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Dragon's Dogma(ドラゴンズドグマ)

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先着特典冊子「Dragon's Dogma -The Beginning-」水野 良先生×小林裕幸プロデューサー×伊津野 英昭ディレクター 対談

水野良先生と、小林プロデューサー、伊津野ディレクター3者のスペシャル対談が実現!
ファンタジーというジャンルについて、また双方の作品に対する思いなど、ここでしか知ることができない話題が満載!

小林:2011年に2度ミーティングを開かせていただきました。今回、水野先生に書いていただいたストーリーが完成したということで、改めて特典冊子「Dragon's Dogma-The Beginning-」のお話をいろいろ伺っていきたいと思います。
水野先生、伊津野ディレクターよろしくお願いいたします。

水野:よろしくお願いいたします。

伊津野:よろしくお願いいたします。

■今回、特典冊子を水野先生へ依頼された経緯をお教えください。

小林:今回水野先生にお願いしたのは、新しいファンタジーゲームを作るにあたり、ファンタジーを表現されている大御所のお墨付きをいただけないかという点がありました。
水野先生はファンタジーの読者をたくさんお持ちということもあって、ぜひにということでお願いさせていただきました。



伊津野:そうですね。そして導入部としてのストーリーがあると、より、このゲームに入りやすくなるのではないかと。
このゲームにはいろいろと新しい概念の設定も出てくるの で、事前にそれらの認知をいただくという機能も期待できればと思っています。

水野:最初にお話をうかがったときには、正直、なぜ私なんだろう、と思いましたね。
カプコンさんとは、これまで仕事したことが一度もなかったものですから。ですが、『ドラゴンズドグマ』の資料を見せていただくと、ずいぶん本格的なファンタジーだな、とびっくりしましたね。世界観も重厚だし、設定も緻密。登場するモンスターはギリシア神話などの原典のイメージ通りですし、武器、防具も現存の資料に基づいてデザインされている。とても、日本で企画されたゲームとは思えませんでした。
まあ、私も日本では「本格的」と評していただくことが多いので、声をかけていただいたのでしょう。私自身、ゲームからファンタジーに入っていますから、どこまでやれるか挑戦してみたいと思い、お受けすることにしました。

小林:そう仰っていただけると嬉しいですね。
水野先生に書いていただいて、ひとつかふたつ、格が上がった気がしています。

伊津野:ほんまですね。嬉しいです。

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■ゲームの開発環境を見てのご感想

小林:今回、せっかく水野先生には大阪のカプコンまで来ていただいたので、先ほど開発現場を見ていただきましたね。それはどうでしたか?

水野:「汚いですよ」と聞かされていましたが、実際、見学させていただいていて、まったくそんなことはありませんでした(笑)。なにより、ゲーム製作にかかわっている人数の多さに驚きました。
私がPCゲームの現場にいた頃は、数人の開発スタッフが小さな部屋に寝袋持参で閉じこもって作っていましたから、まさに隔世の感があります。ゲーム機のスペックがどんどん高くなり、ひとつのソフトを完成させるのには莫大な開発費と労力が必要なのだということを実感できました。
『ドラゴンズドグマ』は大勢のスタッフではありますが、カプコン社内で一丸となって製作されている。だからこそ、クオリティの高いゲームができるのでしょうね。

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■水野先生からみたドラゴンズドグマ開発者の印象

水野:私のような小説家は、自分ひとりの想像で書くことができる。しかも表現手段は文章だけです。
ですが、ゲームの制作者は最終的にソフトとして販売されるものを、グラフィックから音楽からゲームシステムからストーリーまで、すべてゼロからイメージしていかなければならない。
途方もない創造力が必要だと思うのですが、実際にはどのように仕事されているのでしょうか?

伊津野:その部分は、それぞれ複雑な関係があって。イメージできることと実現できることには当然違いがあるわけですね。
全体のバランスを考えつつ、これをやりたいんだけどこの部分はこれくらいまではOK?みたいな感じで、様々な条件の関係で、やりたいことをどこまでやれるかという部分のバランスを、グラフィックやプログラムの担当と詰めていく感じです。

水野:最新設備を揃えても、イメージを完全に再現できるわけではないんですね(笑)。



伊津野:たとえばモンスターを何体出せば草がなくなるとか、バーターみたいな感じです。
でもこれは面白いもので、最初はダメだと言われたことも、チーム全体にその意向が浸透するとだれかがうまくやってくれるようなこともある。
例えば、無理だと言われたけれどもこの部分に草を生やしたいねという感覚をチーム全体に伝えてみたら、みんなが努力してくれて、数ヶ月後にはいつの間にかその部分に草が生えていた(笑)。みんなが良いのを作ろうと思うと、だんだんと変わってくるんです。

水野:そうやってハードルがあがってゆくと、ついてゆくスタッフは大変でしょうね。

小林:そのハードルのために誰もが色々と考えていく感じですね。

水野:それこそが、チームで作ることの醍醐味でしょうね。

伊津野:仰るとおりです。

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■伊津野ディレクターからみた水野先生の印象は?

