



-『ロックマンエグゼ』の人物キャラ設定は、どのように行われたのですか?
ナビとセットで 考えられていたのですか?

加治: ナビとの対比、セットでキャラクターは考えました。

ナビは、初代ロックマンのキャラクターイメージもあり、 統一した色味であることが多い のですが、人物に関してはもう少し使う色味の幅が広げられるので、 ワンポイントの色として、ナビの色を共有する形 でした。


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ロックマンと熱斗君。
実は熱斗君は赤色が多いですが、ワンポイントとしてバンダナの青やマークを共有することで、コンビとしてのイメージを共有しています。


石原: エレキ伯爵とエレキマンも、クドイ顔したおじさんとイケメンナビという組み合わせで、普段一体どんなやりとりをしているんだろうという感じですが、色のイメージは合わせていますね。

加治: メイルとロールに関しては、メイルのスカートをピンクにしてイメージを共有しています。


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ロールとメイルちゃん。
実はメイルちゃんは、最初はツンデレキャラにする予定だったとか?
(『流星のロックマン』の委員長で結実?)。



-石原さんは、デザインに関してはいかがですか?

石原: 一時期はナビのことばかり考えていたので、 ソラで全キャラクターが描ける ほどでした(笑)。

-それはスゴい!
そういえば以前、石原さんはウインドマンが好き、というお話をされていましたね。

石原: ウインドマンは良いですね(笑)。
“捻くれ”と“イケメン”とのバランスが気に入っています。
ナビをデザインするときは、初代『ロックマン』からリファインする手法として、 三つの方法がある んです。

① 元々のものと、ほとんど変えない
② 少し電脳チックなディティールの変更をかける
③ コンセプトから考え直す

モチーフとなっている キャラクターコンセプトをまず考え直す のは 全キャラ共通 しているんですが、結果、他のナビとの対比を考えて『エグゼ』として違和感がなければ、ほとんど変えないこともありました。
スネークマンなどは、③のコンセプトから考え直した例ですね。
蛇というモチーフを膨らませたら、壺に入った姿になった、という感じです。


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スネークマン、ウインドマンの「初代」「エグゼ」新旧比較。
「ウインドマン」の頭のどんぶり元デザインを、すごくモンゴルな感じでかっこよく発展させていますね。



-初代『ロックマン』のリファイン作業で 注意・意識 したことはありますか?

石原: 「初代ロックマンファンが喜んでもらえる」 ものに加えて、 「新しいファンが喜んでもらえる」 もの、 両方を目指しました

また、初代『ロックマン』のときは、「ファミコン」の機能の制約もあり、 全キャラクターがほとんど同じ体型 でなくてはならず、その制約の中でデザインの差別化をしなければいけなかったんですね。

『ロックマンエグゼ』に関しては、「ゲームボーイアドバンス」という、携帯ゲーム機ではあれど、 ファミコンよりは制約のキツくないゲーム機 だったので、 全身を使った特徴表現が可能 になりました。

チャージマンなどは、機関車を表現すべく 人型ですらなくなって いますね。
メタルマンなどは、 全体にマッチョ にして、初代キャラから発展させたデザインにしています。


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チャージマン、メタルマンの「初代」「エグゼ」新旧比較。
『エグゼ』のほうが、かなり鍛えた(?)感じです。



-人物キャラのほうはいかがでしたか?
炎山などはかなり独特な、思い切ったデザインだと思いますが。

加治: 人間に関しても、やはり 視認性の高さ は意識しました。
炎山 に関しては、パッと見たときに キャラクターの特徴が分かりやすい 部分と、 ゲーム上のドットで再現しやすい ことを意識しました。


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炎山のキャラクターイラスト。
白と黒のコントラストのある髪型、補色を使いつつ暴れていない服装。
かなり特徴がハッキリしているキャラクターです。


石原: 加治さんのデザインの方法でスゴイのは、小さなスケッチブックに更に小さく、 一体10センチもしないくらいでデザイン するんですよね。
小さく描くことで、 特徴や個性をしっかりさせて 、そのまま決定稿にしちゃうんです。

加治: なんで知ってるの?(笑)

