城に仕えるメイド。
磁器を思わせる、透き通った白い肌。 中性的で、無機質だが、少しの不足も余剰もなく、完璧に整った顔立ち。美術品の如き美しさを持つが、生命感に乏しい。
必要以上のことを殆ど口にせず、また、表情にも出さない。基本的にロレンツォの指示に従ってはいるが、リカルドにも逆らえない。自由意志すらも無いのか、両者にいいように使われている。
ロレンツォが身の周りの世話などをさせるために、何処からか拐引してきた女性。強い暗示や薬物に因るものか、元来の記憶も失っているうえに、痛みを始めとする感覚も持たない。自分のことを、ロレンツォに作られた機械人形だと思い込んでいるが、しかし、作り物で、アゾートのない人形だと言うのは、実際には彼女の自己暗示。
実は、彼女は生来の石女(うまずめ/産まず女)。産み出す性、としての"女"に深いコンプレックスを持ち、 "生"の象徴たるアゾートに対し、愛憎半ばするものがある。
フィオナのアゾートを渇望し、やがてその思いは狂気へと変わり、主の思惑から外れて、フィオナからアゾートを奪い「完全な女」になろうとする。しかし、錬金術の知識を持たない彼女が、アゾートの抽出や移植の仕方などを知る訳も無く、ただひたすらに、フィオナを壊せば、アゾートを取り出せると盲目的に思っている。
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