毎週月曜日更新! 死体で遊ぶなゲーマーたち

洋ゲー冒険家のマスク・ド・UHが、素晴らしきゾンビ映画とゲームの関係についてご案内!
そもそもゾンビとは何なのか?
ゾンビには種類があるのか?
ゾンビと呼べる範疇はどこまでか?
アタマを撃たないと死なないのは何故?
足が遅いゾンビと早いゾンビの違いとは?
その生態の解明から対処法までを古今東西で作られたゾンビ映画を元に徹底研究。
時にはゲストをお招きしてのゾンビ放談もありのB級カルト系バラエティWEBコラムです。

豪華ゲストを招いてのデッドライジング2対談企画も予定されています!

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第9回

| 2010年09月27日更新

WELCOME BACK TO ZOMBIE PARADISE!! 空前絶後のゾンビ・パラダイスが再臨!! ARE YOU READY TO SURVIVE? 『DEAD RISING 2』への覚悟を決めろ!!

 前回はゾンビサーガの大いなる序章となった記念すべき第1作目『DEAD RISING』についての思い出などをタップリと語らせてもらった。豊富な武器と練り込まれた物語、襲い掛かる常軌を逸した強敵たちを迎撃しながらサバイブする主人公フランク・ウエストの生き様を、我々は生涯忘れることはないだろう。
 だが、物語はさらに続いている。前作から数えて実に4年ぶりの完全新作となる『DEAD RISING 2』の発売を目前に控えて、これまでこのWEBマガジンで好き勝手なゾンビ論を語っていた筆者が、遂に『DEAD RISING 2』のゲームそのものに言及する時がやってきたのだ! もう嬉しくて鼻血がスプラッターしそうな勢いである。では早速、本題に入ろう!

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webmaga9_img01.jpg   『DEAD RISING 2』の舞台となるのは大人のための娯楽の街、フォーチュン・シティ。前作のウィラメッテは巨大なショッピングモールだったが、今度はもっともっと規模のデカイ歓楽街が丸ごと舞台となっている。もちろんゾンビどもはウヨウヨ。本作では、前作から数年が経過しており、ゾンビは未知の脅威ではなく、現実的な存在として人々に認知されている。そしてゾンビの虐殺を売り物にしたTVのリアリティーショウが興行され、隔離された娯楽施設の中で、人々は優雅に暮らしている。まるで、ジョージ・A・ロメロ監督の『ランド・オブ・ザ・デッド』('05)を彷彿させる世界だが、『DEAD RISING 2』というタイトルは、ロメロ監督が描き続ける人間の虚飾とエゴゾンビを題材にして風刺するというメッセージを、実に忠実に守っている。当連載バックナンバー【第7回】の特別対談"ZOMBIES VS. SHOCK MAKERS"にて山口雄大監督が指摘しているが、ロメロのゾンビ映画のフォロワーは星の数ほど多数あるものの、そのメッセージやテーマ性を受け継ぐ作品は、ほとんど無いというのは事実である。
 しかし、ゲームと映画というジャンルの枠を越えて、いまロメロの放ったメッセージは確実に受け止められ、そこに参加することまで可能になった。それがこの『DEAD RISING 2』というゲームなのである。だが、面白くなければゲームとしての価値はない。シリアスで骨太なメッセージをストーリーに内包させつつも、『DEAD RISING 2』というゲームの根幹にあるのは、まずは1にも2にも、アクションゲームとしての面白さに尽きるだろう。中でも、今回から導入された新システム<コンボ武器>の存在は大きい。