石原: 見てましたから(笑)。
その手法が、よりドットに合う形なのだと思います。

加治: まあ、大きく描くのは自信が無い、ということもあるんですが(笑)。
まずスケッチブックで色も思い浮かべつつ白黒の線でデザインして、そこから 画面上で色を置いていきます
そうすると、当然 想定と違う部分も出てくる ので(笑)、変更しながら、企画の人とやりとりして、色を詰めていく感じですね。
初代『ロックマン』で、 原色を使うファミコンソフト制作の作業 をやっていくうちに、そういった手法になりました。

自分のデザインは、けっこう原色を使ったものが多いと思うんですが、石原さんは モダン ですよね。
ナンバーマンとか、クリーム色やベージュやアイボリーなど中間色を使って、 ポップな感じ でまとめていると思います。


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ナンバーマンイラスト。
グリーンやベージュなどが中心に使われ、赤い色をポイントに使って上手にまとめられています。


石原: ナンバーマンは、 ガリ勉 のイメージを膨らませようとしたら “もやし”の色遣い を取り入れていました。

加治: 昔のマンガ的な記号 、ガキ大将とかガリ勉などの記号が入ってきますね。
藤子不二雄先生的な記号などは、大好きです(笑)。


-セレナードなどは、けっこうロックマンDASH的なイメージを感じたりもするのですが。

石原: なんでしょうね、 褐色の肌と神々しいイメージ が、『DASH』の一部の登場人物に似ているからでしょうか。
でも特に意識したわけではなくて、フォルテと対をなす最強キャラクターとして、当時の自分の考える神々しさや最強感を最大限にまとめ上げたらああなった、という感じです。
シンプルでスマートで、アルカイックスマイルで。
あ、 ソリッドで捻くれた髪型 や、 謎の羽衣 なんかも DASHっぽい かもしれませんね。


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セレナードデザイン画。
かなり独特なカッコよさと優雅さを感じるデザインですね!



-人物デザインに関して、お気に入りなどはありますか?

石原: 自分は 上文テルオ がお気に入りです。
色もお気に入りです。
ちょっとヒネくれたオシャレ感じで、あのTシャツが欲しいと、当時言ってました(笑)。


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上文テルオ設定画。
ちょっと斜めに世の中を見ている感じがありますね。


-加治さん的にはいかがですか?

加治: 自分は 炎山が好き ですね。
覚えてもらいたいキャラだったので、インパクトのある感じを意識しました。

石原: あの髪型はどっから来たんですか?

加治: 自分のデザインは、覚えてもらえるインパクトが欲しい、というのがあって、なんとなく インパクト重視でデザイン しました。
企画の人から、 あの髪型ってマネするのが難しいね 、と言われました(笑)。
ライバル系、というイメージを出したかったんだと思います。
ブルースは石原さんなので、あのマークは炎山のイメージを汲んでくれたのだと思います。


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ブルースの胸のマークと、炎山の髪型が上手くシンクロしています。
非常に達者なデザインですね!



全キャラクターにナビのマーク があるというのは、けっこうな作業量だと思うのですが、いかがですか?

石原: あれは 勢いでやっています(笑)
キャラクターのイメージとナビ全体の色合いを考えて一気にデザインするので、 全身が完成すると同時になぜかマークも出来ている 、という感じですね。
シンプルであるほど綺麗にはまります。
そんなに大変ではないですよ、楽しいです。

加治: あれがあることで、 “エンブレム” としてキャラクターを関係づけられるようになっています。
子供も、ああいうのがあると嬉しいですよね。

石原: ただ、あれが 「家紋のようなもの」 なのか 「個人のマーク」 なのか 「ナビ固有のマーク」 なのか、実は設定があいまいで(笑)。
ヒノケンはどのナビでも同じだけど名人のマークは毎回違う、とか。

加治: ロックマンだけは、「光研究所」の「H」がデザインに入っているんです。
最初は普通のバッテンマークだったんですが、別のデザイナーさんが線一本入れてカッコ良くしてくれました。


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こちらは初期のボツデザイン。
ロックマンのマークは、実は「H」を傾けた形にデザインされています。



―中島(暁子)さんとの作業分担は、どのように行われたのですか?
石原: 彼女は 『ロックマンエグゼ4』 らの参加で、からの参加で、五十嵐ランやジャスミンなど、 それ以降の人物デザインをほぼすべて担当 してもらいました。
僕は主に電脳担当で。

加治: 私は表情が苦手なのですが、彼女は すごく良い表情を描く んですよね。

石原: 中島さんは、自分がキャラクターを掴んで 好きになるため に表情集を描いていたらしいんですが、 どれも生き生きとしていて楽しくて 、キャラクターの存在感を膨らませてくれました。
シナリオ担当者もあれは参考になったようです。
彼女はその流れで、 『流星のロックマン』 のキャラクターも担当しています。


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ジャスミンの設定画では、豊かな表情が非常に生き生きと描かれています。




ロックマンシリーズとしてのエグゼ
-加治さんは『初代ロックマン』シリーズから、石原さんは『ロックマンDASH』シリーズから関わられていますが、 『ロックマン』というタイトル に関して、どのような想いをお持ちですか?