伊津野:学生の頃から知っている先生なので、正直、お会いするまでは気難しそうな先生だったらどうしようとか、ゲームをお見せしたときこんなのファンタジーじゃないと言われたらどうしようとか、そういう感じで少しドキドキしていました。

作家の先生とは今までいくつかお仕事をさせていただいたことはあったのですが、ゲームを作られている先生とお仕事をしたことは初めてだったので、間接的にも直接的にも、ゲームベースで考えるファンタジーを見ていただけるというのはとても嬉しかった。
今回書いていただいた作品のラフを拝読し、ゲームで表現するファンタジーという部分を理解していただけたんだなと思いました。逆に今までのミーティングでは、ゲームの話で先生からツッコミを受けてドキっとしたことも実は多々ありました(笑)。



水野:設定にはこだわるほうなので、つい余計なことまで考えてしまって(笑)。それだけ奥深さを感じさせる作品だからだと思います。また、とても丁寧に作られているので、世界観を理解しやすいということもありましたね。

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■今回のストーリーを書くにあたって難しかった点は?

水野:ネタバレがどこまで許されるのかなというところ(笑)。本編のストーリーとかぶっているかもしれないところも難しかったです。
ゲームソフトの先着特典としての小説の依頼なので、いわゆるノベライズとは違います。無難なのは、ゲーム本編とはまったく関係のない外伝的な小説を書くことなんですが、私自身がそういうものを読んでこれまで面白いと思ったことがなかったもので。
ご迷惑だろうと思いながらも、ぎりぎりまでゲーム本編に踏み込んで書かせていただきました。それが『ザ・ビギニング』です。

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■『ザ・ビギニング』の印象

伊津野:ゲームユーザーのためを考えて書かれているんだなと思いました。ゲームは疑似体験をさせるものだけれど、想像の部分が絶対に必要。小説にはその想像の部分はかなわない。
その描写を事前に想像していただいたうえでゲームをやってもらえば、ゲームをやったときの臨場感がしっかり得られると思います。嬉しかったですね。



小林:ゴブリンとかハーピーといったモンスターがきちんと生きている感じもしましたね。

水野:『ドラゴンズドグマ』のモンスターは、それぞれに特徴がありますから、書きやすかったですね。
無論、グラフィックやアクションの迫力ではゲームに敵うわけがありませんから、そういうモンスターと戦うプレイヤーキャラクター側の感覚を大事にしました。

伊津野:ファンタジー作家としての水野先生に依頼していたので、そこまでゲームについて踏み込んで書いていただくことができるとは、という驚きがありましたね。

小林:うわっつらの部分だけではなくね。

伊津野:『ザ・ビギニング』は、体験版をやる前に読んでほしい。ゲームを買って、おうちに戻るまでの間にでも。とにかくゲームの素晴らしい導入になっていると思うんです。



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■本格ファンタジーとしての『ドラゴンズドグマ』

小林:日本のメーカーの本格ファンタジーとして、期待されていることはひしひしと感じています。
プロデューサーとしても、これが海外でどのような反響を受けるのか、とても楽しみですね。

伊津野:僕、どうして日本でファンタジーを?と聞かれるときにいつも答えているんですけれどもね。ファンタジーに初めて触れた時期というのは、日本が遅いとかそういうことは無くて世界同時だと思っています。
中世の想像世界は世界中の誰も知らない。初めて触れるのは日本もイギリスも同じじゃないか、と。僕は単純に、そのころ中学生の時に自分が受け取ったドキドキを表現したかったんです。

水野:やはり、『ロード・オブ・ザ・リング』がファンタジーの原点だと思います。今のファンタジーのスタンダードは、すべてトールキンの頭の中で生まれたものです。
無論、世界各地に神話があり、騎士物語があり、妖精物語があります。ですが、トールキンはそれらを統合し、『ロード・オブ・ザ・リング』を書いた。それにインスパイアされて、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』というロールプレイングゲームが誕生し、『ウィザードリィ』『ウルティマ』といったPCゲームとなった。そして日本では『ドラゴンクエスト』『ファイナル・ファンタジー』といったロールプレイングゲームがあり、まあ私の『ロードス島戦記』もあり、さらには日本独自の発展を遂げてきたのだと思います。
ですが、『ドラゴンズドグマ』はそういった流れとは、まったく無縁だという気がします。原点に回帰し、新しいファンタジーを一から創造しようという気概のようなものを感じますね。
日本からでも、本格的なファンタジーが発信できるのだということを世界に示す作品になると思います。かなり大変かもしれませんが……。

小林:大ばくちですけどね(笑)。

伊津野:大ばくちです。

水野:ですよね(笑)。

伊津野:しかし我々も全力で挑んでおりますので、ご期待いただいている「本格ファンタジー」をお見せできると思っております。

水野:だからこそ、私は応援したいと思ったんです。
皆さんも、ぜひ『ドラゴンズドグマ』を応援してください!

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