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webmaga9_img02.jpg  新たなる主人公チャック・グリーンが次々と産み出す、町のアマチュア発明家も真っ青の殺戮ウエポン<コンボ武器>は、物語の進展よりも材料探しと組み合わせの試行錯誤に熱中してしまうほどの娯楽性を秘めている。スパナのアイコンが表示されているアイテムであれば、その全てが特定の組み合わせによってコンボ武器になる。ボートのパドルとチェーンソー、エレキギターとアンプ、バケツと電動ドリル、木製バットと釘、プロパンガス缶と釘、格闘用グローブと釘、等々。釘が多いのは筆者が単なる釘好きだからであって、組み合わせできる材料はこの限りではなく、それこそそこら中にいくらでも転がっている。全てのコンボ武器を作成し、その威力を試してみるまで、ゲームの面白さは尽きることがないだろう。しかし物語の進展には制限時間が設けられており、我が娘のゾンビ化の危機にもつながっているので、ものづくりの楽しさを追求するのはほどほどにしておきたいところ。しかし、そうはさせてもらえないのが、『DEAD RISING 2』というゲームの最も恐ろしい部分である。
 というのも、コンボ武器を使ってゾンビを倒すと、経験値が大量に獲得できるのだ! これはもうコンボにコンボを重ね、アイテムスロット全てをコンボ武器で埋め尽くす覚悟で挑まなければいけない。明けても暮れてもコンボ武器と言ったのは決して嘘ではない。コンボ武器の、そしてコンボ武器カードのコンプリートを目指すのは、ゲームを心底しゃぶり尽くすために我々に叩き付けられたカプコンからの挑戦状でもあるのだ。

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webmaga9_img03.jpg  コンボ武器を作る以外に、主人公チャックがこの世界で成すべきことは、幾つもある。生存者の救出に、娘を救うためのワクチン確保、要所要所で立ち塞がるサイコパスな人間たちの成敗など、乗り越えていかなければならないハードルは1つや2つではない。なかでもキョーレツ極まりないのが、サイコな人間たちとの対決であることは、前作と共通している。本当に恐ろしいのはゾンビではなく人間なのだ......ロメロの放ったゾンビ映画のメッセージは、ここにもしっかりと息づいている。
 また、慣れてくるとゾンビは障害物でしかないように感じられるが、ゾンビをナメてかかると必ず痛い目に遭うようになっている。ここにもロメロ作品で描かれてきたことが、きちんと反映されている。ただ単にゾンビを個別撃破していくのではなく、集団としてゾンビを捉え、暴徒を鎮圧するような戦術でゾンビに対峙する局面も時には必要になるだろう。言うまでもなく、チャックが真実へたどり着くためには、プレイヤーはより多くのスキルを身につけておくことが必要だ。それは『CASE: 0』を遊び込んでいる親愛なる読者諸兄ならば、とっくにおわかりだろう。 『DEAD RISING 2』が日本で発売されるまで、我々に残された猶予はあと4日間。96時間後に迫っている。果たしてどんな運命が、我々をフォーチュン・シティで待ち受けているのか? 真実が明らかになる日は、もうすぐだ。
長いこと待ち望んできた"その時"を迎える、心の準備はできているだろうか?
生き延びる覚悟を決めておこう!
そして、好きにヤれ!

 さて、次回は、2ヶ月に渡ってお届けしてきた当連載「死体で遊ぶなゲーマーたち」最終回となる。華々しくラストを飾る特別編ということで、トンデモなく素晴らしいサプライズ対談が実現! なんと『DEAD RISING』シリーズの生みの親である稲船敬二氏と、ジャパニーズホラーの第一人者である映画監督の黒沢清氏の超VIP会談! 『DEAD RISING 2』を通して語られる<恐怖の演出>と<ゲームの可能性>について、ワールドワイドで活躍する2人がガッツリと語り合います。何度も書いてきましたが、これはもうまさに、ここでしか読めないスペシャルすぎる超レアなドキュメントです! この最終回は『DEAD RISING 2』日本発売を記念して、発売日の9月30日に公開。お見逃しなく!

【マスク・ド・UH】

洋ゲー冒険家。
某海外デベロッパーの元社員にして、現在はフリーライターとなり各方面に洋ゲーに秘められた真の魅力を伝える日々を送る。
今回は素晴らしきゾンビゲームの金字塔『DEAD RISING 2』の世界を補完すべく、ゾンビ映画、ゲーム、そして周辺文化を考察するために墓場から甦った厄介者として参上した次第。

スローガンは"ZOMBIE OR DIE"だ!……どっちにしろ死んでるけどな!

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