毎週月曜日更新! 死体で遊ぶなゲーマーたち

洋ゲー冒険家のマスク・ド・UHが、素晴らしきゾンビ映画とゲームの関係についてご案内!
そもそもゾンビとは何なのか?
ゾンビには種類があるのか?
ゾンビと呼べる範疇はどこまでか?
アタマを撃たないと死なないのは何故?
足が遅いゾンビと早いゾンビの違いとは?
その生態の解明から対処法までを古今東西で作られたゾンビ映画を元に徹底研究。
時にはゲストをお招きしてのゾンビ放談もありのB級カルト系バラエティWEBコラムです。

豪華ゲストを招いてのデッドライジング2対談企画も予定されています!

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第8回

| 2010年09月21日更新

好きに殺れるにもほどがある『DEAD RISING 2』~フォーチュン・シティ生存備忘録

今日まで『DEAD RISING 2』に絡めて、様々なゾンビ映画の歴史やゾンビの存在意義など、ゾンビカルチャー全般を俯瞰してきたが、いよいよ発売が間近に迫った今、遂に筆者がゲーム本編を語る時が来たと思う。そもそも、このWEBマガジンの連載は、あくまで『DEAD RISING 2』というビデオゲームを楽しむための周辺知識を補足する形で開始されたワケだが、ジョージ・A・ロメロブードゥー教ゾンビの起源に始まったネタは、いつのまにかゲームに全く関係ないキョンシーにまでシフトしてしまい、いささか悪ふざけが過ぎたかと反省している(つもり)。というワケで、ここからは実際に筆者が触れてきた『DEAD RISING』の世界に関して、思うところをビシバシと書き飛ばしていこう。

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webmaga8_img01.jpg  まず、忘れてはならないのが、記念すべきシリーズ1作目の主人公であるフランク・ウエストの存在である。謎の感染症のパンデミック(大規模な感染流行)によって、生ける屍に支配された巨大ショッピングモール"ウィラメッテ"に、スクープ目的で潜入した彼は、そこでとんでもない事態に遭遇することになるのだが、ゾンビに支配され、法と秩序が完全に崩壊したウィラメッテのショッピングモールは、殺り放題、盗み放題、食べ放題のフリーダムでもあった。一応、生存者を救出しつつ、三日間の期限をサバイブして真相を究明するという目的があるにはあったが、最初にプレイした時は、正直それどころではなかったのも事実。
 スポーツ用品でスケボーを乗り回してレストランでピザや肉を喰い散らかし、服屋で女装したり、オモチャ屋のMEGA-MANグッズで遊んでいるうちは楽しかったのだが、銃砲店で武器をゲットしようとして店主の銃撃を受け、ホームセンターではベトナム帰還兵にマチェーテで斬り付けられ、アミューズメントコーナーでILLでPSYCHOなピエロにチェーンソーで襲撃され、中庭で脱走した囚人グループに射殺されかけるという事態になって、はじめてこのゲームに秘められた本当の恐怖を知ることになる。確かにゾンビは敵であり、生存者救出の行く手を阻む障害物でもある。
 しかし、本当に恐ろしいのは、そんなゾンビどもをレジャー感覚で殺しまくる頭のイカレた人間たちだった。世界崩壊の序曲を唱えるカルト教団の教祖、面白半分にゾンビも生存者も射殺するハンターの親子。
ダンプ松本を彷彿とさせる元万引きGメンの婦人警官、そして全てを憎悪する宿敵カリート......。こんな連中を相手に生き残るのは、並大抵のことではない。
フランク......つまりプレイヤーである自分自身が成長しなければ、三日どころか3時間生き抜くこともできないのである。

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webmaga8_img03.jpg  では強敵を倒しつつ生き延びるのには、何をすれば良いのか?
 それは、とにかく写真を撮影しまくって経験値(PP)を溜め、アイテムスロットを増やして武器や回復アイテム、スキル本をできるだけ多く持ってから戦いに挑まなくてはいけない(個人的にはアイテムスロットが8個なってからが、本格的な勝負だと思っている)。
 持ち運ぶアイテムも、ゲームシステムを理解すれば、おのずから決まってくる。移動のためのスケボー&スケボーが壊れにくくなるスキル本
ピエロを倒して奪い取った片手チェーンソー&耐久度が増加するスキル本、体力回復と足が早くなる効果を兼ね備えたミックスジュース×2
帰還兵を倒して奪ったマチェーテ、周辺のゾンビをひとまとめに倒せる女王蜂ボムなどなど。生存者を探し出しては救出し、行く手を阻むサイコ連中をチェーンソーで倒し、トイレに寄ってはこまめにセーブする。
基本は、その繰り返しであるが、時間が1日、2日と経過するにつれ、敵はどんどん強力になる。いま思えば、当てずっぽうの自転車操業のようなプレイで、よくも最後まで生き残れたもんである。