加治: 実は最初は、 子供向けタイトル はすごく好き、というわけではなかった気がします。
ただ、作り続けるうちに、気にするようになりました。
また、自分の子供がバーチャルコンソールで『ロックマンX2』、PSPで『イレギュラーハンターX』をやっていたりします。

このタイトルはイベントも多く、ファンの子供たちが喜ぶ姿を見ていると、 『ロックマン』はすごいなあ 、と思います。
偉大さを感じますし、息の長いシリーズになってほしい、と思いますね。

石原: 『ロックマン』シリーズの魅力は、 キャラのモチーフが楽しい点と、やりがいのあるゲーム性 ですよね。
子供にとってこれは嬉しいでしょう。
また、たまに間違われるんですが、 ロックマンは“かわいい”んじゃなくて“カッコいい” んです。
大人が見て可愛いと感じるのはいいんですが、小学生男子にとっては、友達になりたい親しみもありつつカッコよくなければならない、と思っています。
DASHの場合はちょっと違って、黙々とひたむきに働く魅力というか(笑)。

加治: あと、子供には 「●●マン」という名称は気持ち良い みたいですね(笑)。
属性、 キャラごとに弱点属性がある 、というのも ツボ らしいです。


-『ロックマン』シリーズをいえば、同時期に 『ロックマンゼロ』シリーズ がありましたが、そちらとの差別化は意識されましたか?

石原: 『ロックマンゼロ』シリーズは、 非常にシリアスでクールな世界 ですよね。
こちらは 明るく熱くカッコよく 、という部分があったので、そこで違うものになったかとは思います。

加治: 『ゼロ』に関しては ディレクターがDASHシリーズの河野さん で、けっこう コアでとんがったものにしたい 、という話は聞いていました。企画としては、こちらが先にだったので、とくに差別化を意識していた部分は無いんですが、結果としては、向こうが 中山徹さんのイラストを中心に世界を構築 されたのに対して、こちらは フラットなセル画調 だったり、別のものとして成立したのではないでしょうか。



ロックマンエグゼの世界とロックマン世界

裏設定の話 になるのですが、 『ロックマンゼロ』 に関しては、 『ロックマン』→『ロックマンX』→『ロックマンゼロ』→『ロックマンDASH』 と、人が滅亡していく過程の中に、『ロックマンゼロ』の世界が設定されています。
それに対して、 『ロックマンエグゼ』 の世界は、 『ロックマン』の世界 とどのような関係にあるのでしょう?

石原: 「パラレルワールド」 ですね。
正史の『ロックマン』の世界では、ライト博士やワイリーはロボットを作っている世界ですが、それが、 『エグゼ』の世界ではネットの研究をしていた 、という世界です。
直接に関係は無いけれども、運命的にはつながっている、という形です。


-石原さんは、『エグゼ』『流星』を経て、現在は 『ガイストクラッシャー』シリーズ に参加していますが、そこで意識して差別化した部分はありますか?

石原: ロックマンの頃は、変なメカ敵とかナビとか電波人間とかばかりやっていて(笑)、自分自身が本格的に人物デザインをやるのは 『ガイストクラッシャー』が初めて だったので、まずはそこの引き出しを探すのに必死でした。
その上で、 格闘、肉弾戦が中心 となるので、顔にタッチを入れて頭身を高めにして、りんかく線を強く描く、つまりいわゆる 「男っぽくする」 というところを意識しました。
ただまあこの辺りは、アニメが始まり『ガイストクラッシャーゴッド』の制作が始まるにつれ、プロデューサー指示により、さらに変化していくんですが。

あと、『エグゼ』『流星』のときは、極力線を減らして、 子供が瞬時に見分けられたり似顔絵を描きやすく なるようにしていました。
そこは『ガイストクラッシャー』のキャラクターに関しては同様なのですが、ガイストギア(鎧)についてはポリゴン表現が前提で、ゲーム画面上で大写しになっても間が持つよう、 複雑なディティールが入っているデザイン になっています。


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ただ、あのまま 手描きで 動かすと思っていなかったので、アレを動かすアニメーターさんには 頭が下がります



デザインの“カプコンらしさ”とは!?

カプコンのデザイン として、よく 「塗りつぶしたときにキャラが判別できるシルエット主義」「オモチャとして欲しくなるデザイン」 ということが言われますが、その辺はいかがですか?

加治: ゲームのデザインとして、 パッと見て分かる ということは、体にしみついている感じですね(笑)。

石原: はい(笑)。

加治: だれかに言われたかどうか、ということも覚えていないぐらい、その辺は 当たり前 になってしまっていますけれど(笑)。
また、2Dのころから、 立体としてどうなっているか 、ということをある程度意識することはありましたね。
ただ、“ある程度”なので、実際に立体にしたときに 「コレ、どうなってるんですか」 と文句言われることも多いんですが(笑)。


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『ロックマンエグゼ トランスミッション』イラスト。
楽しさとカッコよさが共存しているイラストですね!


石原: 『ガイストクラッシャー』の主人公、 レッカの髪型 に関しては、基本的には立体として考えてはいるんですが、同時に漫画っぽい勢いのあるテイストも出したかったので、 辻褄としては厳密に詰めていません

加治: あまり立体を意識しすぎると、固いデザインになったりしてしまいますし。

石原: ただ、トレジャー社のモデル担当の方はやはり大変だったようで、何度も問い合わせや相談を受けました。
申し訳ないです。
・・・とはいえ、 最終的な再現度はとても高く て、感謝しています。
シルエットの話でいうと、先ほどの加治さんのデザイン方法のように『エグゼ』のときも、 小さなドットキャラでも特徴がはっきり出るよう 誇張したデザインにしていましたね。

加治: 「デザインの誇張」 も、カプコンの特徴かもしれませんね。
一度、デカくするところはとことんデカくして、 そこから調整する 、みたいな感じですね(笑)。


-それでは最後に、『ロックマンエグゼ』『ロックマンシリーズ』『ガイストクラッシャー』ファンに一言、お願いいたします。

加治: 子供のころ遊んでいて、大人になっても覚えている 、そういう作品を作りたいと思って、いつもやっています。
「子供向け」だからといって 「子供だまし」にしたくない
後で見ても、あれは良かった、と思えるものにしたい。
けっこう、子供にもそこは伝わると思うので、今後も、そういう 忘れられない作品作り ができると良いですね。

石原: きちんと作れば売れるというわけではありませんが、きちんと作っていたことが『ロックマンエグゼ』『流星のロックマン』を 多くの人に長く遊んでもらえる力になった と思っているので、『ガイストクラッシャー』も誠実に関わりました。
当時『エグゼ』『流星』シリーズを遊んでいた人にも新しいファンの人にも、アニメから入った人にも 「ゲームって楽しいね」 と感じてもらえるといいですね。
イナフキンさんが昔、「カプコンタイトルで、子供が初めて触れるゲームを すべて『ロックマン』にしたい 」という話をされていたんです。
その意識を継いで、 「子供が初めて触れるゲームを『ロックマン』『ガイストクラッシャー』など、カプコンタイトルにしたい」 と思って、今後も作品作りができればと思います。

加治: そして エリートゲーマー を作る、と(笑)。


-(笑)本日はお忙しい中、ありがとうございました!


さて、超ロングインタビューになってしまいましたが、いかがでしたか?

バーチャルコンソールでは、今後もエグゼを含めたロックマンタイトルの配信を予定しているので、注目です!

そして、石原さんが手がけている 『ガイストクラッシャーゴッド』も9月4日発売! こちらも、楽しみです!!


カプコン伝説
魂は継承されていきます。
(イラスト制作:マイカプコン編集部)


さて、カプコン伝説の次回更新は7月31日予定!
お楽しみに!!



 

パッケージ

タイトル
ガイストクラッシャーゴッド
対応ハード
ニンテンドー3DS
ジャンル
カスタム武装アクション
プレイ人数
1人(通信プレイ2人~4人)
発売日
2014年9月4日(木)予定
希望小売価格
パッケージ版 4,990円+税
ダウンロード版 4,620円+税
CEROレーティング
A(全年齢対象)
備考
インターネットプレイ、すれちがい通信対応
リンク
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