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webmaga8_img04.jpg  しかし、『DEAD RISING』の魅力はそれだけではない。ゲームはストーリーをクリアしても終わることがないのだ。それが、リアルに何日生き残れるかを試される"サバイバー・モード"の存在だ。
時間経過と共に体力が減少し、無差別にサイコが襲いかかってくるサバイバー・モードでは、まさしくゾンビ映画の登場人物と一体化したような体験が楽しめる。まぁ、楽しいかどうかは人それぞれだが、このモードのプレイにこそ、プレイヤーである自分自身の人間性が反映されるといっても過言ではないだろう。筆者の場合は食い物の豊富なレストランの入口にイスやレジスターなどの障害物を並べてゾンビの侵入を防ぐバリケードを築き、そこで食い物をちょっとずつ摂取しながら体力を維持させるという手法でなんとか五日間生存したが、プレイ中にリアルに携帯電話が鳴り、色々と仕事の話をしていたスキにフランクが餓死という無惨な結果で、七日間生存は達成できなかった。重ね重ね悔しい思いがこみ上げてくる。

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webmaga8_img05.jpg  カメラマン、フランク・ウエストとなった筆者のサバイバルは、ひとまず一定の目的を達成できた。あれから4年......。
ゾンビ天国と化した素晴らしき世界は、格段のパワーアップを遂げて帰ってきた! 新しい街、フォーチュン・シティと新主人公チャック・グリーンを携えて!
 モトクロスライダーにして子持ちのオッサンであるチャックは、フランクよりは華のある男だが、ルックス的にはやはりイイ顔したおっさんである。
しかし、チャックには文系カメラマンのフランクには無かった抜群の身体能力があり、娘を救うという確固たる使命があり、何よりも奇抜な発想力がある!
 モトクロスバイクを乗り回し、コンボ武器を振り回すチャックの勇姿は、なんと頼もしいことか! 娘を救う薬品を求めつつ、生存者も救出するという目的もあるが、運動神経のバツグンなチャックはゾンビ世界を生き延びていくうえでフランクより有望な主人公だと思う。だからといってフランクが使えない野郎だったかというと、そんなことは決して無い。
それぞれ性格も目的も職業も違う人間であり、フランクにはフランクの良さがある。
そんな2人の邂逅が、すでに約束されていることは、親愛なるこのWEBマガジンの読者諸兄ならとっくにご存知だろう。
 2人の男と様々なドラマが交錯する『DEAD RISING』シリーズの世界は、まさにこれから全貌が暴かれようとしている。ゲームリリースまで僅かな時間となった現在において、少しずつではあるが、チャック・グリーンの身に降り掛かる災難が明らかになってきた。『CASE: 0』をプレイした方ならおわかりだと思うが、『DEAD RISING 2』で味わえる興奮は、前作のソレを遥かに越えている。全身に返り血を浴び、アドレナリンを大量放出させて、アノ手コノ手でゾンビどもを駆逐するチャックの勇姿を体験せずして、2010年のゲームシーンは語れないのだ。 今回は前作の思い出を振り返る形で執筆させていただいたが、これはまだ序章だ。次回更新では、いよいよチャック・グリーンの目的と、多彩すぎる新システムについてのインプレッションを述べたい。
 カウントダウンは始まっている!!!!!!!!!

【マスク・ド・UH】

洋ゲー冒険家。
某海外デベロッパーの元社員にして、現在はフリーライターとなり各方面に洋ゲーに秘められた真の魅力を伝える日々を送る。
今回は素晴らしきゾンビゲームの金字塔『DEAD RISING 2』の世界を補完すべく、ゾンビ映画、ゲーム、そして周辺文化を考察するために墓場から甦った厄介者として参上した次第。

スローガンは"ZOMBIE OR DIE"だ!……どっちにしろ死んでるけどな!

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